大晦日もバスで高御位山
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平成18年12月31日(日) メンバー 私だけ
鹿嶋神社〜百間岩〜高御位山〜阿弥陀新池
2万5千分の1地形図「加古川」を参照すること
高御位山何回目かな
山を愛する人は当然に自然保護・環境保護にも重大な関心を持ち、登山の行き帰りに環境に優しい公共交通機関を使うことの重要性を理解しているだろう。播州近辺の山なら千ケ峰、笠形山、雪彦山などは言うに及ばず氷ノ山さえも、ほとんどの山は列車、バス等を利用して登山口近くまで行くことができる。しかし、いまだにほぼ全てのハイカーが登山口まで自家用車を乗り付けるのを見ると、種々の登山サイトを見てもほとんどが自家用車を利用するのを読むと、自分の常識が世間の非常識なのかと信じられない思いだ。
私の平成18年の山行28回で公共交通機関を使ったのが8割の22.5回。残念ながら自家用車を使ってしまったのが2割で5.5回。まだまだ私も修行が足らない未熟者だ。
てなことはあっちに置いておいて、北の山は寒いし六甲へ続けて行くのもなんだし、よし近場の高御位山に登ろう。登山口までバスで行けるし。コースはごく標準的な鹿嶋神社から登り始め阿弥陀新池に下山しよう。
9:56
姫路駅前から乗車した鹿嶋神社行きの神姫バスは40分弱の時間をかけ、チタン製の大鳥井をくぐり抜けて終点に到着。ここまで乗客はで多くて5人、最後は私を入れて2人だけだった。なお姫路駅前から鹿嶋神社行きは午前中は1時間おきに出ていて、料金は530円だ。
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10:06
広くいつもは無料な駐車場から鹿嶋神社までの参道では、参詣客を出迎える沢山の屋台が準備中だ。大晦日の午前中の今はまだ営業しているのは1軒もなく、名物の柏餅屋さんも開いていない。日にちが変わる頃になれば、芋の子を洗う様相になるのだろうが今は閑散としている。
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10:13
鹿嶋神社本殿前にも誰一人いない。日本人の横並び意識の凄さを感じる今日この頃だが、大晦日の鹿嶋神社のこの閑散さを見ると日本人には信仰心なるものがあるのか、この私を含めて疑問に思う。これでは初詣でいくら願い事をしても通じることはないだろう。
社寺や教会で願いことをするのは潔しとせず、いつもここまで来られた事だけを感謝する私だが、世間の人々の信心のなさを見定めた神様が私に残り福のありったけを下さっているのを感じながら、より一層の福を受け入れられる姿形をとろう。
このポーズはシェーに見えるがそんなことはなく、森羅万象あらゆるものからのエネルギーを受け取るには欠かせざるもので、社寺や山の頂で行うと恐ろしいほどのものを体内へ飛び込んで来る。けれども修行足りなきものが行うと肉体の限界を越えるので、間違っても真似をしてはならない。
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注:青文字のキャプションが付いた写真はマウスポインターを乗せると変化します。緑文字のは、三段階に変化します。
閑話休題、冗談はあっちに置いといて、登山口は本殿左手のカエルの石彫りがある赤鳥居が目印だ。かつては、ここに登山口の案内標識があったが今はない。
神社手前の参道に「←登山道」の案内がある路地があったが、参詣客と登山客を分けるためなのだろうか。ごった返す境内の中を通らずに行くのもよいが、せっかくここまで来たなら参拝してから登るのが普通だろう。あっ、神社の中を通ることができない異教徒のための案内なのかも。
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百間岩から三角点ピークへ
赤鳥居の石段を登ると、この場所に出る。さらに石段が続くがこの上には宗教施設はなく、かつてはブランコなどの遊具があった児童公園が存在した。里山を歩いていると、なぜこの児童公園はこんな淋しいところにあるのかと、設置者の発想に疑問を抱く場合が往々にしてあるが、この上にあったのも例外ではない。
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石段を登りきると、左側に岩場がある。直進してV字形に引き返しても同じところに着くのだが、何も案内のない岩場を登ると道があり百間岩への最短ルートだ。登り切った峠には道標が立ち、高御位山まで80分となっている。
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10:30
扉もなく今は使うことなどできないトイレや、意味不明のべた基礎だけになった児童公園施設の成れの果てを過ぎ、百間岩下の展望台に登るだけで暑くなり、一枚脱ぐ。百間岩はグリップのよい同じ傾斜の一枚岩で、登っても登っても足元の変化はないが、グングン高度を稼ぎ眺望もグングンと広がっていく。
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前々からこの百間岩に来ると色々な事象が我が身に起っていたが、今日は重力異常が発生した。自分では真っ直ぐに立っているつもりなのだが、写真を撮ると体がえらく傾いて写っている。
