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明神山(Cコース・Bコース)



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平成16年4月29日(木)  メンバー 私だけ

明神山 みょうじんさん 667.9m

2万5千分の1地形図「前之庄」を参照すること。


2年ぶりの明神山

名勝 明神山 (岩屋池近くにある解説板より)

播磨の名山明神山(標高668m)については、宝暦十年(1760年)に書かれた「播磨鑑(はりまかがみ)」に『明神が嶽は播州の高山で、その姿が大変美しいので旅人は馬上よりかえり見、海ゆく人は船上より眺め尽くしました。昔、この山の頂上には嶽大明神がまつられていたので、明神が嶽と呼ばれています。しかし、山頂のお社は参拝するのに道も険しく不便なので中世に麓の神種(このくさ)というところに移しまつられました。』と記されています。
塩田温泉郷、前之庄辺りからの明神山のたたずまいは、山々を従えて王者の風格を備えています。

夢前町

久方ぶりの明神山だが、山行目的は2年の間の明神山の変化を見るなどということではなく、先日登った「禿の行者山」の岩壁が明神山頂上から見えるかどうか確かめたかっただけだ。

明神山への登山道は前からあった神種からのA、B、Cコースと莇野からのルート以外に、新たにDコースとEコースが開設されたようだ。しかし新たなルートのトレースが目的ではないので、気に入っているCコースで登り、最短距離のBコースで下山することにした。


展望のCコース

10:47
夢前町神種(このくさ)集落を抜け「夢さきぬくもりの森」に着いた。広い駐車場には車がポツリポツリと5台ほど止まっている。大人気の雪彦山と比べると、明神山は少しばかり寂しいが静かな山歩きができるよい山だ。

案内看板が立っているが、開設以来全く更新がなされていない。AコースとCコースは案内図ではいまだに「整備中」でC・Dコースは影も形もない。

夢さきぬくもりの森案内図

この「夢さきぬくもりの森」では、薪炭林として利用されてきたアベマキ林などの里山の林を学び、楽しみ、四季折々の風景を味わうことができます。

(明神山が対象外のコースガイド、案内図は省略)

みどころ情報
 ◇中央入口から岩屋池の横をとおり、炭焼き窯を過ぎて、最初の分岐点を方向標識板にしたがってまがり、静かなスギ林の中をいくと、巨大な岩から流れる「観音滝」があります。
 ◇「ぬくもりの森」の北側には、明神山(標高667m)があります。「夢さき夢のさと農業公園」や「ぬくもりの森」所々からそのとんがり帽子型の美しい姿を眺めることができます。

★明神山登山道を歩かれる方は、途中露岩の連続する危険な個所がありますので、しっかりとした足元の装備をしていきましょう。
★たきび、たばこの吸殻やごみの投げ捨てはやめましょう。

【”ひょうご豊な森づくり構想”に基づく里山林整備事業】
この地区はみなさん方のご協力のもと、景観や多様な動植物を保全し、保健や森林学習の場に活用するため、県内の林地開発をした方々の協力金により、森林の整備や歩道の開設などを行っています。

平成10年3月
兵庫県・夢前町・(社)兵庫県森と緑の公社

10:53
登山開始。道案内に従って岩谷川沿いに北に進む。これから登る明神山の頂上が送電線ごしに見ることができる。

10:57
Cコースの登山口に着いた。道標は茶色の以前からのと、新しい白いのが2階建てになっている。白色道標は「東尾根コース2.5km」となっていって、茶色道標の「長谷池(明神山登山道C)0.79km(健脚向)」はどこまでの距離なのだろう。

2階建て道標
次ぎは3階建てになっていたりして

遊歩道はすぐに階段道になるが、その前に「明神山愛好会」立てた案内板がある。七種山・七種槍・七種薬師にあった物と非常に似ていて、同じ人物が立てたと思う。

新しい案内
だいぶ手が込んでいる

ー自然を大切にー
来た時よりも美しく
”美しい紅葉に染まる明神山(2002年秋)”とキャプションが付いた写真
<明神山>は私達一人一人の大切な宝物です!
「来た時よりも美しく」運動にご協力ください。

明神山愛好会
Cコース(東尾根コース)
☆鎖場あり難コース
山頂まで2.5km/2時間

この写真付きの案内はBコースで下山するまでに12枚ほどあり、そのほかに「明神山愛好会」と名前の入った植物名板が数枚見受けられた。

こんなことを思うのは私だけかもしれないが、山の雰囲気を荒らす醜悪なこの案内板はいらない。登山者のためと思い掲示しているのだろうが、あなたのやっていることは、美しい自然の中に醜悪なゴミを増やしているだけだ。「来た時よりも美しく」を理解できるならば、このような行為はできるはずはない。

