広峰山、獨協大学から冬イチゴ谷
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平成17年6月19日(日) メンバー 私だけ
広峰山 | ひろみねさん | 310m+ |
2万5千分の1地形図「姫路北部」を参照すること。
広峰山に咲いていた花
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どの花もごく普通の野の花だ。
ここから先は、今までに公開してきた山行記録のルートを行くので目新しいことはない、と思う。
姫路獨協大学から近畿自然歩道への峠道
10:23
姫路駅前発の獨協大学行き神姫バスに乗り終点で下車。山登りスタイルは私だけで、5人ほどの若者たちはキャンパスへと入っていく。
10:35
獨協大学西側の車道を北へ進み、山陽自動車道をくぐり抜けると、左手に溜池(遊水池というのかな)の先に車を数台止められるスペースがある。今日はテニスをしにきた大学生が車を止め、原付も8台ほど止められている。出身地から持ってきたのか、ナンバーが近畿地方各県に分散していて面白い。
山林を大切に‥
山道につき自動車の乗り入れは固く禁止致します。
又、山道でのゴミ捨てや工事等承諾なしにできません。(保安林)上大野農区長
警告看板から左へ狭くなるが舗装道路がさらに続いているが、2分も進むと地道になる。この道を真っ直ぐ行くと姫路市と夢前町の界になっている峠を越えて書写ゴルフ場に入ってしまうと思う。
10:40
地道になってから18歩進むと、右手の流れのない谷に踏み跡が続いている。左すぐ近くに小さな砂防ダムを見ながら、赤ビニールテープが巻かれた斜面を登る。
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始めは頼りない道だが、少し行くと水がチョロチョロ流れる谷の左岸を行く、立派な道になる。周囲は常緑樹が多く、天気がよくても薄暗い谷道が、今日のような曇りの日はさらに暗く感じる。この谷はゴルフ場へ続く谷の東側の谷で、低い峠を超えて下ると近畿自然歩道の破線道に出会う。
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10:56
180m程の峠に着いた。東の302m標高点方向は市町界で境界杭も打たれているのに違いなく、急だが切り開きもあるし登れるような気がする。ただ途中から市町界未確定地になり、境界杭も切り開きもなくなる可能性もあるので、今日は率直に近畿自然歩道へと直進する。
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峠のお地蔵さんはないが、頭を赤く塗られた石杭と、三角印の中にTCと刻まれた石杭がある。
峠の北側は、南側の雑木林と違い、植林地だ。どちら側も薄暗いが、今度は右に谷を見ながら下っていく。暗い植林地を抜けると、明るい雑木林の道になるが、単に天気が回復してきただけかもしれない。
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近畿自然歩道で広峰神社へ
11:08
流れのない谷を右岸へと渡り、1分も行くと広峰山から下り氷室池へと続く近畿自然歩道と合流する。
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近畿自然歩道の道標に「独協大→1k」と手書きで書き加えられている。花を探しながらここまで来たが、暗い雑木林や植林の中に咲いている花はなかった。
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広峰神社への急坂を登っていくと次第に視界が広がっていくが、西側の尾根が見えるぐらいで展望というほどのものはない。
11:23
道が緩くなり、ほぼ水平になった。302m標高点まで着いたかと勘違いしたが、残念ながら緩やかな登りがまだまだ続く。
11:34
今度こそ302m標高点に着いたようで、ここで少し休憩をとることにする。道端にはしおれたモチツツジの花があるだけで少し淋しい。路面にはチャリンコのタイヤの跡が付いている。ここから下って行ったのだろうか。そういえば10年近く前だが、ここからの下りの途中に、木に引っかけるようにして原付バイクが放置されていたが、いつの間にかなくなっている。
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広峰神社への道は稜線を行くので展望がよいかというと、そんなことはない。広い稜線の雑木林の間の道からは、展望というものが完全に欠如している。広峰山に登る人が少ないのは明確な頂上がなく、展望もないのが一因だろうか。けれども、明るい雑木林の中を行く道は、展望がなくても歩いているだけで楽しくなってくる。
12:03
地形図の近畿自然歩道と、送電線に沿って北に続く破線道の分岐点の1分ほど手前に、道端に竹を門のように組んだものがある。御幣がちぎれたものが上枠に少し残っている。竹門の下からステップが刻まれ、「入っておいで」と誘っているように見える。
入ってすぐに「聖磐《ひじりいわ》」と新しそうな立て札が脇に立つ、丸い岩が鎮座している。一風変わった岩だが、巨岩というわけでもなく、何か由来があるのだろうか。
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12:11
「聖磐」から霊力を吸いとって近畿自然歩道に戻り、少し進むと近畿自然歩道の道標が立つ分岐点に出る。
(南)吉備神社・荒神社0.5km 広峯神社0.9km
(北西)氷室池2.3km
近畿自然歩道
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北西へ行く近畿自然歩道よりも、北へ行く道のほうが多くの人が歩いているようで、しっかりした道になっている。草陰に私製の道案内が二つ隠れるように立っている。
(北)そうめん滝→
(北西)氷室池から山富へ
(北)空港予定地から奥須賀院へ
以前も書いたが、この二つの道案内には言いたいことがある。ここから「そうめん滝」へ行こうと思ったら、東へ地形図の破線道を辿るのが普通だろう。それを北に進めとは。確かに道はつながっていて行けないことはないし、それなりの面白い道が続きお薦めなのだが、ガイドブックなどに記載されてなく、明確な案内もない道を行けというのには抵抗を感じる。せめて簡単なコース案内と、歩行時間が併記してあれば親切だと思うのだが、このままでは道迷いの原因にしかならないだろう。
