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姫路市大回り、その9(伊勢山)



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平成15年10月26日(日)  メンバー 私だけ

伊勢山 いせやま 353.0m

2万5千分の1地形図「姫路市北部」、「龍野」、「安志」、「前之庄」を参照すること。


姫路市大回り

ようやく気温も低くなり里山歩きもだいぶ楽になってきた。8月末から始めた姫路市大回りは、落葉樹の葉が落ちた後に再開しようと思っていたが、前日までにどこに登るか決まらずに自動的に大回り再開となってしまった。

前回の大回りは書写山を南東から北西に抜け菅生川の岸まで達した。今回は地形図「姫路北部」の左上隅にある伊勢山の番だ。

伊勢山には緑台の奥にある「姫路打越木もれ日の森」から登ったことがあるが、市町界は伊勢山頂上から南に延びる稜線の上を通って、東に曲がり菅生川の岸に達している。しかし地形図を見ると、そこは広葉樹林のひどく急なところのように見える。さてどこから登ろうか。


菅生小山から登る

菅生川と伊勢山から南に延びる稜線に挟まれ「菅生小山」の新興住宅地ある。住宅地の北西端から西側の谷に踏み跡が延びていることを、前回の大回り終了後の偵察で確認している。

その谷から登り始め市町界の通る稜線に登ろうという計画だ。稜線の鞍部までの標高差は100mもないので何とかなるだろう。

7:51
家の近くのバス停から古瀬畑行きの始発の神姫バスに乗り、「新在家」バス停に到着。西側を流れる菅生川を渡り、菅生小山の北西端を目指す。

8:03
菅生小山の北西端に着いた。ここから谷に向って踏み跡が延びている。

ここから上り始める
登山口の表示などはな

北側は雑木林、南側は植林の暗い谷には薄っすらと踏み跡が奥に延びている。しかし奥に進むと踏み跡は急な斜面に阻まれ消えてしまう。

北側の雑木の斜面が登りやすそうなので、方向を変え登ってみる。

雑木の斜面を登る
この辺まではよかった

最初は獣道のような踏み跡もあり登りやすかったが、傾斜は急になり雑木につかまりながら登って行くことになる。そのまま稜線まで登れるかなと思いきや幅の広い急な岩盤が正面に現れ行く手を阻まれる。岩盤下の急斜面をトラバースし何とかかわす。。

8:34
上り始めて30分ほどでようやく稜線に出ることができた。目標とした鞍部より少し北側に着いたが、稜線にはしっかりとした道がついている。

最初の目標の170mほどの鞍部の様子を見に下りていく。鞍部には西側の緑台から道が登ってきていて目印のテープも付いているが、私の登った菅生小山からは踏み跡もなかった。

さらに南の220mほどのピークに登ると、木々の間から菅生谷方向を見ることができた。道はさらに南に続いているが踏み跡程度のものとなり、どこに行くのかは確認しなかった。


展望の稜線

9:01
伊勢山に行かねばならないことを思い出し180度方向転換し北に進む。雑木林の中を行く道の状態は非常に良くうれしくなってくる。

9:18
鞍部から登って行くと西側の展望が広がる岩場にでた。「姫路打越木もれ日の森」の駐車場に車が2台止まっているのが見える。誰か登っているのだろうか。

西側が開けた岩場を行く
天気も良いしいい気分だ

9:28
三角点ピークの南側にある260mほどのピークの南に西側に下る道がある。テープの目印も着いていてどの辺に下りるのか興味があるが確認は見送ることにする。

雑木林の中の道もいい雰囲気だ
尾根道はいいな

9:39
280.1m三角点ピーク(四等三角点、点名:奥山)に着いた。この三角点ピークまではそれなりに展望があったが、ここからは両側の木々のため見通しは悪くなる。

9:52
市町界に岩印のあるところの南側で道はY字型に分かれている。両方とも同じような感じで、どちらに進むか迷うところだがここは右に行く。

9:55
前方に東側が切れ落ちた岩場が現れた。岩場で写真を撮っていると、女性の単独の方に追い越された。どこから登ってきたのだろうか。

今度は東側が開けている
展望の稜線だ


テープが一杯、伊勢山東回りの道

10:06
岩場の先の急坂を下ると、西側の「姫路打越木もれ日の森」からの道が登ってきている190mほどの鞍部に着いた。東側へも薄っすらと道はあるがあまり歩かれていないように見える。西向きには「ヤマザクラ広場へ 近道(約1km)」の指導標がある。

鞍部から急坂を登るとヌタ場があり、そこからも東側に下りられそうだがはっきりしない。

ここから伊勢山頂上までは見通しが悪く、急なところも多くあまり楽しい道でなくなる。ただビニールテープの目印が常に視野に入るぐらいの間隔であり枝道もないし、まず迷うことはないだろう。目印テープが少し多すぎると思うが、この道を開いた人としては、道に迷い遭難する人が出たら寝覚めの悪いものになるのでしょうがないのかも知れない。

10:38
木に巻かれたテープに「あと一息」と書いてある。以前に登ったのは7月下旬の蒸し暑い時だったので、同じ道を歩いているのに気温が低いと違う山を歩いているような感じがする。