案内・道標・プレートを色々見てきて、私自身の受容範囲はかなり広いと思っていたが、この写真付きの案内だけは受容範囲を外れている。

遊歩道脇に植林の解説板がある。

スギ・ヒノキ植林(成林)

スギ・ヒノキなどの人口林(原文のまま、人工林の間違いか)は、植栽と伐採を繰り返し、管理することで持続する林で、生育の状況に応じた手入れが必要です。
植林の管理のひとつ”間伐(かんばつ)”は、間引きをして、残った木を大きく育てる目的があります。また、”枝打ち(えだうち)”は、樹木の下枝をおとす作業です。幹に枯れた枝が残っていると、きれいな木材にならなかったり、弱い木材になったりします。
枝打ちをするときには、枝の正しい部分を切れ味のよい刃物ですぱっと切れば、木の生長によって切り口を早くふさぐことができます。
目標とする大きさに育ったスギやヒノキは、伐採され材木となります。伐採までには最低35年以上の長い年月が必要です。

新緑が美しい遊歩道
花は咲いていない

11:08
長谷池と明神山Cコースの分岐点に着いた。長谷池方向に植林解説板と送電線鉄塔が立っているので少し寄り道してみる。送電線鉄塔は「播磨線79」で、植林解説板は次のような内容だった。

スギ・ヒノキ植林(幼齢林)

スギ・ヒノキなどの人口林(原文のまま、人工林の間違いか)は、植栽と伐採を繰り返し、管理することで持続する林で、生育の状況に応じた手入れが必要です。
植林の管理は”地拵え(ぢごしらえ)”から始まります。地拵えは、苗木の植付け場所を植えやすいように片づける作業です。地拵えした後に苗木をていねいに植付けます。
苗木が小さいうちは、勝手に入り込んでくる他の樹木や草から守るために”ツル切り”や”下草刈り”といわれるツルを切る作業や草刈り作業が行われます。スギやヒノキが他の樹木に負けないようになるまで、8〜10年程度は毎年作業しなければなりません
スギやヒノキが大きくなってお互いにぶつかり合うようになれば”間伐”といわれる間引きを行います。間引くことで残った木を大きく育てていくのです。



ようやく登山道に

11:16
長谷池・明神山分岐点から3分で遊歩道は終わり、いよいよ登山道となる。「屏風岩」と名付けられた岩付近から、モチツツジ(葉やがくを触るとベタベタしている)のピンク色の花がちらほら見られる。もう少しすると満開になるだろう。

11:25
大岩に人が通れるくらいの溝があり、「大雌岩(おおめいわ)」と名付けられている。見たまんまの命名だ。2年前に登った時は、どの岩にも名札はなかったのでその後に命名されたのだろう。

大雌岩
笹山の女明神よりもリアリティがある

11:31
大雌岩の次は「観音岩」だ。観音様がどこにいるか分らないが、北に明神山頂上がよく見える。Cコースは明神池東側の明るい雑木林尾根を行くので展望は良いし、緩やかに登っていくので気分がよい。

観音岩から見た明神山
ひょっとして、あの観音様なのだろうか

観音岩の先の岩尾根
天気もいいし、最高だ

11:48
展望はないが明るい雑木林に、植生解説板があり、その先には「くじら岩」と名付けられた大岩がある。その大きな鯨の背中を歩いていくが、岩でできた鯨なので背中から滑り落ちる心配はない。

アカマツ−モチツツジ群集

「ぬくもりの森」のアカマツ林は、尾根などのやや乾燥した場所にあります。この林では、アカマツ、モチツツジ、ナツハゼなどの植物が生えています。
アカマツ林は、マツタケが生えることでも有名ですが、同時にマツ枯れでも有名です。
「ぬくもりの森」でもマツ枯れが進んで、多くのアカマツ林がコナラ・アベマキや常緑樹の入った林へと変化しています。
「ぬくもりの森」では柴刈りをして、アカマツ林を維持し、健全な林の育成に努めるとともに、ツツジ類を残すことで花の美しい林をつくりだしています。

