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娘その1と行く雪彦山



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平成16年4月25日(日)  メンバー 私と娘その1

雪彦山大天井岳 せっぴこさんおおてんじょうだけ  
雪彦山地蔵岳 せっぴこさんじぞうがだけ  

2万5千分の1地形図「寺前」を参照すること。


久しぶりの雪彦山大天井岳

昨年6月以来の雪彦山だ。前回は夢前町から登り安富町に下りたが、今回は基本に戻り、極オーソドックスなコース設定とした。

夢前町山之内板根から雪彦山大天井岳に登り、楽しいクサリ場を下り地蔵岳へ登頂、虹ケ滝から出発地点に戻るコースにした。しかし意外にも、この内下山ルートはあまり一般的でないことが分った。


雪彦山は大繁盛

「娘その1」が同行するので、山行を撮るのに三脚を使う必要もなく御気楽な山登りになりそうだ。と言いつつ別の目的のため三脚をザックにくくり付けることにする。

満開のシャガの咲く、山之内板根への狭い道を進む。前方から路線バスが現れるも運良く広いところですれ違うことが出来た。

9:28
登山口の駐車場に到着。道端の駐車場には30台以上の車が止まり、大勢の登山客がいる。こんなに賑わっている雪彦山は初めて見た。ちなみに駐車場は有料で乗用車500円、マイクロバス1000円、大型車2000円で二輪車は0円となっている。

登山口の賑わい
登山道で渋滞が起きそうな人数だ

9:30
登山開始。前を20人ほどの団体が登っていく。登山口の脇に次のような警告表示がなされている。冬場に張り出されたものだろうか。

特 報  登山者の皆さんへ

雪彦山には岩場やクサリ場があり、大変すべりやすくなっています。
特にクサリ場は滑り易く高度感があります。
スニーカーなどの運動靴の方は十分注意して下さい。
昨年転倒により重傷者が出ています。
この季節は天候が急に変わります。
装備(防寒着・雨具)を所持していますか?
装備が十分でない方、体力に自信のない方は登山をご遠慮下さい。
必ず登山届けを提出して下さい。
用紙は登山口横の管理棟にあります。
登山届けは万一の事故の際、救助活動に必要となります。

姫路警察署山之内駐在所



ロッジ横から始まる急な登山道

ロッジ横の登山口
赤い道標が増えている

キャンプ場のロッジ横から雪彦山の登山道が始まっている。

以前来た時には見かけなかった、赤色の丸い案内板が増えている。非常に目立つ色で、ほぼ全ての場所にあり目障りだが、誰が設置したのかは書いていない。案内板は「きれいな木目の板に墨書」したものに限ると思う。合成樹脂製の派手なのは山の中にあって欲しくない。

皆素通りする登山道脇の小さなお宮に参拝し、今日この雪彦山に来ることが出来たことに感謝する。そんなことをしているうちにまた20人ほどの団体に追い越されてしまった。

木の根、岩をつかみながらの急登
赤いのは矢印です

雪彦山名物いきなりの急登だが、多くの人々が登るため路面はよく踏まれ、皆がつかまる幹や根はツルツルになっている。そのためあまり足元に注意を払わずに気楽に登れるが、急登には違いなくあえぎつつ登る。

9:57
雪彦山の岩塔を見ることの出来る「展望岩」に到着。大勢の団体が休憩中で座る場所もない。ロッククライミングする人達を遠望しながら、立ったまま少し休憩する。

10:02
行者堂跡を通過。展望はないが「展望岩」の混雑を嫌った人達がここで休憩している。この辺から登山道はだいぶ緩くなる。

10:17
登山道脇の木に赤い丸い案内板があり「NTT携帯Ok」と表示している。どうやらこの目障りな新しい案内板はNTTの回し者によって付けられたようだ。しかし昔はNTTが携帯電話をしていたが、今はNTTドコモになっているはずだが。

新しい案内板
雪彦山にはいらない案内板だ

10:27
今にも上から岩が落ちてきそうな「出雲岩」に着いた。ここでも休憩している人達がいる。今日の雪彦山には数百人が来ているのではないかと思う。


出雲岩から上はクサリ場が続く

10:38
出雲岩の先に最初のクサリ場が現れる。娘その1が、岩溝の中に垂らされた太いクサリをつかみ登るが、岩に挟まれもがいている。

岩溝のクサリ場
クサリ場の左側を登ったほうが簡単そうだ

10:41
セリ岩前の見晴らし岩に着いた。家島がぼんやり見えるぐらいに霞んでいるが、いつ来ても大展望が広がっている。昨日登った「禿の行者山」を探すが、雪彦山側からは岩壁を見ることが出来ず、どこにあるのか分らない。

