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雪彦山にバスで行く



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平成15年6月29日(日)  メンバー 私だけ

雪彦山大天井岳 せっぴこさんおおてんじょうだけ

2万5千分の1、地形図「寺前」を参照すること。


雪彦山登山口行きのバス時刻表

平成16年4月25日追記
下記の神姫バスの時刻表は変更されています。注意して下さい。
姫路駅前発雪彦山行きは8:10、帰りの雪彦山発姫路駅前行きは15:07の発車に変わっています。

今日は車が使えないので交通機関のバスを使い、雪彦山に登ることにした。朝になってから神姫バス時刻・運賃検索(のぞみNavi)のバス運行案内を調べてみた。

雪彦山の東側の登山口、夢前町山之内板根に行く、「姫路駅前」発の神姫バスは

「姫路駅前」発 08:45 − 「雪彦山」着 09:49
の便があり、帰りは

「雪彦山」発 16:32 − 「姫路駅前」着 17:38

の便がある。山之内板根でバスを降りてから帰りのバスまでは6時間34分もあり、雪彦山を思いっきり楽しむことができるだろう。

雪彦山の西側の登山口、安富町関に行く、「姫路駅前発」の同じく神姫バスは

「姫路駅前」発 08:30 − 「関」着 09:34

があるが、帰りの最終便は「山崎」行きの早い時間のものになり

「関」発 13:25 − 「山崎」着 13:51

になる。持ち時間は3時間51分だけで、関から登り始め雪彦山大天井岳まで往復できるだろうが余裕は余りない。

しかし、関から登り山之内板根に下りるつもりなら、持ち時間は6時間58分となり雪彦山系の隅々まで歩きまわれるだろう。自家用車ではなくバスを使うならこのプランがベストだろう。ところが、調べてるうちに「関」行きのバスに乗ることができない時間になってしまった。

山之内板根から雪彦山に登ったことは何回もあるので、せっかくバスで行くのだから板根から登り関に下りる計画にする。関からバスの通っている国道29号まで出るには、11kmほど南に歩けばいいだけだ

11km歩くのも都会の中ではなく、自然に囲まれた中を行くので退屈はしないだろう。


乗客は私だけ

家の近くのバス停から「雪彦山」行きのバスに乗る。先客は一人だけ。途中一人乗ってきたが、夢前高校前までで二人とも下車してしまい、そこからは私一人だけ。バスを使い雪彦山に登る人はいないようだ。

山之内から先はバスがようやく通れるくらいの狭い道を行く。2回ほど沿道の木の枝がバスにひっかった。

9:48
バスは「雪彦山」バス停に到着。料金は「姫路駅前」からなら1,070円。これでは完全な赤字だろう。バスは鳥居のあるところで方向転換する。

「雪彦山」停留所の神姫バス
フルサイズのバスでよくここまで入るものだ

登山口の駐車場に行くと、30台近くの車が止まっていて、登山の用意をしている人たちもいる。さすがに日曜日の雪彦山だ。


出雲岩から雪彦山大天井岳へ

9:54
登山届け箱のある雪彦山キャンプ場管理棟の前を通り、ロッジの横の「一般者登山道」、「登山道(出雲岩コース)」の表示のある道を登り始める。

登山届けはここで出すことができる
左のロッジの横から登る

注  意!!

中高年・初心者の遭難事故が増加!!
雪彦山は、ハイキングコースではありません。
一般登山道でも、崖・岩場ありの険しい登山ルートです。最低限の装備品、登山靴、リュックサックのない方は登山をご遠慮下さい。
登山をされる方は、この下のレターケースに入っている「登山届」必ず記入提出してください。

山を知り自分を知って楽しい登山
姫路警察署山之内駐在所

登り始めは、いきなりの急登で、足が悲鳴をあげそうだ。足慣らしのため、少し前のバス停で降りて歩いて来ればよかった。しかし前にも後にもハイカーがいる登山は久しぶりだ。

植林の中の急登
きつい

10:24
岩につかまり、木の根っこにつかまりの急登を続け、ようやく展望岩に着いた。そこから見える雪彦山の岩壁ではロッククライマー数人が登攀中だ。

展望岩より雪彦山の岩峰
よくあんなところを登るものだ

11:02
展望岩から行者堂跡を過ぎると、ようやく緩くなり出雲岩に到着。休憩していると蚊が集ってきたので、すぐに出発する。

11:17
出雲岩から太い鎖が下がる岩場を登り、セリ岩前の見晴らし岩についた。曇りがちの天気なのだが、視程はよく瀬戸内海に浮かぶ家島諸島や淡路島まで見える。何回も来ているが、そのうちでもベスト3に入る視程だ。


