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姫路市大回り、その7(市川から夢前川へ)



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平成15年9月28日(日)  メンバー 私だけ

氷室山 ひむろやま 371.8m

2万5千分の1地形図「姫路北部」を参照すること。


姫路市大回り

姫路市大回り7回目。今回は姫路市の北の屋根、広峰山塊を東西に横断してきた。最初の計画は、市川にそそぐ須加院川の南の尾根にあるであろう送電線巡視路を辿り、香寺町と夢前町と姫路市との境界点に。次に南に市町界を行き広峰神社に詣でた後、近畿自然歩道で氷室池に下るというものだった。

しかし、誤算と臨機応変な計画変更で予定の経路からは大幅に外れたが無事に広峰山塊を横断することができた、かな。


送電線巡視路探し

7:11
姫路駅前から粟賀行き始発のバスに乗り、JR播但線仁豊野駅東側の仁豊野バス停で下車する。

播但線の踏切を渡り香寺町の姫ケ丘団地に向う。団地の南西の端に前回に見付けた送電線巡視路の入口がある。

姫ケ丘団地の南西端の送電線巡視路の入口
結局は使えなかった

7:21
団地から草原に出て右に行くと「火の用心」の送電線巡視路標識がある。西は24、北は23。北の23が目的の須加院川の南に東西に延びる尾根上の送電線に向う送電線鉄塔だ。

7:30
蜘蛛の巣を払いながら雑木林の中の登って行くと10分足らずで「城東溝口線ニ三」の送電線鉄塔に到着。鉄塔の手前に分岐があり22の表示がある。22は目標の尾根上にあることを確認しているので、巡視路を辿るだけで予定のコースに乗れそうだ。

しかし巡視路は23からは下る一方で、とうとう団地北西端の住宅の北側にある砂防ダムに出てしまった。水のない谷に下りて北側の斜面を木につかまりながら適当に登って行くと、山道に出会った。おそらくこれが送電線巡視路だろうが確かめるため一旦下まで下りてみる。

8:15
予想どうり「火の用心」標識があり、22の表示がある。団地の道まで出て写真を撮る。尾根の上の送電線鉄塔も見え地形図通り南北に走る送電線から東側に分岐しているのが見える。

姫ケ丘団地の北西端の送電線巡視路の入口その2
これも結局は使えなかった


尾根には巡視路があった

8:24
巡視路を辿り北の尾根に登ると、広くよく整備された道が東西に延びている。これが西に最後まで続いていてくれたらいいのだが。

尾根には「火の用心」標識が2本あり、1本は「城東溝口線」で尾根から下りると23、尾根を西に行くと22。もう1本は「豊富支線」で東は9、西は8となっている。

8:26
「城東溝口線ニニ」に着いた。この鉄塔で送電線が分岐している。2系統あるうちの下側は南から来て東に行っている。上側の送電線は南北に伸びる電線から分岐して東に行っている。分岐のある送電線鉄塔を意識して見るのは初めてだ。

8:35
西に進むと尾根から10mほど北に下りた「豊富支線八」に着いた。北側の香呂南小学校で野球の練習をしているか声が聞こえてくる。この鉄塔からは北に下りる道がある。おそらく小学校の西端ぐらいに下りるのかと思う。

尾根の送電線巡視路
これだけきれいなのは珍しい

8:48
尾根上の「豊富支線七」に着いた。送電線はここから尾根から離れ北の山腹を行くようになる。


あれ、少しまずいぞ

8:53
分岐点に着いた。送電線巡視路は尾根から離れ下って行くが、尾根上の道は少し悪くなるがそのまま続いている。尾根の道を行くことにする。

8:58
倒木がある急な狭くなった尾根道を登り204mピークに着いた。ここから西に進まなくてはならないのだが、尾根道は南に曲がり下っていく。どうやら西には行かないようで、ごく一部に疑木の階段もあるこの付近だけの散策道のようだ。巡視路に引き返すことにする。

9:10
分岐点まで下り、巡視路を進む。

9:16
204mピークから北西に延びる尾根上の「豊富支線六」に着いた。巡視路は鉄塔の手前で分岐していて西側の谷に下りていく。

谷に下りてしまった。谷道は車が通れそうな広い道で、このまま下ると下界に追い落とされてしまう。南側になってしまった尾根に登る林業用と思われるモノレールがある。長らく使われていないようだが、レールを辿り登ってみればよかったかもしれない。

谷川に古い木橋が架かり、植林の中に削平地がある。遠い昔はなにかが建っていたのだろうか。

9:28
分岐があり、巡視路が南側に登っている。「火の用心」標識は下の写真のようで、1枚は外れてしまったのかもう1枚に縛り付けてある。この分岐を行くと5がありその奥には4があると勘違いしてしまったが。縛り付けてあるのを元々の縦位置に付けてみると、分岐を行くと5、谷道を下ると4に行くということになる。

間違いやすい送電線巡視路標識
正しい位置に付いていればよかった

2分ほど分岐を入ると5への分岐が左手にあり、標識によると鉄塔で行き止まりになっているようだが、確認はしていない。

5への分岐には入らず直進する。道は谷道となり更に登っている。道ははっきりとしたもので、倒木があるが辿れないほどではない。

9:51
尾根に着く前に道は不鮮明になり消えてしまった。雑木の間隔は広いので無理をすれば尾根まで辿りつけるだろうが、尾根には巡視路がないのははっきりしているし、ひょっとすると切り開きもないかもい知れない。ここは無理をせず引き返すことにする。