10:55
見晴らし岩で展望を満喫し、次に大岩が二つに割れたセリ岩の狭い通路にもぐりこんで行く。娘その1は難なく通過したが、私はザックの横に結わえ付けた三脚が邪魔をして身をよじりながら何とか通過。

セリ岩の割れ目を行く
私だって三脚さえなければ簡単に通れるぞ

セリ岩から雪彦山大天井岳頂上までは、クサリ場もある急な岩場が続く。この辺りが雪彦山は「ハイキングコース」ではないと言われる所以だろうか。

急な岩場を登る
5年ほど前はこの辺にはクサリがなく
岩につかまりよじ登ったような記憶がある

11:13
雪彦山大天井岳頂上に到着。ここも大勢の登山客で賑わっている。その団体が去り、次の団体が来る一瞬に記念撮影をする。

雪彦山大天井岳より飛ぼうとする娘その1
下に見えるのが登山口の板根集落だ

登っている時は暑く、祠の裏側の日陰で昼食をとることにする。しかし冷たい風が通り抜け意外と寒く、防寒具を出して着る始末だ。いまさら日向に行こうとしても大勢の登山客で、移動もままならない。


下山道もクサリ場の連続だ

12:01
下山開始。地蔵岳経由で虹ケ滝へ下りることにする。

尾根にはコバノミツバツツジ・ヒカゲツツジ・アカヤシオ(アケボノツツジかもしれない)の3種類のツツジが咲いている。しかし、どれも花盛りは過ぎているようだ。

12:09
三角点雪彦山への分岐を過ぎクサリ場に着いた。このクサリ場を下りないで帰るなんて、雪彦山に登った価値が半減すると思う。しかし、ほとんどの登山者は、地形図に大きな字で記載されていて、おまけに915,2m三角点がある「三角点雪彦山」に惑わされ北に行ってしまうようだ。

もしかすると展望のない植林の中の「三角点雪彦山」から、大展望の広がる「通称鉾立山」まで行かずに虹ケ滝に下っているのだろうか。

垂直クサリを下りる娘その1
このアングルの写真は見たことがないだろう

15分ほど、この5mほどある垂直クサリ場で写真を撮っていたが、「三角点雪彦山」に行く人が間違えて来ただけで、ここから下る人はいない。

垂直クサリの下の2連クサリを無事降下し、地蔵岳の登り口に着いた。8人ほどの団体が下りた後、ザックを下に置いて登ることにする。

地蔵岳登攀中
簡単に登れるが、高度間は十分ある

12:50
地蔵岳頂上には、ロッククライミングでここまで登ってきたのか女性クライマーが3人休憩中だ。ここにも真赤な案内板(NTT携帯Ok)がある。雪彦山地蔵岳にも、どこの山にも似合わない目障りな案内板だ。

13:18
地蔵岳から、クサリや縄梯子、トラロープの連続する急な足場の悪い下山道を下り、雪彦山の岩肌が真近に見える「展望岩」に着いた。8人ほどのクライマーが壁にとり付き、登攀しているのをしばらく見物する。

とても私には出来ない
言葉がない


虹ケ滝で一般下山道と合流

13:41
「展望岩」からも急な下りが続き、たくさんの人達が休憩している「虹ケ滝」に下り着いた。みんな「三角点雪彦山」に惑わされた(こんな事を書いているが私も、初めて雪彦山に登った時はキッチリ「三角点雪彦山」を回ったくちだが)かわいそうな人達に見えてならない。

虹ケ滝近く
一気に人が増えた

虹ケ滝から登山口までは思いのほか長く、滑りやすい急坂(以前は、ガラガラの道だったがいつの間にかよく整備されている)や、渓谷沿いの途切れ途切れの山越えの道を辿り下りていく。二日続けの山登りで疲れた足が「まだか、まだか」と言っている声が聞こえそうだ。

14:18
不思議な形の「雪彦川第二ダム(鋼製格子枠砂防ダム)」に着いた。ここから林道を少し歩くと登山口に戻ることが出来る。見上げると、ここからも雪彦山の岩塔を見ることが出来る。

格子枠砂防ダム
駐車場からも同じような景色が見える

雪彦川第二ダム(鋼製格子枠砂防ダム)

雪彦川第二ダムはオープンタイプ(透過型)の砂防ダムで大洪水に備えて平常時に流失土砂を透過させ、計画的に空容量を確保する土砂調節機能を有したものです。
雪彦川は流速が早く、巨岩が多く点在しており、洪水時に流出する。土砂流を格子構造によって補足することを目的とした砂防ダムです。

砂防ダム幅60m、格子幅16m、格子高14.5m、
最大洪水流量25.3立方m/s、計画貯砂量24,300立方m

14:27
駐車場まで戻ると、まだたくさんの車が止まっている。



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