天下台山、北尾根と東尾根
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平成16年7月4日(日) メンバー私だけ
天下台山 | 321.4m | 兵庫県相生市 |
2万5千分の1地形図「網干」、「相生」を参照すること。
天下台山の登山ルートや登山道の名称等はとんび岩通信を参考にしています。また最新の詳しい登山地図も掲載されていて、天下台山に登るなら目を通されることを勧める。
今日の天下台山は暑かった
相生市の南東に位置する天下台山に登ってきた。これまでに3回登ったが、今回は北尾根で登り、今年の春に切り開かれた東尾根で下山した。
午後の気温は30度を軽く越していたが、霞んでいたため直射日光が幾分遮られ、風も吹いていたので、なんとか周回することが出来た。しかし快晴で無風状態だったら途中で遭難したかもしれない。夏の低山は恐ろしい。
墓地から登る北尾根
8:25
天下台山の北、岩屋谷公園の駐車場に着いた。
国道2号線から新幹線高架下までは広い道で、その奥は住宅地の中の狭い道を行き、橋を渡ると岩屋谷公園から流れ出る川の左岸にある駐車場に着く。地形図を見ると右岸を行くように見えるが駐車場は左岸にあるので初めて行く人には要注意だ。20台以上停められる広い駐車場で、公園内に乗り入れると5台ほど停められる駐車場もある。
広い駐車場には車が2台止まっているだけで、夏場の天下台山の暑さは広く知れ渡っているようだ。特に道幅の広い頂上まで続く遊歩道は日陰が少なく、また谷筋を行くので風もなく夏場はとんでもない焦熱地獄になる。
8:33
駐車場西側の小道を行くと、墓地の北端に階段がある。少し登ると「火の用心」の関西電力送電線巡視路標識が木に隠れるように立っている。それ以外の案内は皆無だがここが天下台山北尾根の登山口だ。
雑木林の中をほぼ真っすぐ南に登っていくのだが、送電線巡視路のプラ階段設置基準に達しない緩さだ。
左右は雑木に阻まれているが、振り返ると那波野の町が広がり、北の山は霞んでいる。
8:52
送電線鉄塔「相生支線 五」に着いた。かなり登ったつもりだったが、水を満々と溜めた岩屋池はまだだいぶ南側に見えがっかり。この鉄塔で北尾根コースから離れ南西に送電線に沿って下る「古池水源地コース」の下山路があるはずだが確認するのを忘れてしまった。
北尾根コースの送電線巡視路はこの鉄塔までで、ここから南側は狭い踏み跡になる。
8:57
160+を越すと「トンビ岩」がある。北から登ってくるとテラス状の8畳敷きほどの岩で眺めは良いが、端に行くのが怖い展望台に見える。前に来た時は「トンビ岩」と書かれた板があったのだがなくなっている。
鉄塔までのよい道と打って変わり、足元のシダがうるさくなり道の両側からも木の枝が伸びていて、幾分歩きにくくなる。しかし道は明確で、道幅が狭すぎるのか蜘蛛の巣が少なく私にとっては快適な道が続いている。
あまり普通のハイカー向きではないかもしれないが、こんな道を歩くのも面白いかもしれない。ただし真夏でも長袖、長ズボン、おまけに手袋も着用していないと露出部に擦り傷を創り、草木にかぶれること必至の道だ。
イバラも生えているが優しそうな種類のもので、また道を横切っているものはなく初夏のせいかまだトゲも柔らかく、脇に除けながら通れた。もうしばらくすると足元の草に隠れ、道を横切るイバラも生えてきて脛に傷を負わずに通るのは困難になると思う。
9:30
トンビ岩から一旦下り、緩やかな尾根を登って行くと東側に行く分岐がある。ここは以前に来た時には白の幅広ビニールテープに案内書きがあったのだが、今はない。その東への分岐に入ると、すぐに三段岩の上部に出る。ここの「三段岩」の木札は健在だった。トンビ岩よりも高く北尾根コースの中で最も展望がよいと思う。
9:38
