姫路市東部、石積山と庄山
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平成16年1月18日(日) メンバー 私だけ
石積山 | いしつみやま | 111.8m |
庄山 | しょうやま | 193.9m |
2万5千分の1地形図「姫路北部」を参照すること。
リクエスト
石積山と庄山は姫路市街から市川を渡った東にある山で、両山ともに地形図に山名は記載されていない。播州野歩記の読者からのリクエストがあり登ってみた。
石積山は花田町高木にある111.8mの三角点がある山、庄山は播但自動車道の東、飾東町豊国の193.9mの三角点がある山で、どちらも山城があったそうだ。山城に関しては疎いので詳しいことは分らないが、石積山に山城があったという記録はWEB上で見つけることができなかった。
西の石積山から
9:15
姫路駅前から乗車した神姫バスは、市川の小川橋を渡り「小川」バス停に着いた。天気は快晴で雲ひとつない。
9:29
石積山三角点ピークの南裾の天満神社に着いた。「登山口は神社の裏」の法則に従い、神社裏を探る。ササが刈られ広い道が作られていて怪しい雰囲気はあるが登山口はなさそうだ。
9:51
次ぎは山頂の西側に周り「はなだ保育所」脇の舗装路を上がり墓地の上に出てみる。北側に「姫路市水道局」の施設があり、その手前の斜面に山に入る道がある。
その道に入ってみると、坂道にはステップが切られている。入口に表示などは全く無いが、ここから三角点ピークまで登れそうだ。
10:06
雑木林の中の良く整備された(地元のどなたかが整備されているのだろうが、感じのよい山道になっている。)道を15分ほど登ると四等三角点標石(点名:高木)のあるピークに着いた。ここが石積山の頂上なのだろうか。
ピークは雑木に囲まれ西側が少し見えるだけだ。それでも市川の向うに姫路城を見ることが出来た。
三角点標石北側の木に「危険につき注意 姫路市」の赤い布が下がっている。点の記に頂上の所有者が姫路市役所公園管理課となっているが、北側に行くとどんな危険が待っているのか確かめたくても雑木や笹が茂り入って行けそうもない。
登ってきた道以外に南の尾根へ進む道がある。よく歩かれているようで、明確なしっかりした道になっている。送電線巡視路でもなさそうだし、誰が歩くのだろうか。
10:17
東への分岐がある。歩いてきた道はそのまま南に下っていくようだが、どこに下りるのだろうか。そのまま行けば天満神社に下りるような気がするが。
分岐に入ると、そこは南側が開けた展望地になっている。古い朽ち果てようとしている丸太のベンチがあり、新しいゴミがちらほらと落ちている。
南側の市川にV字型に架かる小川橋・新小川橋方向がよく見える。この展望地が山城跡なのだろうか、よく分らない。
10:52
展望地の奥から西に下る道があり、10数分下ると花田中学校北にある溜池の堰堤西端に出てしまった。市川沿いを山陽自動車道のトンネルの方まで行きたかったが道は続いていないようだ。これで石積山登山は終了として、次ぎの庄山へ向うことにする。
溜池から南に下ると花田中学校の西側の車道の奥に出た。登山口の墓地付近も、ここも車を止めることが出来そうだ。
庄山へ
小川橋からのバス通りまで出て東に進み、播但自動車道の下をくぐった先の谷外小学校に行く道に入る。
三叉路の墓地北側に溜池がある。堰堤の西の草薮に入っていくと境界石があり切り開かれている。60m+の小山の頂には古井戸のような石組みがある。
小山を北に下り庄山への登りになると、切り開きは消えうせ尾根への登りはシダのヤブとなっている。このまま登るのは諦め東にそれると人為的な大きな溝があり、辿ると墓地北の溜池に出てしまった。
12:17
溜池の北東には天満宮の社があり、その東側の車道から踏み跡が山のほうに入っている。
踏み跡は不鮮明というか、まばらな木々の間に踏み跡が交錯している。それでも適当に高い方に行くと赤く塗られた境界石が現れ、林を抜けた先は木々がまばらに生えた下草のない風化した岩の斜面に出る。これで193.9m三角点ピークから南に延びる緩やかな尾根に乗ることができた。
低木がまばらに生えているだけの尾根は展望がよく、振り返ると麻生山・御旅山・南山などが見える。小石の浮いた滑りやすそうな斜面だが、緩やかなので下山に使っても気分よく下りられだろう。
12:50
頂上に近づくと、ミツバツツジとマツとの藪になる。尾根の中央には踏み跡がないが、ヤブを掻き分け適当に登って行くと四等三角点ピーク(点名:豊国)に到着。この山で一番高いのでここが庄山の頂上だろう。
頂上はヤブに囲まれ展望はないが、北に少し入ると播但自動車道と山陽自動車道のインターチェンジが見えその先には城見台の山に囲まれた住宅地が見える。インターの横は砕石場で山が削られつつある。
東のピークへは踏み跡はあるが、両側の雑木の枝が張り出しほとんど籔漕ぎ状態で進んでいく。
13:01
二番目のピークとの間の南側の眺めのいい地点で昼食をとる
二番目のピーク、三番目のピークは雑木が思いっきり茂ったピークになっている。雑木のため踏み跡以外は歩くことが困難だが山城跡らしく平らなピークになっている。
13:31
三番目(一番東でもある)のピーク東側に行くと籔が切れて、山陽自動車道が東に延びているのがよく見える。
13:34
一番東側のピークから南のピークに行くと、そこは南側に木がなく展望が広がっている。ここまでの四つのピークの内では最も展望がいい。昔の山城の見張りも同じ景色を見ていたのだろう。
このピークには耐火煉瓦や石をモルタルで固めた不思議なオブジェが鎮座している。「1981 6−3」と天辺に彫られている。23年前に6−3の関係者が煉瓦や石、モルタルそして水を持ち寄って、記念碑というか崩れないケルンを作ったのだろう。
最後のピークからは明確な道が南に下っている。最初は大岩を巻くように下って行く。比較的展望はいいが、登りに使った三角点ピークへの尾根に比べたら少し劣るようだ。
野外生活者の生活跡?(この辺は踏み跡が拡散し道が分かりにくい)を過ぎると、道の両側はシダやササが茂るようになる。それでも一本道で分岐もなく気軽に下りていける。
14:13
下山地点は谷外小学校から東にバス通りに出た三叉路で、山に入る道には網目鉄板が掛けられている。その山道に入り最初の山側への分岐を入ると庄山へ登ることができる。道の向かいには「ラッキー工芸株式会社」があり、付近には車を止められそうなスペースはない。
下山口から東に進んだ城山中学校への入口に「庄山城跡」の解説板が立っている。これを見てから登りたかった。
庄山城跡
姫路市を代表する中世山城の遺構で、14世紀に赤松貞範によってはじめて築城されたという。城跡は谷外小学校の北の城山(標高194m)の山頂から山腹一帯にかけて構築されている。縄張りは、東西500mにわたって連続する稜線上に置かれた主郭部を中心に左右両翼に張り出した尾根と南にのびる支脈を利用して諸郭を配している。山頂から山腹にかけて石垣、土塁、堀切2本、井戸2基、城戸跡などが残っている。
平成8年10月 姫路市教育委員会
解説版には文化9年(1812年)の「飾東郡庄古城図」の模写が描かれている。昔から城跡が好きな人がいたようだ。
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