二つ目の「奥須賀院」だが、広峰山塊を北に抜けた香寺町には「奥須加院」しかない。私も地名を間違えることが多々あるが、なぜか広峰山中にある姫路市側から香寺町側を指す案内は全て「奥須賀院」となっている。何か目的を持って意識的に書かれているのか、ただの誤記なのか私には分からない。
この分岐点付近は狭いが明るい草地が広がり、いろいろな花が咲いている。はっきり言えばごく普通の野の花で、ここですれちがった単独ご婦人も、花の写真を撮っているといったら変な顔をされていた。ヒメジオン、ノアザミ、ノビル、ドクダミ、ウマノアシガタの花を撮ったが、そこに咲いていたシロツメクサを撮ることまでは思いつかなかった。
12:31
狭い畑が右手にあり、野生生物からの襲撃を防ぐためか竹垣で囲んでいる。ここから南に下る道があり、神様が宿る「海神石」という大岩があるが、本日はパス。
12:34
右手の「白幣山」と呼ばれる(広峰神社の休憩所にかかる案内図では広峰山の頂上としている)310m+ピークへ登る道がある。以前ここを通った時にはなかった道で、何のために木を伐り倒してまでして通したのだろうか。とりあえず登ってみる。
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クローラ運搬車なら楽に登れそうな道は頂上まで通じていて、吉備神社と荒神社の社の横に出た。東側の荒神社は土台を残して消えうせている。新たに開かれた道は、ここの社を解体修理する作業道として通されたことが分かったが、作業終了後も道は残すのだろうか。残してくれれば表参道の階段道をピストンせずに、ここを御参りできて、登って来る人も増えることだろう。
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12:43
階段道の表参道を下り、近畿自然歩道に復帰する。吉備神社への石の道標の根元に「ムラサキカタバミ」の花が咲いている。小さな花だが、デジカメで大きく撮った写真を見るとすごくきれいだ。
(2048×1536 660KBのムラサキカタバミの写真、デスクトップの背景にどうぞ)
12:52
御師屋敷跡脇を通り広峰神社に到着。本殿の裏にある摂社・末社は平成12年から始まった解体修理が完了している。だが、ごく一部に新しい部材が使われていだけで、本当に解体修理したのか素人目には全く分からない。
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広峰神社の境内にある休憩所で昼食をとる。以前は古い応接セットの椅子しかなかったが、「贈 姫路広陵ライオンズクラブ 結成30周年記念事業 2004年12月吉日」のテーブル・椅子が置かれ雰囲気が変わっている。ただ、丸太椅子は私のお尻には合わなかったのかの座り心地は悪かった。
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この休憩所は展望台でもあり、空気が限りなく澄んだ日には70kmも離れた大鳴門橋が肉眼で見ることができる。しかし、今日は空気が霞み姫路市街がようやく見えるくらいだ。参拝者が時たま訪れるぐらいで、「こじろう」君もお昼寝で静かにしている。
近畿自然歩道から冬イチゴ谷の道へ
13:30
神社の東隅、トイレと霊木・息吹木《いぶき》の間から始まる近畿自然歩道を下る。
神社から下ってすぐの、去年の台風23号の倒木と土砂崩れ箇所は、無難に整備されていて、キツネノボタンの黄色い花が陽だまりに咲いている。
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13:43
よく整備されたハイキング道というか、広峰神社への参道を下っていくと「広峰神社0.4km 隋願寺1.5km」の道標が立つ谷に出会う。流を渡り上流側は「上冬イチゴ谷」、右は隋願寺へ続く近畿自然歩道。
少し離れて赤テープが付けられた「上冬イチゴ谷」を行くと338.7mの弥高山近くの破線道にでる。谷筋を行くので薄暗いところもあるが、広峰山のお薦めルートの一つだ。
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「上冬イチゴ谷」があるなら当然「下冬イチゴ谷」もある。上の写真の4段の石段を登り右を向くと、下の写真になる。長い石段をトントントンと登るのが随願寺への道。「冬イチゴ谷」は石段の手前から薄い踏み跡のある草むらに入る。谷に入るとしっかりとした道になるが、入口は分かりづらいだろう。
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下冬イチゴ谷の左岸に明確な道が続いている。暗い雑木林の中の谷道だが、幸いなことに広峰の山々には、ヒルは生息していないようで、安心して歩くことができる。
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緩やかな道を細い支流を2度ほど渡り下っていくと、地面が湿っぽくなり、落葉と濡れた岩の道になる。足元に注意が必要だ。
14:00
前方に小屋が見えてきた。冬イチゴ谷の終点は滝行場になっていて、石鳥居や祠や石碑や不動明王像や役行者像や数棟の小屋やトイレどが渾然一体となって不思議な雰囲気をかもし出している。
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今は流れもわずかで、行場の樋滝も枯れている。滝修行の適期は冬場で、その時期に訪れると、たくさんの祠に燈されたロウソクの光・香りが加わり別世界の観を呈している。
行場から下は広い地道となっている。昨年訪れたときは台風の被害で酷いことになっていたが、いまはきれいに修復されていて軽トラぐらいなら入ることができそうだ。
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14:12
広峰神社へ登る自動車道が、山陽自動車道の下をくぐり、左へ急カーブするところから北へ分岐する道の、北端の曲がり角に出た。小さな砂防ダムがあるところで、車道脇の出入口は草が茂り、中に入ると広い道が続き滝行場があることを全く感じさせない。昨年は、知らずにここから入り、いきなりロウソクの香りがたなびく滝行場が現れ驚いた。
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14:23
山陽自動車道の下をくぐり、広峰神社への参道起点に立つ4本の石道標のすぐ下にある神姫バス「広峰バス停」に着いた。休日・土曜は毎時29分発(平日は毎時37分)の姫路駅前行きのバスがある。
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