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ブナの木茂る三久安山



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平成15年4月18日(金)  メンバー 私だけ

三久安山 さんきゅうあんやま 1,123.2m


林道は通行止

地形図「音水湖」を参照すること。

宍粟郡の波賀町と一宮町の町界稜線上、音水湖の東に位置する三久安山に登ってきた。

一宮町と波賀町の町界には千メートル以上の山が南から東山・一山・阿舎利山・三久安山と続いているが、三久安山だけはまだ未登だった。

車で登れる林道が三久安山の近くまで行っているので、千メートルを超える山だが比較的たやすく登ることが出来る山だ。去年は一度は挑戦したが林道が工事中であきらめた。

姫路から国道29号線を北上し、一宮町の安積橋の信号を右折し県道6号線を福地川に沿って進む。三方町で県道521号道谷三方線に左折し公文の集落を抜けさらに北に進む。

公文川沿いに進み、一宮の名水「千年水」の水汲み場を過ぎると、溝谷集落への左折地点はもうすぐだ。左折地点には「自然楽舎」の案内標識がある。

分岐から狭い道を行き、溝谷の集落を過ぎると地道の林道になる。

通行止

こゝから先は山崎営林署の専用林道です。
一般の通行をじます。
もし無断で通行されて事故等が発生しても一切の責任は負いません。

山崎営林署長

という表示板が林道入口に立っているがゲートなどはない。自己責任で林道に車を進める。林道は普通自動車でも十分通行可能で、落石も少なくよく整備されている。

10:28
蓮花滝の案内板を左手に見て、その先の昭和52年に開通した「蓮花岩山隧道」を通り、最高地点に到着。姫路から2時間かかった。

林道入口から4.4km・標高850mほどの、擁壁が大規模に改修された先の右カーブ・広場状になっている地点だ。林道はさらに続いているがどこに行っているのだろうか。

三久安山頂上から南に続く町界稜線、その稜線から東に延びる支尾根の先だ。

驚いたことに車が1台先着していて、今しも男女4人が登山準備を終え登り始めるところだった。平日に三久安山のようなマイナーな山に登るとはかなりの奇人・変人たちだ。あっ私も同類か。



いきなりの急登

10:34
準備を終え登山開始。尾根は林道によって分断されていて、尾根に登るには落石防止ネットの掛かった斜面を登らなくてはならない。しかし、斜面の左手に木の梯子が掛かっている。古そうだがまだしっかりしている。将来、梯子が壊れたら落石防止ネットにしがみついて登るしかないだろう。

始まりは木の梯子
壊れても何とかなると思う

梯子を登り尾根に着くと、きれいな花が咲いている。イワウチワの花だ。真っ白から薄いピンク色の花が(花の名前は「山あそ」の島田さんに教えてもらいました)沢山咲いていた。ここで4人組を追い越す。

梯子を登るとイワウチワの花畑
お願いだから、採らないでね

その先は無茶苦茶急な斜面でどうしようかと思案していると。ワイヤーロープが下がっているのを見つけた。なぜかトラロープや普通のロープではなく「ワイヤーロープ」なのだ。さすが林業の盛んな土地だけのことはある。

ワイヤーロープにしがみついて急斜面を登ると、アセビの花が少し咲いている。ここから上の尾根には鹿除けネットが張ってある。尾根の中心に張ってあるので登山には非常に邪魔になるが、林業のためならしょうがない。

地形図よりも急な感じがする尾根の南側は伐採されていて、展望がいい。登るに従って南に一山が見えてきた。阿舎利山は稜線の陰になり見えない。東にはアンテナのある暁晴山を筆頭に沢山の山々が見えてきた。しかし、登り始めがいきなりの急登で足の調子が思わしくない。

西に登る尾根から東の展望
車が下に見える

11:17
急な尾根を休み休み登ると、最後の登りは植林の中だった。やっとの思いで町界稜線に出た。ここから方向を北に変える。テープ類も十分あり迷うことはないだろう。ただし道は明確な踏み跡程度だ。



町界稜線はブナ林

町界稜線を北に進むと、左手の波賀町側は植林だが、右手の一宮町側は雑木林だ。それもただの雑木林ではない。大きなブナの木が沢山ある林だ。

ブナの木が茂る三久安山への稜線
まだ葉は出ていない

残念ながらブナの新緑には早かった。もう少しすると青々とした葉が茂ってくるだろう。

11:42
1,110mほどのピークに着いた。ここから方向をほぼ90度右に振る。ここには赤色、黄色、青色のテープが沢山あるので迷いようがないだろう。三久安山に登るような人なら、下山中に間違えて音水湖に下りてしまうこともないだろう。

11:44
ピークからちょっと北に進むと残雪があった。少しだけしか残っていないが、冬場はかなり積もるのだろう。今日の気温は20度、もうすぐ消えるだろう。

稜線の極少量の残雪
冬に登るとすごいだろうな

右手のブナの林は三久安山頂上まで続いている。左手の植林の隙間から音水湖の湖面がほんの少し見えた。

三久安山頂上直下のブナ林
左側はづーっと植林だ

11:53
三久安山頂上に着いた。半分は植林、半分は葉がまだ茂らないブナ林。展望は良いような悪いようなで、真っ白な氷ノ山が枝越しに見え、藤無山が近くに見える。西や南の山々は枝が邪魔をしてあまりはっきりしない。

三久安山頂上
三角点標石は赤く塗られている

真っ白な氷ノ山
今日ぐらいの天気なら私にも登れたかな

15分ほど遅れ4人組登場。お昼ごはんを食べ、ブナ林を鑑賞する。新緑の頃にも登りたいものだ。

13:10
4人組に少し遅れ、下山開始。

14:10
ゆっくり写真を撮りながら、ブナを愛でながら迷わず下山し、駐車場所に下りると、4人組の車が丁度出るところだった。

蓮花滝に寄りもせず、真っすぐに姫路に帰る。4月なのに初夏のような暑い一日だった。



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