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伯母山(姫路市打越)



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平成17年4月29日(金)  メンバー 私だけ

伯母山 おばやま 179.3m

2万5千分の1地形図「姫路北部」を参照すること。


まだまだ続くぞ、姫路市低山巡り

姫路市自然観察の森の北側に国道29号線を挟んで、179.3m三角点がある山がある。山名は定かではないが、三角点の点名より伯母山《おばやま》と呼ぶことにする。国道29号線を走ると長池の北側に採石場跡が目立つ山だ。

点の記による登り方は東側から北側の谷を詰め、そこから道なき道を頂上めがけ登る。歩行距離は650mで時間は約60分かかるという。時間配分を想像するに、谷奥までの山道400mを6分で進み、残る頂上までの250mを54分かけてよじ登る(計算からよじ登り速度は分速4.6m)のだろう。三角点標石調査員の俊足を思うと私の足では2時間はかかるかも。

しかし点の記の登り方では展望は期待できそうもないので、違うルートをとることにする。まあ、どこを通ろうとヤブは避けられないだろう。


パチンコビクトリー裏駐車場進入口から

11:30
妻その1に、長池東交差点近くのローソンまで送ってもらい、昼食・飲み物を仕入れ伯母山登山開始。東長池交差点から始まる尾根を登ることにする。傾いた交差点の信号柱の下に花束が置かれている。登山・ハイキング(私のはピクニック)の事故も怖いが車の事故も怖い。

11:33
東長池交差点からパチンコビクトリー裏側駐車場への進入口斜路(穴明き鉄板製)に入ると、尾根に取付けそうな低いコンクリート斜面がある。

パチンコビクトリー裏駐車場入口から「伯母山」へ

登り口の竹林を抜けると、低木が茂り踏み跡も定かでない尾根になる。下草がなく、木々に間隔があるのでヤブ漕ぎにはならないが、初めからこんな状態では登りきることができるか心配になってくる。

低木が茂る尾根を登る

11:42
ようやくパチンコビクトリーの上部まで登ることができた。盛りを過ぎたがコバノミツバツツジのピンク色の花がそこかしこに、今が満開のヤマツツジの朱色の花が所々に現れる。けれども、ヤブに遮られ見に行くのも大変だ。

盛りを過ぎた「コバノミツバツツジ」

満開の「ヤマツツジ」

12:00
尾根の中心に境界杭が打たれ昔の路跡のような、閉じようとしている切り開きが続く。しかし倒木が多くまともに歩けずに、ヤブに追いやられることが度々だ。

12:13
ヤブを避けるために尾根南側に行くと、開けた岩場がある。まだ長池の上で、この下が採石場跡の崖になっているのだろうが、斜面は急すぎて下りていって見ることなどできそうにもない。

岩場からの南斜面は樹木が尾根以上に茂り進むことは出来そうになく、尾根の中心へと引き返す。今思うと尾根北側は少しはましだったかも知れないが、確認はしていない。

長池の上辺りの展望岩場

12:27
尾根の終点に大分近づいてきたが、正面の広い鞍部はコシダと小潅木がびっしりと茂っている。無理やり通り抜けることもできそうだが、南側へ少し下りると岩場があり少しは歩きやすいかも知れない。しかしヤブ漕ぎは避けられず大差はなかったようだ。

行けるかな、どうしようかな


尾根の終点から頂上へ

12:36
ようやく尾根の終点に着いた。「六」と刻まれた石杭が横たわり南側が開けているが、北東の頂上方向はヤブばかりで切り開きも何もない。

登り始めて1時間以上経過し、お腹もすいてきたのでここで昼食にする。麓の国道29号線の両側は建設系レンタル会社の資材置き場となっていて、長池の向こう岸を2両編成姫路駅行きの姫新線の気動車がのんびりと走り抜けていく。

展望はまずまずだ

12:58
登ってきた道を引き返すことも考えたが、せっかくここまで登ってきたのだから頂上を目指すことにする。ヤブには踏み跡も獣道も何もないが、緩い登りなので写真を撮る余裕がまだある。

潅木のヤブや

シダのヤブ

13:07
最後の急斜面を西に巻き、三角点の西側に着いた。ここからは踏み跡というか獣道が頂上へ続いていて、鹿の糞も落ちている。

13:11
三等三角点(点名:伯母山)に到着。三角点標石と標柱、古い測量用紅白棒以外には人工物は全くない。ここに人が来たのは点の記に記載されている平成13年12月12日の標石調査以来のことだと思う。

昼食時間を引いたら、登り始めてから1時間20分。思っていたよりは早く着いた。なお周囲を木々に囲まれ展望はない。

伯母山頂上


下山は東へ下る獣道

13:19
下山は、踏み跡(動物の)が続く東側の尾根を下ることにする。

明確な踏み跡だが、鹿と人間では背丈が違うのか横から枝が出ていて、屈まなければ通れないところが多数ある。注意していたのだがとがった枯れ枝の先で右腕に引っかき傷を作ってしまった。ヤブ山に半そでTシャツは無謀だった。かといって長袖では暑いし、ヤブ山の季節は終わったということかもしれない。

明確な獣道

ここも獣道

13:48
尾根の中央に長方形に石を組んで作られた穴があり、最初は炭焼窯跡かと思ったが、周囲の状況から古墳の石室跡だろうと判断した。天井石がなくなっているが、少し離れて見ると丸く盛り上がっているのが分かる。石室の大きさは私が中に横たわった大きな箱を納めるのにちょうどいいぐらいだ。私の経験では古墳はまとまって数個あるのが普通だが、これ以外に見出すことはできなかった。

伯母山の古墳

14:08
古墳から下は尾根が広くなり、獣道がないのか見失ったのか、仕方ないので適当にヤブを下っていくと正面に送電線鉄塔が見える、ため池の脇に下り立った。下山に要した時間は50分ほど。

無事にため池の脇に下山

最後は少し北側にそれたが、尾根を真っ直ぐに下ると岩崖に出てしまうので北にそれるのが正解だろう。なお、帰りも妻その1に迎えに来てもらう。

伯母山は登りも下りも緩やかで段差もなく、地形は単純で迷う恐れは少ないのに眺めは結構良く気軽に登れ、ヤブ山としてはお勧めだが、この山行記録を読んで登ろうと思う人はいないだろう。



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