道が消えてしまった
どうしよう

9:58
谷道の分岐点まで引き返す。ここから下は今でも車が入れそうだ。

10:06
須加院川まで出てしまった。川岸の道端には彼岸花の赤い花が咲いている。

送電線巡視路を辿るという計画は放棄し、夢前町・香寺町・姫路市の境界点の北にある奥須加院ノ池から登り直すことに計画変更する。


奥須加院ノ池から再出発

10:27
車道から鍵の谷川の左岸の道を行き、奥須加院ノ池下の砂防ダムに着いた。香寺町の案内看板がある。

鍵堂跡と弥高山仙源寺

この地に在った鍵堂から広峰神社まで3kmの山道は広峰道といわれ、中世・近世はもちろん昭和初期まで神社への近道としてよく利用された。鍵堂は神官が香寺町域へ布教に通ったとき鍵を預けたお堂だといわれている。
ここから南方800mの砥堀谷川最上流に弥高山仙源寺という天台宗の寺があり南北朝時代には南朝方の赤松則祐の弥高山城としてその根拠地となった。姫路市御立の勝瑞寺梵鐘はもと弥高山仙源寺にあった什物である。

平成12年12月 香寺町文化協会

案内板の左には杖に使う木の棒が5本ほど用意されている。しかし案内板の下には

※ 注意 ※

鍵堂〜広峰神社の山道は、危険個所が多いため通行できません。

確かに道標は全くなく、一般のハイカー向けの道ではないが、通れないこともないだろう。それと広峰山中には近畿自然歩道や播磨空港の測量のための道、そのほか昔からある道が縦横無尽とはいかないが複雑に絡み合っているので、要注意ではある。

10:34
エメラルドグリーン色の水をたたえる奥須加院ノ池の右側を周り、そのまま山に分け入る道を行く。

池から離れた時点で、南の須加院別れとは方角違いの、西の371.8m三角点ピークから北に下った鞍部に向う谷に入ってしまったことに気がついた。

しかし谷沿いには非常にしっかりした道があり、西の鞍部まで続いていることを確信し計画を変更する。今日はこんなのばかりだ。

谷沿いの道
緩やかな道だ

11:09
テープやおそらく大柿さんの赤布も下がるしっかりした道は鞍部近くまで続き、最後だけは急斜面の木につかまりながら登り、無事に三角点ピーク北の鞍部に到着。

尾根筋には北と南に非常にはっきりした道が延びている。低木の枝葉が道をほとんど覆い隠してはいるが、踏み跡は明確で迷いようがない。ハイキング道しか歩かない人にとっては完全な藪道に見えるかもしれないが、私にとっては快適な道だ。

三角点ピークへの登り
周りは雑木と柴

11:34
三角点ピーク(点名:狼谷)に飛び出す。前に来た時はなかったが「氷室山」という山名板が下がっている。無名峰だったが(アドケ岳という名もついているようだが)「氷室山」という感じのいい名前が付けられたようだ。ただ山名板に書かれた「スイモン」とは何なのだろう。

前回は南の広峰山から来て、北の暮坂峠に抜けようとしたのだが、暮坂峠に行く道が見つからず西の氷室池に下りてしまった。今回、暮坂峠からの道で登ってきてなぜこの道が見つからなかったか分かった。

三角点標石周りは5人ぐらいならくつろげるスペースがありその周りは低木に囲まれている。その三角点標石から北東方向に進み低木を掻き分けると、そこに道が現れる。頂上からはその下に続く道も見えないので、知らない人は絶対に見つけることができないと確信した。

暮坂峠方向からの道はここに出る
これは難しい

今日は少し早めの昼食をここでとる。視界はかなりよく、家島から小豆島、淡路島に明石海峡大橋、六甲の山並みも見え、今まで姫路市大回りで歩いてきた山々も日笠山を除いて見ることができた。


氷室山からの展望
前回も大展望だった


下山は西の尾根へ

12:10
山名板の横から始まる道で、本日の最高地点からの下山を開始する。以前に来た時は少し下りると、南の広峰山と西の氷室池方向への明確な分岐がったのだが、どうもはっきりしない。ここまで来た人たちがこの辺で迷い歩き回っているのか、道が不鮮明になっている。

それでも西方向に下りていくと道ははっきりし始め、すぐに鞍部に達し氷室山と同じ位のピークに上り返す。

12:39
低木に覆い隠された踏み跡を辿り西に進むと、北には暮坂峠の夢前町側に清掃工場が、西にはヤマサ蒲鉾夢前工場の赤い屋根が見える。足元には作られることがない「播磨空港2級基準点2−3」がある。

13:06
尾根の踏み跡と境界杭を辿り、蒲鉾工場からの実線道が登ってくる鞍部に着いた。南の氷室池方向と西に続く尾根には明確な踏み跡があり、北側を覘くと木の間から林道が見えるような気がする。北に30mほど下りると林道の終点に着いた。林道は非常に荒れていて車は通れそうもない。壊れた廃屋や大きなゴミが捨てられている。

林道を5分ほど下りると車の通れそうな道に出会う。出合った道は東に延びているがどこに行くのだろうか。

13:27
ヤマサ蒲鉾夢前工場の裏に着いた。タイとカニ爪の巨大なオブジェがある有名な工場だ。工場正門に回り、少しだけ敷地に入りカニ爪の写真を撮ったが思っていた以上に大きな巨大なものだった。

ヤマサ蒲鉾夢前工場正門から見た「カニ爪」
横に行きたかった

14:46
夢前川の左岸沿いの道を南に行くと、山陽自動車の北の畑地ではそばの白い花が咲き畦の彼岸花の赤との組み合わせがきれいだ。

そばの花と彼岸花
そばの花は満開だ

14:46
次回の出発予定地点、書写山のロープウェー麓駅のバス停に到着。当初の計画とは大幅に変わったが、市川から無事に広峰山塊を横断し夢前川に出ることができ、姫路市大回りも中間点をやっと越えたようで、11月中には再び瀬戸内海に出会うことができそうだ。



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