253付近でT字路に突き当たった。これを西へ行くと「えぼし岩」があるのだろうか。目印テープは東側への道に続いていて、そのまま東へ進んでしまった。西側を確認するんだったと後悔。
9:48
ピークから下り始めると、ようやく天下台山頂上にある電波反射板が見えてきて、今度は西側に分岐道がある。西方向の道にはアルミ板製の道標「ささゆり苑」と、関西電力の送電線巡視路標識「ダイセル播磨線3」、天下台頂上の南方向は「ダイセル播磨線4」となっている。
ここからは送電線巡視路に復帰するので、道幅も見違えるように広く地面も見えるようになり格段に歩きやすくなる。
9:57
また西方向への分岐道があり、アルミ板製の道標には「東部墓園口」とある。幾分狭いが明確な道が延びていて、これが「北尾根近道」というコースなのだろう。ここにも送電線巡視路標識があり北は「ダイセル播磨線3」、南は「ダイセル播磨線4」となっている。
10:04
「ダイセル播磨線 四」送電線鉄塔に着いた。霞のため遠望は利かないが日射が遮られているのでよしとしよう。
10:15
水戸大神の北のピークを乗り越え岩場を下ると「トラバース道」の分岐がある。送電線巡視路標識は北は「ダイセル播磨線4」、東への分岐道は「ダイセル播磨線5」となっている。登りはじめて都合6ヶ所目になるが、なんともはや分岐の多い入り組んだ道になっている。必ずとんび岩通信の登山地図をハードコピーを持って登ることを勧める。
10:16
「トラバース道」分岐から1分ほどで、天下台山から東部墓園口へ下る遊歩道に出る。そこには「北尾根コース」と書かれた案内板とビニール袋に入れられた
321m<天下台山> 登山口と山頂の標高差280m
登山道ガイドマップ
・登り 公園コース 2.5km 60分
・下り 北尾根コース 3.5km 90分
(山頂周回 1.5km 40分)天下台山の地図
作成<兵庫・山と緑の会>尾川省司 2003・3・3
という地図が下げられている。途中の分岐が全て省略され、今となっては情報量が足りず迷いの原因にもなりかねない困ったものだ。早急に更新するか撤去することが望ましいと思う。
10:31
遊歩道の丸太階段道を登り電波反射板の建つ天下台山の頂上に到着。登りはじめてから2時間ほどかかった。
頂上の2等三角点標石(点名:相生)近くの木に登頂記念プレートが
天下台山 標高321m F.K.H山の会 2004.1.15
H.16.7.3(土) 長谷川 博
の二つだけ下がっている。有名な山の割にはやけに少ないし、北尾根の案内類も少なくなっていたし、おそらく目障りな登頂記念プレートを撤去している人がいるのだろう。
天下台山頂上は北から電波反射板、簡単な日除け施設、ベンチと登山ポスト(中に最新版の登山地図のコピーが入っていた)、水戸大神の石柱、旗竿、相生市設置の方向盤、なぜかゴミ箱など色々なものが設置してありかなり雑然としているが、どこかの山のような目障りなものがなく落ち着いた雰囲気のある頂上だ。
ただ旗竿の近くにあった旧三角点の盤石が跡形もなく消滅している。今は無用のものだろうが天下台山頂上にあってこそのものなのに非常に残念だ。
天ヶ台山(てんがだいさん)は天下台山、あるいは単に天ガ台と呼称される相生市の海岸部を代表する里山です。最近は「はりまハイキング」で姫路市の須磨岡様より紹介されましたので、各地からたくさんの登山者の皆様をお迎えするようになりました。
もちろん、信仰の山、毎朝・毎日登山の山として地元・相生市民が敬愛する山であることは言うまでもないことです。この山を愛する人々が、今日もさまざまな形で奉仕をされています。人知れず登山道の整備される人、草刈をしてくださる方、登山道の案内や、季節季節の花の開花状況などを情報発信されるホームページ管理者もあります。多くの人の善意に支えられて、私たちはこの頂きを踏ませていただけるのです。どうかお気をつけて下山され、是非にも再訪ください。お待ち申しております。また、今回の登山の思い出を備え付けのノートに書き留めていただけましたら幸いです。このことで設置者が他目的に利用することは決してありませんが、個人情報にはご注意ください。
