スズコの美味しい頂き方
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平成15年5月27日(火) メンバー 私と家族
スズコ | すずこ | チシマザサの筍 |
採集時の注意事項
スズコはチシマザサ(根曲がり竹ともいう)の筍で、密生した背丈以上の竹やぶの中を、ヤブ漕ぎをするようにして採集する。ヤブ漕ぎの練習にはいいかもしれないが、結構辛いものがある。兵庫県では氷ノ山付近が有名だ。
採集時の注意事項
- 人が通る道近くでの採集では、竹やぶをがさがさやっているのは熊でないと分かるような対策を立てること。音楽を鳴らす、大きな声で独り言を言い続けるなど。
- 折り取ったスズコは細いからといって、捨ててこないこと。取ったものを捨てるのは、ゴミを捨てるのと一緒。必ず自宅まで持ち帰り処分すること。
- スズコは長さによらず、根元より折り取らなければならない。折れ口が見えるのは見た目が悪い。
- 現地で皮を取る場合、取った皮はゴミです。竹やぶの中に投げ捨てないこと。自宅まで持ち帰り処分すること。
- 採集地にはゴミを残さない。また可能な限り竹やぶに入った形跡をなくすこと。
- 過剰な採集をしないこと。自家で消費する分にとどめる。
- コンビニのビニール袋に入れながら採集すると、袋がずたずたに裂けてスズコをぶちまける事になる。
- スズコはたくさん採集すると重たくなる。手に持ってヤブの中を移動するのは困難だ。リュック等を考慮しなければならない。
- 竹やぶの中は、枯れた竹など先の尖ったものがたくさんある。長袖・長ズボン・そこの厚い靴・手袋を着用しなければならない。
- 竹やぶの中を移動するとホコリがすごい。頭に帽子、首にタオル、足元はスパッツなどをするといいだろう。
- 竹やぶの中には顔にまとわりつく虫や血を吸うダニなど、いろいろな虫たちがいる。虫の嫌いな人はその対策を立てなければならない。
- あまり奥に入らないこと。ササが倒れている方向には容易に進めるが、逆行は困難なものとなり、特に帰りが上りの場合は引き返せなくなる。
- 迷子になった時のため、地形図、コンパス、笛、ツェルト、非常食、ヘッドライト、通信機器などを必ず携帯すること。GPSも有効だ。
- 動物たちもスズコが大好物だ。動物と鉢合わせした場合、場所を譲ろう。
- 熊との出会いに備え、対応を考えておくこと。逃げる場合は白い貝殻のイヤリングを落とさないように注意すること。
下ごしらえ
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採集してきたスズコの皮を取る。焼きスズコを作る場合は皮ごと焼くので一部はそのままにしておく。今回は失念し全部の皮を取ってしまった。
下の方から取っていくが、先の細くなったやわらかい部分が美味しいので途中で折らないように注意すること。
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皮取りはウンザリするほど手間のかかる仕事だ。たくさん取ってくるとこの時点で後悔することになる。
まれに、皮を取っている筍に穴が開いている場合がある。その穴の中には「スズコ虫」(命名者は私です。本当の名前は知りません。)が必ずいる。スズコ虫が嫌いな人は、穴がある筍を見つけたらすぐ捨てること。スズコ虫はスズコの中でしか生きられないかわいそうな虫だ。外に出るとすぐに弱ってしまう。
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根元の硬い部分を切り取る。調理方法によってはかなり硬い部分まで食用になるが、ここまでの作業で収穫してきたスズコの重さは約5分の1ほどになる。
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塩を入れて茹でる。茹でる時間は適当に。あくは出ないので普通の筍を茹でるより簡単だ。これから後の調理例はこの茹でたスズコを材料にしている。
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調理例1 スズコのサラダ
茹で上がりをそのまま、マヨネーズを付けてサラダに。一番簡単な料理法だ。マヨネーズに七味唐辛子をふるとさらに美味しくなる。
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調理例2 スズコのおかか煮
スズコと削りカツオを薄口醤油とみりんで20分ほど煮る。
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調理例3 スズコとワカメの胡麻和え
ゆでたスズコを千切りにし、ゆでワカメと切り胡麻を加えて三杯酢で和える。
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調理例4 スズコの天ぷら
軽く塩こしょうしして衣を付け、高温の油でサッと揚げる。
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調理例5 スズコご飯
前もってスズコを醤油とみりんで炊く。炊いたものを小口切りにして、竹輪とにんじんを小さく切ったものと一緒に、鶏がらスープを入れてご飯を炊く。
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調理例6 スズコの味噌汁
普通の味噌汁の作り方と一緒です。材料はスズコと油抜きした薄上げと三つ葉です。
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皆様も工夫して、スズコのいろいろな料理を楽しんでください。
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