くじら岩
私なら「岩鯨」と名前を付けたい

11:55
道端に「明神山愛好会」の2枚目の案内板がある。

〜ご安全に…お気をつけて〜
火の用心

”〜春本番を迎えヤマザクラやミツバツツジなどが美しい明神山から 平成16年4月1日”とキャプションが付いた写真
かけがえのない自然を大切に…来た時よりも美しく!
明神山愛好会

案内板の裏を見ると「2004.4.8」と書かれている。

12:02
岩場があり、名前は「合掌岩」となっている。どう見たら合掌になるのか分らない。

周囲の雑木林は落葉樹が減り、常緑樹が増えたきた。それと合わせるように道も急になってきて、トラロープが張られたロープ場が現れた。

2年前に来たときもロープは張られていたが、そのときは登山道を横切るように斜めに張られていて逆に邪魔になるのもあった。だが2年の間にロープ張りの技術は目を見張るほど向上していた。途中に支点をとり、ロープを道に合わせ曲げる技術も習得している。

ロープを張っている人も面白くなってきたのか、至るところに技術の粋を尽くした芸術的ともいえる造形美を形づくっている。しかしながら少々ロープの数が多すぎるような気がする。

ロープ場を登る
ロープが必要な場所もあるがほとんどは要らないような

12:23
激登りの先は、明神山頂上から南東方向の小ピークだった。周囲は雑木林に囲まれ展望はない。このピーク手前でハイカー一人に追い越された。

このピークには「地蔵岳515m」と木板が下がっている。白く塗った板に黒い字で書かれたもので、ここまでの岩にも付けられていたが、簡潔明瞭で周囲の雰囲気を荒らすようなものではない。ただし、本当に昔から呼ばれていた名前なのかは疑問だが、その場所を特定すのには役にたっている。

しかし、ここにも3枚目の「明神山愛好会」の案内がある。

〜ご安全に…お気をつけて〜
cコース
”〜春本番を迎えヤマザクラやミツバツツジなどが美しい明神山から 平成16年4月1日”
とキャプションが付いた写真
かけがえのない自然を大切に…来た時よりも美しく!
明神山愛好会

地蔵岳から北に少し下り、左側植林右側雑木林の緩やかな道を行く。焚き火の跡が2ケ所あり、たぶんハンターの仕業だろう。しかし、今まで山の名前で検索をかけてもハンターのHPがヒットしたことは一度もない。ハンターの世界は閉鎖的なのだろうか、それともハンターとWEBは相容れない世界なのだろうか。

12:40
緩やかな道は一転し、恐ろしく急な登りになる。トラロープが張り巡らされた「八丁坂」と名付けられたところを過ぎると「あと100mガンバレ! Cコース −自然を大切に−」の木札が下がっている。

12:45
次ぎは「明神山愛好会」の案内板がかかる「明神の鎖場」だ。

明神山・最大の難所
明神の鎖場
落石に充分注意し「三点確保」の徹底を!

この案内板はご丁寧にも入口・出口両方にかかっている。鎖場というが実際はトラロープが張られた岩場でそれなりに急だが、ロープが張られたため面白みがなくなっている。


大展望の明神山頂上

12:53
駐車場を出発してから丁度2時間、ようやく明神山の頂上に着いた。先客は6人、先週の雪彦山とは大違いだ。

2年前に比べると頂上回りの木々は見事なまでに伐られ、大展望が広がっている。南側だけ木々が残されているが、これも次に登る時にはなくなっているかもしれない。今日の目的の「禿の行者山」の岩場も肉眼で確認することができた。

頂上に1本だけ残された木に、登頂記念プレートがたくさん下げられている(次の1から9まで)。

  1. 自然を大切に 明神山 668m 四季ハイク東大阪楽歩会
  2. 明神山 668m H15.8.31 波豆○○会
  3. 登頂記念 TAKU
  4. 明神山 668m 04年1月24日 相生市緑友会 H.S.R
  5. 九十士・山歩会(加古川市) 山名○○○ ○年○月○日 森昌平・高橋寿・大西泰治・芝田裕
  6. 明神山 登頂記念 H15年6月23日 姫路市広畑 川本彦三 明神は天に突き出る岩の山 つち未智彦
  7. 2002・9・9 明神山 668m Y・O
  8. 明神山 668m club mtmyojin
  9. 香住の海と山を探す会
  10. 明神山 標高668m 兵庫登山会
  11. ー自然を大切にー
    来た時よりも美しく
    ”美しい紅葉に染まる明神山(2002年秋)”とキャプションが付いた写真
    <明神山は私達一人一人の大切な宝物です!
    「来た時よりも美しく」運動にご協力ください。

