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誰も知らない御着南山公園



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平成16年1月12日(月)  メンバー 私だけ

南山 みなみやま 166.8m

2万5千分の1地形図「姫路南部」を参照すること。


どこに行こうか

連休二日目、久しぶりに休養日にしようと思っていたが、起きてみると空は快晴で雲ひとつない。

どこかの山に登らなくてはと思うが適当な山が思いつかない。近場で登っていない山はと「地形図、姫路南部」を見ると市川の東に「南山」があり、破線道も記載されている。

とりあえず今日はこの南山にしようと思い、一応WEBでも調べてみるが全く情報がない。町中の山で駐車場所を探すのもわづらわしいので、JRで御着駅まで行くことにする。


登山日和

JR姫路駅で東に行く各駅停車を待っていると、30人ほどのハイカーの団体も同じ電車を待っていることに気がついた。すでに11時を過ぎてこれからどこの山に登るつもりなのだろうか。

姫路駅から東行きの各駅停車で行ける山は高御位山ぐらいだろうが、こんな遅い時間にまだ姫路駅にいるとは、山をなめた団体だと思ったが、私自身も同じ穴の狢ではないか。お互い困ったものだ。

11:31
姫路駅の隣駅「御着」の駅頭に降り立つ。駅前広場に古そうな小さな名所旧跡の案内図があり、「南山」のところに「御着南山公園」と書かれている。「ふーん、公園になっているんだ。それなら遊歩道もあるな」と心の中で笑みを浮かべる。

11:36
御着駅東側の地下道で線路の南側に出て、鉄工団地の北側の道を進む。「姫路工業団地」と赤文字の大きな看板を載せた建物が見えるT字路を南に入る。


御着南山公園に到着

11:40
道の先で「御着南山公園」の案内板がかかる擬木の階段道が山の中に入っている。あっけなく登山口が見つかってしまった。地形図の北からの破線道の始まる地点だ。

「御着 南山公園」登山口
簡単に見つかった

擬木の階段道の先に「御着南山公園案内図」がある。単純化された地図で分りにくいが、遊歩道の途中に展望広場が2ヶ所もある。天気もいいし楽しみだ。

「御着南山公園案内図」
これはまだ分りやすい方だった

11:53
地形図の破線道の分岐に着いた。地形図通りに分岐道がある。まだ展望広場に着いていないが西の麻生山や北の桶居山がよく見える。ここから遊歩道は南に延び両側は葉を落とした桜の並木になっている。

桜並木の間を行く
春にも登りたいな

12:03
一番目の広い展望広場に着いた。西の麻生山方向が比較的よく見えるが、周囲に植えられた木々のため展望はそれほどでもない。

展望広場その1
西側が見える

休憩所の奥に山名の由来や歴史の解説板があり、「火山【ひのやま】」とも呼ばれていたようだ。「南山」よりも「火山」の方がいいなと思う。

火山【ひのやま】

神楽山・桶山・南山ともいう。標高166.8m。山名の由来は宝暦12年(1762)の『播磨鑑』には神功皇后が麻生山で天神地祇を祭った祭、この山に神火をかかげたことから「火山」または「神楽山」と名付けられたという伝説を載せる。頂上尾根部には牛岩と呼ばれる岩があり、この山より牛堂山国分寺に黒牛が現れたという伝説も載せ、国分寺の山号の由来を伝える。火山と麻生山は国分寺の境内だったという。
また火山の名称から天智3年(664)以後設置され、律令(軍防令)にも規定される「烽【ほう】」の置かれた山という説もある。
天正7年(1579)に羽柴秀吉はこの山に布陣して西北にある御着城(城主は小寺政職)を攻めたが一旦敗北し、南東の引入谷(現的形町大鳥)に退いた跡、総攻撃をかけて落城させたという。

平成15年2月 姫路市教育委員会



大展望岩と展望のない展望広場

12:13
南に登って行くと送電線鉄塔(鉄工団地線8)を挟むように大岩が二つある。西側の岩が解説板にあった牛岩かなと思うが、頂上はまだまだ先なので違うかな。

西向きの大岩では麻生山から姫路市外の展望が広がり、北向きの大岩からは桶居山から高御位山の山並を望むことが出来る。ここが今日の行程の中の最良の展望地で天気もよく素晴らしい風景を見ることが出来た。

西向きの展望岩
低いのに大展望が広がっている

西の麻生山
姫路城も見える

北向きの展望岩
こんな展望地も珍しい

桶居山から高御位山
手に取るように見える

12:30
展望岩からさらに南に登ると送電線鉄塔(鉄工団地線7)の先に二番目の展望広場がある。周りの木々が伸びて展望のない展望広場になっている。ススキがかなり茂っていて来る人もなく整備も全くされていないようだ。

ここまでの道は遊歩道なので、全ての坂道には擬木の階段道がもれなく付いてくるが、残念ながら遊歩道も作られてからほったらかしのようで土が流されている部分がかなり見られた。

展望広場その2
空だけがよく見え

案内図もあるが日に焼けたのか、薄くなり何が書いてあるのかさっぱり分からなくなっている。その案内図の左手から遊歩道は西に下っている。


ここからは送電線巡視路を行く

広場から西の遊歩道への入口近くに南へ行く分岐道がある。しかし、わざと分りにくくするかのように入口に木が残されている。そこを少し入ると左手の南山頂上方向に分岐があり「火の用心」の送電線巡視路標識も立っている。

12:39
左に入り進むと紅白の大鉄塔「姫一火力線27」。

12:43
続いて灰色の「姫路火力東線23」があり、さらに南東にある送電線鉄塔を目指す。巡視路標識はたくさんあるが文字は日に焼け読みにくいし色々な方向を示してして枝道もたくさんあるようだ。

12:46
三等三角点(点名:南山)への道はどこにあるのか探しながら行くと、なんと三角点は巡視路の道端にあった。道の両側はササや雑木に塞がれ全く見通しはない。

巡視路脇の三角点標石
平らなピークだ

12:48
三番目の紅白鉄塔「姫ニ火力線25」に着いた。送電線鉄塔マニアとなりつつある私にとって大鉄塔が3本も建ち並ぶ南山は「鉄塔の聖地」に思えてきた。次ぎの目標は北東に下った先にある、送電線が分岐する鉄塔だ。

送電線鉄塔マニアも大満足
次ぎは桶居山南東の尾根を登らねば

「姫ニ火力線25」から北に巡視路を下る。プラ階段も現れ激下りとなるがしばらく下ると緩やかになる。

13:02
送電線が分岐する「姫ニ火力線26」が見えてきた。数えてみると6回線合計18本もの送電線が架かるみごとな大鉄塔だ。今日はこの鉄塔を見ることが出来ただけで大満足だ。

姫ニ火力線26鉄塔
素晴らしい鉄塔だ

13:11
最後の鉄塔「姫一火力線28」から送電線巡視路は斜面を斜めに北東方向に下りていく。滑りやすそうな小石の浮いた岩場が続くが、さすが関西電力送電線巡視路だけあり岩にステップが切られている。

最後の下り
どこに下りるのかな

13:20
播但自動車道の高架下に下り立った。場所は自動車道高架と下の道路が交差する地点から少し南「株式会社ニチリンD駐車場」の南から高架下に入る道の先、黄色い「ゴミを捨てるな」看板の横だった。

WEBにも全く情報がない超マイナーな山だが、天気がよかったのもあるが展望は抜群で、送電線鉄塔もたくさん見ることができて、大満足の一日だった。



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