登ったり下りたりして遊んでいるうちに、二人のハイカーが「何をしているんだ」と胡散臭い眼差しを私に向け追い越していった。
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10:54
百間岩を登り終え送電線鉄塔「姫路火力東線 三ニ」に着いた。天気のせいかボーッとした眺望で残念だが、足元に溜池・町並みが広がり眺めているだけで気分が高揚してくる。
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送電線鉄塔の先に建設省近畿地方建設局姫路工事部の「別所奥山反射板」がある。この山の名が別所奥山というわけではなく、この辺の地名のようだ。
緩やかそうな高御位山頂上はまだまだ遠く、その間にはいくつもの急なピークの登り下りが待ち構えている。
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百間岩の登りから桶居山分岐を下りきった鞍部ぐらいまでが、今回の極標準的なルートのハイライト部分で眺望のよい岩場が続き、通り過ぎるのが惜しく二歩進んだら三歩戻りたくなり困ってしまった。
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11:20
264.2m四等三角点標石(点名:地徳)から少し西側のピークに着き、どんよりした曇り空だったのが、少しだけ青空も見えるようになってきた。
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11:29
三角点のあるピークだ。三角点標石はかつて真っ赤に塗られていたが、色がだいぶ薄れてきている。真っ赤にペンキを塗られた境界標石はよく見かけるが、ここの三角点標石は巻き添えをくらってしまったようだ。
ここに4年ほど前に登った時には「鹿島山」なる山名板が下がっていたが、今は「鷹ノ巣山山頂 山を美しく! (ゴミは、各自持ち帰りましょう)」という標識が設けられている。
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三角点の西側から南へと、名前のように馬の背中のように見える岩場「馬の背」があり、鹿嶋神社の東側からも登ってくることができる。ここは周囲の展望もよく休憩するには手頃な場所で、今日は誰もいないが、ハイキングのハイシーズンに通りかかると必ず誰かがへたり込んでいる。
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登りの後半戦は緩やかな樹間を行く
桶居山への分岐を過ぎると、ほぼ真っ直ぐな急な長い下りが待ち構えている。登りだけなら標高の低い高御位山など30分もかからずに登れるが、何度も登り下りを繰り返すこの展望尾根コースがあるからこそ「兵庫50山」に選ばれたのだろうか。
風化が進み角がなくなった岩場を、下りが嫌いで苦手な私は心の中で「最大集中、最大集中」と唱え邪念を払いながら一歩一歩慎重に足を下ろしていく。
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長い岩場を下りきると、展望のない詰まらない樹間の道となる。ただし植林が多い山の中で、こんな道に出会うと「雰囲気のよい、歩いているだけで楽しくなる道」と表現したくなるような道であることは間違いなく、ここまでの展望岩尾根道が贅沢すぎるのかもしれない。
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12:12
さあこれが最後の登りかなと張り切って登っていくと、高御位山頂上は目前だったが、もう1回の登りが残っていた。
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12:25
今度こそ最後の登りに間違いない。広々とした岩場で写真を何度も撮っているとハイカーに追い越された。天気のよい日曜日なのに、ここまでに出合った、追い越されたハイカーは10人ほど。
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12:31
最後は木々の間の真っ直ぐな道を登る。
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12:33
細長い高御位山の頂上に着いた。方位盤、電波反射板、天乃御柱天壇、バイオトイレなど種々の施設物品の先に山名の由来になった岩場と高御位山神社がある。
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高御位山神社では成井から登ってきた地元の人たちが迎春準備の最中だった。いつもは多くのハイカーがくつろいでいる時間だが、ハイカーらしき姿はほんの数人しかいない。
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天気は回復してきて、明石海峡大橋がよく見えている。北を見ると千ケ峰・段ケ峰・千町ケ峰などが真っ白になっている。
ここで恒例の登頂記念プレートの大公開をする。さすがに兵庫50山に選ばれただけあり、山にゴミを残してはいけないという極基本的なマナーさえ守れない人も大勢登ってきていることが分かる。
- 小さな愛情ー!
