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三室山、再び



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平成15年6月26日(木)  メンバー 私だけ

三室山 みむろやま 1358.0m

2万5千分の1、地形図「西河内」を参照すること。


今度こそ三室山からの展望を

2年前の9月、雨の中を千種町の三室山に登った。ガスで何も見えなかった。

三室山は兵庫県の播州地方では氷ノ山三の丸の次に高く、ふるさと兵庫50山の一つに選ばれている。

梅雨の中休み、天気予報は晴れ。二回目の三室山に挑戦してきた。三室山の「三」の字が少し気になるが。

姫路から国道29号線で山崎町に。中国自動車道に沿い県道53号線で南光町へ。さらに千種川に沿い県道72号線で北に進み千種町に入る。千種川では平日にもかかわらず、鮎釣りをしている人がちらほら見られる。

10:37
千種町中心部からさらに北に進み、三室高原の「兵庫県立三室高原青少年野外活動センター」の駐車場に到着。曇りがちだが晴れ間も少し見え、三室山頂上からの展望が期待できる。

駐車場の隅に屋根に「三室山登山口」の大きな案内板のかかる東屋がある。その東屋の腰板にはめ込まれてたオーブンレンジの中に登山届けの帳面がある。しかしすでにいっぱいで書き込むページがない。前回来た時は地図も入っていたような記憶があるが、今日は入っていない。

登山届け入れのオーブンレンジ
これなら雨が入らない?


林道を登り三室山登山口へ

10:46
準備を整え、登山開始。林道の野外活動センターの前に「この先行き止まり」の表示があるが、進入禁止とはなっていない。林道は簡易舗装され中間地点までは車を入れることができ、そこには広い駐車スペースもある。しかしほとんどの人は活動センター前の駐車場に止めて歩き始めるようだ。

簡易舗装が途切れる先の路面はかなり傷んでいて、車の走行には適していない。(注:下の写真は下山中に撮ったものなので、どういう訳かカッパを着ている)

林道を行く
下山中に撮ったのでカッパを着ている!

11:13
「山頂まで70分」の道標があり、ここから林道歩きから登山道歩きとなる。ここが実質的な三室山登山口だ。左手に水道施設があるが手入れもされてなく、今は使われていないようだ。右下の渓谷の流れの音が聞こえてくる。植林はよく手入れされていて立派な杉が並んでいる。

植林の中の道
この辺の杉はよく育っている

11:20
行く手に丸太を束ねた小橋が現れた。細い丸太なので上に載るとしなる。体重制限は200kgほどか。ここから渓谷は右手から左手に移る。

丸太橋、ここから道が川に
3人乗ったら落ちるだろうな

丸太橋から上の道には、道幅一杯に水が流れている。チョロチョロ程度ではなくザーザーに近い量だ。水が流れる道を行くと、登山道は大岩のところで左に曲がり、渓谷を渡る。渓谷には橋がなく、飛び石伝いに渡る。


植林の中を頂上を目指す

11:25
渓谷を渡ったところには「山頂まで60分」の道標があり、登山道は川から離れ植林の中の道を登っていく。登山道は九十九に付けられていて傾斜は緩い。

11:51
「山頂まで40分」の道標が現れた。植林の中の登りが続くがここだけは南西側の展望が広がっている。出発してから1時間も歩いているのに、麓の野外活動センターの赤い屋根がやけに近くに見える。


植林の中の展望所より
霞んでいるがまだ視程はあ

12:00
V字型の岩を越すと「山頂まで30分」の道標が現れる。道標のタイムに少しだけ遅れを取っているようだ。

12:08
目前に大岩が現れた。ここからしばらく岩の間を行くのだが、特に大きな段差や登りにくいところはない。なのになぜか岩場の左手に巻き道がある。

岩場の始まり
ロックガーデンとも呼ぶ

岩場を抜けると周囲はようやく雑木林となる。上部の植林は冬期の雪のためか根元が曲がっていて背も低い。また手入れがされていないのか植林(もしかすると天然林なのかもしれない)といっても、雑木がかなり茂り林床にはクマザサも繁茂している。

12:23
道が分岐している。右に行くと大きな岩が立ちはだかっている。「熊岩」と呼ばれているものだ。ツツジの赤い花が岩肌に咲いている。

急な階段状になっているこの岩を登ってもいいのだが、分岐の左側、巻き道を行くと「熊岩」の上に出ることができる。熊岩の手前に三室山から南に延びる稜線上の竹呂山を見ることができた。