長年にわたり、この山を愛しまれている皆様には、目ざわりかとも存じますが、どうかご容認ください。登山ポスト設置者 田原 拝
登山ポストの中にあったもの。
下山は開設まもない東尾根
11:20
頂上では先客の女性二人と、後から登ってきた夫婦に会っただけだった。下山開始。
11:29
頂上の東側から公設遊歩道の階段道を下るとすぐに平坦な道になる。きれいな花が咲いている「六花園」と名付けられた先を曲がると、
←火の用心 ダイセル播磨線7
←東尾根コース
天下台山ハイキングコースマップ
東尾根コース(約3km)開通のご案内
2004・4.1←地蔵さん
の案内がある分岐があり、広い遊歩道から別れ、それなりの道が南に向って延びている。
11:32
遊歩道の東尾根コース分岐点から2分も行くと道が二手に分かれていて
←火の用心 ダイセル播磨線7
火の用心 ダイセル播磨線8→
火の用心ダイセル播磨線8
←東尾根コース
地蔵さん→
の案内がかかっている。右に行くと馬場坂地蔵のある峠から西や南や東とあちゃこちゃに行け、左に行くと「ダイセル播磨線 七」送電線鉄塔経由で東尾根コースだ。
11:35
「ダイセル播磨線 七」送電線鉄塔に着いた。ここまでは送電線巡視路なので極普通のなんてことのない道が延びていて、ここから北側がこの春に開通した「天下台山東尾根コース」だ。
最近切り開かれただけあり、北尾根コースのように足元のシダがうるさくないし、両側の草木に触れることなく通れるだけの幅は確保してある。ただあまり踏まれてなく、10cmほどのシダの切株?が残りふわふわしている。
東尾根ルートは展望がなく詰まらないと言う人もいるようだが、私の基準では周囲が見える地点も多く現時位置の確認も容易で、展望の尾根道とまでは言わないが割と増しなほうと思う。
12:09
286に着いた。ここにはアルミ板に「▲286m」と標示している。このピークの手前の木にはH16.3.27 F.M」と刻まれている。南北から切り開いてきた道がつながった記念日なのだろうか。
12:10
286から北に15mほど行くと分岐があり木板に、
馬場の黒糞池→ヤッホーの小径
→原の大正池(裏側に)クロクソより50分 F.K.H山の会
と書かれている。ここから東へ下る道も切り開かれたようだ。(頂上の登山ポストの中にあった地図によると東に広い緩やかな尾根を下り黒糞池の北側に出る)
12:33
220小ピーク手前の鞍部は、木立の中だが地形のためか風が良く通りしばらく休憩する。
12:46
220小ピークから西へ進むと、岩屋谷を挟み北尾根の三段岩がよく見える岩場に出た。ここが東尾根コースで一番の展望地だが、これから進む北側に40mほどは登り返さなければならないピークも見えて少しウンザリする。とはいえ東尾根コースは登り下りは多いが激登りはなく楽なコースだ。
13:00
40mほど登り返し210m+を通過。
13:15
送電線鉄塔東の170m+通過。ここから岩屋谷公園までは急降下の道で、那波野の町並みが近くに見える。
13:27
途中の「相生支線 十四」送電線鉄塔に着いた。歩きやすそうな広い緩やかな送電線巡視路が北に延びているが、岩屋谷公園へ下る道は反対側からさらに急降下している。
13:36
激下りが急に終わり岩屋谷公園内にあるトイレの裏手に下山。ここには「←東尾根コース」の案内と「天下台山ハイキングコースマップ」もある。
頂上から1時間16分、持ってきた2リットルの飲料水を飲みつくし、最後はフラフラになりながらも何とか歩き通すことが出来た。夏場に天下台山に登るなら早朝に限ると強く感じた一日だった。
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