見晴らし岩からの展望(写真には家島諸島は写っていない
ここは出雲岩の上だ

見晴らし岩から、大岩が二つに割れ間に狭い通路ができたセリ岩を抜ける。前はすんなり抜けられたような記憶があるが、出口付近で引っかかるようになり、身を捩って抜けるのに少しばかり苦労した。

セリ岩から雪彦山大天井岳までは岩場の急登が続き、三点確保で登っていく。私の前を単独の女性が登っていき、後からは男女4人の若者のグループが大声をあげながら登ってくる。

11:50
雪彦山大天井岳頂上に到着。先客は15人ほど。頂上の周りには木々がそのまま残され、全周の展望は無いがここからも家島諸島をはじめ小豆島から淡路島まで見える。

頂上の空いたところを見つけ、ここで昼食を取りゆっくりと展望を満喫する。麓の板根集落や賀野神社が足元に見える。


雪彦山大天井岳からの展望
曇っているが視程は良い


鹿ケ壺経由で関へ下山

12:50
下山開始。天狗岩を左に見ながら北に登山道を行く。

12:55

右:地蔵岳・虹ケ滝へ(下山)、左:鹿ケ壺・峰山方面へ

の道標がある。右に行けば垂直の太い鎖場があり、その後も急降下が続く下山路だ。左に行くと三角点雪彦山・鉾立山を経て大きく回り下山できる。関へ下山するには左の鹿ケ壺方向に進めば良い。

13:08
右手に下る余り使われてなさそうな「新下山道」、「新々下山道」の分岐を過ぎ

右:三角点雪彦山・峰山へ、左:関・鹿ケ壺へ

の道標が現れ、左に行くと

左:関・鹿ケ壺へ、手前:雪彦山へ
左:関・鹿ケ壺へ、右:雪彦山へ

と3本の道標が隣接している。この辺りは登山道が複雑に交錯し少しばかり分かりにくくなっている。

分岐の中心に三角形に登山道があり、北の頂点からは三角点雪彦山・峰山へ。南東の頂点からは雪彦山大天井岳へ。南西の頂点からは関・鹿ケ壺へ行くことができる。

あと、南西の頂点から南西方向に延びる尾根を行くと866.5mの三角点のあるウリュドに行くことができる。しかしテープのマーキングはあるが明確な踏み跡はなかった。

急な植林の斜面に付けられた道を下り、渓流沿いの道を行く。雪彦山西側の道はなぜかじめじめしていて、立ち止まると「ヒル」が這い上がってきそうな気がして、写真も撮ることができない。

渓流沿いに下山中、お孫さんを二人連れた老夫婦が登ってきた。4人ともだいぶ疲れているようだ。鹿ケ壺山荘が出している「やすとみグリーンステーション鹿ケ壺 雪彦登山ハイキングコース」の地図を持ち、これから雪彦山・鉾立山を回り、北の送電線巡視路から大かつらの木の方へ渓流伝いに下山するという、地図では約5時間半かかるコースを行くという。

それは絶対無理だから登ってきた道を引き返しなさいとアドバイスしておいた。帰ってからニュースを見ていても「雪彦山で4人行方不明」などとは言っていないので、無事に家に帰られたのであろう。

13:41
千畳敷芝生広場に着いた。ヒルが付いていないかチェックするも1匹もいなくて一安心。ここからは舗装林道も下りているが、普通の林道、山道、遊歩道で鹿ケ壺に行くことにする。

14:11
道標に従い鹿ケ壺に到着。大小数十個の甌穴をもつ一枚岩の岩盤でできた変わった滝だ。

一番上の「鹿ケ壺」

真ん中辺の「駒ノ立洞」

14:28
ちらほらと観光客のいる中を下り「鹿ケ壺山荘」に到着。自動販売機で缶ビールを買って飲む。車で来ていたらできないことだ。乾いた喉に冷たいビールを流し込む。

ここからは11kmの舗装道路歩きのはずだったが、下山中に妻と連絡が付き迎えに来てもらえることになった。山荘で待っていてもつまらないので、2.5kmほど歩き安富ダムで待ち合わせすることにした。

鹿ケ壺山荘で地図をもらい、老夫婦とその孫たちが辿ろうとしていた雪彦山周回コース(約5時間半、11,322m)を回りたくなってしまった。いつか機会があれば行ってみたいものだ。というか近いうちに行きそうな気がしてきた。



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