稜線の向うに竹呂山が見える
ここまでは天気も良かった

12:26
熊岩を過ぎると、2mほどの岩が眼前に立ちはだかる。岩には鎖が掛けられている。この岩場にも左に巻き道があるがロープが下がる土の急坂で、むしろ鎖につかまりよじ登ったほうが簡単に登れると思う。

鎖場を過ぎるとブナの木が現れる。しかし大きなブナの木はない。草地のパラグライダー発進所を通り過ぎ、根曲がり竹の間の道を行くと頂上も近い。しかしここからパラグライダーで本当に飛ぶのだろうか。方向を誤ったり、風に流されたりしてとんでもないところに下りたりしたら、戻るのが大変だろうな。

頂上近くの根曲がり竹とブナの道
これも下山中に撮った


三室山頂上はガスの中

12:37
三室山頂上に到着。駐車場を出発してから1時間50分。ほぼ標準タイムのようだ。頂上に着く少し前から雨がパラパラと降り出し、頂上はガスに包まれ展望は全くない。2年前と全く同じ状態だ。登るとき蜘蛛の巣が大分絡んできたので、先行者はいないと感じていた。予想どうり頂上は無人だった。

カッパを着込み、コンビニのおにぎりを1個食べ下山しようかなと思っていたら、単独の男性が登ってこられた。後から50人ほどの団体が登ってくるとのことで、団体が登りきってから下山することにし待機していると雨が止んできた。

団体さんが登りきるのに時間がかかりそうなので、シートを広げ昼食を取る。温泉卵付きのトロロそばだ。食べ終わる頃どうにか最後尾も登ってきた。来た時は誰もいなかった三室山頂上も大勢の人で大賑わいだ。

ガスに囲まれた三室山頂上
もう1回来なくては

13:23
結局頂上で40分以上過ごし、下山開始。登山路は1本しかないので登ってきた道を下る。

途中「頂上まで40分」の展望場所で休憩中の夫婦に出会う。三室山はなぜか登り始めるのが遅い山だ。

14:40
登山道から林道に下りる。雨は下山中にも少しだけ降られたが、ここまで来たら晴れ間も見えてきた。しかし振り返り三室山を見ると上のほうはまだガスの中だ。

15:02
三室山頂上から1時間40分。野外活動センターの駐車場に到着。標準タイムを少しオーバーしたが、雨の中何度も三脚を立て写真を撮ったためだろうか。


三室の滝

帰る途中、野外活動センターから下りたところにある「三室の滝(燗鍋滝)」を見に行く。滝入口の駐車場には団体さんを乗せてきた中型バスが2台待機している。大阪から来た団体さんのようだ。

三室の滝(燗鍋滝
面白い滝だ

三筋に分かれた滝の中央が滝壺で跳ね返り吹き上げている、小さな滝だがよそではあまり見られない、変わった滝だ。


空先生の彫刻

後山の登山口になっている、松の木公園にも寄ってみた。以前は栓をひねれば飲めた「行者霊水」がお金を機械に入れないと出ないようになっていた。そのためか誰も水を汲みに来ていない。

公園の板馬見渓谷への林道入口には「西大峯」の額がかかる鳥居が立ち、その手前に空山と大甑山に立つ「平成大馬鹿門」と似た感じの石の彫刻がある。台座に「大馬鹿之和 SORA95」とあり、やはり同じ彫刻家によるものだ。千種町は空先生の作品が大好きなようだ。

松の木公園の「大馬鹿之和(空充秋作)」
上部は交わっている

姫路発電所の南、町に程近い千種川に架かる橋の袂にも同じような彫刻があった。背後には笛石山がそびえている。これも空先生の作品だ。千種町にはこれ以外にも「大馬鹿」シリーズがありそうな気がしてきた。千種町に来るのが楽しくなるような彫刻だ。

笛石山を背景に「馬鹿話ばかのわ(空充秋作)」
上部が連結されている

帰宅して、姫路の天気をたずねると今日はいい天気で雨なんて一滴も降らなかったそうな。私と三室山は相性が悪いようだ。こうなったら「三度目の正直」に期待してもう一回登らなくては。しかし「二度あることは三度ある」とも言うし、あと二回は登らなくてはならないかも。



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