伊勢山頂上までは雑木林の中を行く
展望はない

10:42
短い脇道があり入ってみると、東側の展望が広がっている。伊勢山頂上までもう少しだ。

10:48
伊勢山頂上に到着。三等三角点(点名:菅野)標石があり、周囲は木々に囲まれ展望は全くない。「神戸港山の会」のプレートが下がっている。

ビニールテープに書かれた指導標は、南へは「東まわり下山道」、西へは「西まわり下山道、洞くつ」となっている。


伊勢山展望岩から空木城跡へ

展望がない伊勢山頂上を後にし、西へ進む。

10:57
地形図が「姫路北部」から「龍野」に変わったところの鞍部には南に下る踏み跡がある。その先には「神坐の窟 この先すぐ! ‐自然を大切に‐」の表示板があり分岐道が北に下っている。「神坐の窟」は後にまわし、伊勢山展望岩へ登る。

11:00
地形図「龍野」側の「伊勢山」に着いた。西側が岩崖になっていて展望抜群だ。ここで先行していて女性の単独者に追いついたが、ちょうど下山するようで入れ違いになってしまった。

大気の透明度が少し低く遠望はあまり利かないが、家島までは見えた。

地形図「龍野」の伊勢山から「空木城跡」方向を見る
次は葛城山だ

少し早いが昼食をとっていると、5人のグループが登ってきた。アジアからの留学生4人と引率の先生だ。

緑台に住んでいる先生は、伊勢山が今のように有名?になる前から草刈をして登山道の整備を行っていたそうだ。

11:42
ゆっくりと岩場からの展望を楽しみ、伊勢山を後にする。「神坐の窟」から北に下り「空木城跡」に行くのだが、姫路市大回りを続けるためには北の大堤峠へ抜けなくてはならない。峠に抜けた記録を見たことがなくどうなることか心配だ。

11:45
岩場のすぐ下にある「神坐の窟」に着いた。巨岩が斜めに架かり石室になっている。

正面に採石場が見えて雰囲気が今ひとつだが、石室の上の隅には小さな石仏が三体祀られている。

「神坐の窟」の窓からの展望
正面が採石場だ

12:03
「神坐の窟」からトラロープが張られている急坂を下り、それなりに整備された少しだけ籔っぽい道を行き270mピークの位置にある「空木城跡」に着いた。最後の登りは少し急で、登りきるとピークは城跡らしく平らになっている。西の方にも数段の削平地があり、それなりの規模の砦があったようだ。

「空木城跡」
岩がある以外は何もない


大堤峠の西に下山する

「空木城跡」の西側は急斜面になっている。テープ等の印はないがここから北西の小ピークに向け下っていた跡がある。考えることは皆同じようだ。私も木につかまりながら下ることにする。

12:14
雑木の籔を下っていくと、狭くなった尾根にははっきりとした踏み跡があり、赤プラ杭も打ってある。鞍部の手前から左右に踏み跡があり十字路になっている。

12:19
直進すると小ピークへの登りで踏み跡は消えている。踏み跡十字路まで戻り北に行くことにする。

植林の中の赤プラ杭の続く踏み跡は尾根の中腹を水平に行き、最後は雑木の尾根に出た。雑木の籔尾根は進みがたいので、西側の雑木の斜面を下る。しばらく下りると植林の急斜面となるが、地面は程よい固さで問題なく下れる。

12:43
谷底まで下りると踏み跡があり、植林は間伐されている。普通なら間伐材が谷を塞ぎ歩きにくいところだが、ここの間伐材は運び出されているようできれいな谷になっている。

12:48
大堤峠から西に300mほどのところに出た。「檜植林記念」碑の少し西側だ。

この石碑の西側に出た

檜植林記念

上伊勢生産森林組合は昭和50年に組合員89人で設立された。当時は松喰虫の被害甚大の為同年より順次26.5ヘクタールの檜植林を実施した。組合設立時より組合長山下馨氏の熱意と指導により研究努力を重ね枝打及び間伐も実施植林事業の目途が確立された。これを記念して次世代に至まで優良檜材生産の願いを託してここに碑を建立する。

平成10年1月吉日 上伊勢生産森林組合

次ぎの行程のため、大堤峠を越えて東のバス道に出ることはせずに、林田町大堤から東へ実線道を行きバーズタウンに行く。

林田町大堤からの実線道とバーズタウンの道はつながっているように見えるが、実は10mほど離れていて、その間にはなぜか建物が1軒建っていて道を塞いでいる。建物の周りを行けばバーズタウンに行けるが不思議な道だ。

13:51
バーズタウンから姫路行きのバスの待ち時間は1時間弱あるので、バーズタウンを抜け「護塚橋」バス停まで行く。うまいことに15分ほど待てば姫路行きのバスが来るようだ。

今回の山行の最初と最後は籔でお勧めできない経路を辿ったが、伊勢山から南に延びる稜線は展望がよく楽しく歩くことができた。次ぎは姫路市最高峰の葛城山だが、東からの登山路はあるのだろうか。

南からの谷沿いの道で登った時に、葛城山頂上から東に下る道があることを確認している。もう一度南から登り東に下りて登山口を確認するのが早道のような気がするが、また登り返すのは大変だし困ったものだ。東からの登山口を知っている方がいましたらご教示お願いします。



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