自然は、みんなの財産です。マナーを守って旅するあなたに感謝し、健康と幸せを祈ります。
兵庫登山会 - 高御位山山 304.2m 四国キティ山岳会
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- 高御位山 H.17.11.12 O.S
- 高御位山 304m 06.04.19 ゴブリン会
- 高御位山 H18.11.12 304m
稲岡潤一 高橋尚希 朝田諒 角田裕也 有馬一起 朝田寿士 - 高御位山 304.2m
- 香住の海と山を探す会 高御位 2006 11/12
- 香住の海と山を探す会 高御位山 2003 / /
- 大阪 山崎き四季の会
- 02.11.2 高御位山 吹田ゆっくり会
- MTBトザン ロールアウト 大柿 '97.6.29
- 高御位山 02.3.23 TWVC 西田
- かすれて読み取れず
- 高御位山304m 登頂ありがとう H17.1.7 姫路広畑 川元彦三
百度石 母へ祈りの 初桜 つち未智彦 - 姫路 山酔登頂会 HK
- 2004年2月11日 高御位山 相生市緑友会 H.S.R
- 高御位山 2002.5.2 ほたるの会
- 高御位山 304m さぬき里山会
- さつき山の会 平成 年 月 日 門真市
- 高御位山登頂記念 2006.02.16 304m 姫路書写 頂酔会
上田 大西 金田 小山 小林 中村 松下 - H.16.10.3(日) 長谷川博(加古川市) (文太郎を偲ぶ会)
- YSK 七十七 高御位山 304.2 18.9.17
- 登頂記念 平成15年12月 7日 兵庫県加古郡播磨町 長谷川博
- 高御位山 304m 2005.2.27 波豆川山の会
- 高御位山 2005.1.1 F&F山楽会 下村 久保田
- 高御位山登山記念 2006.5 たつの市 さとみ たかみつ
- 2006.2.12 波豆川山の会 高御位山 304M
惜しい、もっとよく捜せば30を越えたかもしれない。
さて、展望のよい岩場で昼食とする。メニューは変わりばえしないがコンビニの「おむすびセット2」、「とろ〜り玉子とハムチーズ」そしてサントリーの「ジャスミン茶」の三点セット。冷たくても美味しいお昼御飯だ。
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食後は播州野歩記の恒例のシェー、いや自然界のエネルギーを分けてもらう神聖な儀式を執り行わなければ。右手を上げるか左手か特に決まりはなく、右足を上げるか左足かも決まっていない。ただ、上げた方の手のひら、足の裏を空に向けるのが正式な作法だ。
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頂上にあるピカピカのバイオトイレ。維持管理の苦労は想像以上のものの様で、マナーをわきまえない利用者のために度々故障して、数十キロの補修用部品を担ぎ上げたこともあるという。
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下山は長尾の阿弥陀新池へ
13:47
公共交通機関を使って来たので、どこへ下山してもよいのだが、小高御位山(ショウタカと略して呼ぶと高御位山のベテランらしく聞こえるかもしれない)・中塚山・北山奥山・太閤岩を巡りJR宝殿駅までいくのは次に置いておいて、いつもの電波反射板から南へ阿弥陀新池へ下ることにする。
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このルートはほぼ全てがそれなりに急な岩場が続き、常に眺めも良好で大好きなルートだ。あのどんよりした雲はどこかに消え去り、いつのまにか青空が広がっている。
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所々に白ペンキで丸印や矢印のマーキングが岩に付けられているが、必要最小限にとどめられていて景観を害してはいない。
どこぞの山では岩場に長々と小汚くラインが付けられて、付けた人の感性を哀れむしかないところもある。しかし、ここのマーキングは的確・美的・最小限と三拍子そろっていて「岩場のマーキングはこうするんだ」の見本だ。ただしこれでも多過ぎると感じる人も多いだろうし、マーキングを付けること自体を否定するする人もいるだろうが。
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14:22
送電線鉄塔「姫路火力東線 三六」の上下も岩場が続く。もし岩場に飽きた人がいたら、送電線鉄塔の東側の分かれ道を左へ行けばよい。雑木林の中の緩やかな道を下り、断食道場の一風変わった雰囲気の中へ下山できる。
鉄塔から右へ下る道もあるようだが、私はまだ使ったことがなく、今回も真っ直ぐ下ることにする。
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14:39
岩場の道が終わり、木々に囲まれた土の道になるとすぐに登山口だ。頂上から50分ほどかかっているが、普通に下れば30分もかからないはずだ。
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溜池の中に半分駐車場、半分ゲートボール場の丸い半島がある阿弥陀新池から北を見ると、高御位山が青空をバックにきれいに見えている。ここの駐車場はハイカーも自由に使うことができる。
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墓地南側のバス停に着くと姫路駅前行きは2時間に1本ほどしかない路線なのに、時刻表ではあとわずか8分で来る。さっそく、鹿島神社の残り福と自然界のエネルギーを頂いた結果が現われたのかとおどろいてしまった。
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