    明神山愛好会 (これは2枚あった)

付けた時点で既にゴミになっているこれらのプレートの所有権は誰にあるのだろう。勝手に外してもいいのだろうか。

明神山頂上
たくさんのプレートが下がっている


下山はBコース

14:00
天気がよく、風もなく、展望抜群の頂上で1時間ほど過ごし、下山を開始する。下山は谷を下るBコースで展望は全くない。

14:10
頂上から南に常緑樹の多い、急な暗い尾根道10分ほど下ると、神種(このくさ)・夢館方面(A・Bコース)と莇野(あぞの)・馬谷(もうだに)方面の分岐点だ。ここにも「明神山愛好会」の案内板がある。

〜ご安全に…お気をつけて〜
火の用心

”〜春本番を迎えヤマザクラやミツバツツジなどが美しい明神山から 平成16年4月1日”とキャプションが付いた写真
かけがえのない自然を大切に…来た時よりも美しく!
明神山愛好会

「明神山愛好会」以外にもう一つ同じような案内板がある。これも写真入だ。

「夢やかた」 愛称 明神山ヒュッテ
◆明神山を眺めながら山を語り、人生を語ろう!
おいしい<コーヒー>300えん
名物<明神そば>500えん
他…
スタッフ全員 心よりお待ちしています

TEL(07933)6-1535

これは、案内板を装った「夢やかた」の宣伝のようだ。「明神山愛好会」も「夢やかた」も同じ穴のムジナのようで言う言葉がない。

14:18
次ぎはBコースとAコースの分岐点だ。Aコースは尾根を進むが、Bコースはここから谷に下っていく。ここにも「明神山愛好会」の案内板がある。

ー自然を大切にー
来た時よりも美しく
”美しい紅葉に染まる明神山(2002年秋)”とキャプションが付いた写真
<明神山は私達一人一人の大切な宝物です!
「来た時よりも美しく」運動にご協力ください。

明神山愛好会

分岐から下は植林になる
いつ来てもBコースは暗い

頂上からB・Aコースの分岐点までは暗い急な常緑樹の雑木林の尾根道、その下からのBコースは暗い急な植林の谷道になる。このBコースで登ると急で暗く展望も全くなく、辛いだけで面白いことはないが、頂上に着いたときの大展望に他のコース以上に感動できるという特権がある。私としてはあまりお勧めしませんが。

14:32
急な植林の中のよく整備された道を下っていくと、間伐材を使ったベンチが置いている。ここからは傾斜もゆるやかとなる。公設の道標では「明神山頂へ(約40分)」となっていて、ここにも「明神山愛好会」の案内板がある。

〜ご安全に…お気をつけて〜
火の用心

”〜春本番を迎えヤマザクラやミツバツツジなどが美しい明神山から 平成16年4月1日”とキャプションが付いた写真
かけがえのない自然を大切に…来た時よりも美しく!
明神山愛好会

この休憩所には「レッドスネーク歩こう会」のもあり、合成樹脂製なのが今ひとつだが、ユーモアもあり結構気に入っている。

ひと休み ゆっくり登ろう明神山
来た時よりも美しく
レッド スネイク 歩こう会 姫路

14:41
Bコース唯一の見所、全長150mの一枚岩に渓流が流れる「長滑ら」の横を行く。滑らかな岩が濡れているところもあり滑りやすいところもある。

長滑ら
見ても感動するものではないと思う

14:52
Bコースの実質的な登山口に着いた。砂防ダムの川上に丸太橋が2本架かっていて、それを渡ると植林の中を行く林道歩きになる。

Bコース登山口の丸太橋
下流側は補修されているが、上流側のほうが良さそうだ

ここには「明神山愛好会」の案内板は2枚ある。

〜ご安全に…お気をつけて〜
Bコース
”〜春本番を迎えヤマザクラやミツバツツジなどが美しい明神山から 平成16年4月1日”
とキャプションが付いた写真
かけがえのない自然を大切に…来た時よりも美しく!
明神山愛好会

ー自然を大切にー
来た時よりも美しく
”美しい紅葉に染まる明神山(2002年秋)”とキャプションが付いた写真
<明神山は私達一人一人の大切な宝物です!
「来た時よりも美しく」運動にご協力ください。

明神山愛好会
Bコース(沢コース)
山頂まで1.3km/50分

15:12
林道は岩屋池湖畔から舗装林道となり、出発地の駐車場に帰着。



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