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幻の森林植物園スパイシーカレー



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平成19年1月27日(土)  メンバー 私だけ

新神戸駅〜トエンティクロス〜六甲森林植物園〜再度公園〜大師道

2万5千分の1地形図「神戸首部」を参照するこ


六甲山四皿目のカレーを求めて

WEBで六甲山のカレーを調べていると、森林植物園内の食堂「ル・ピック」で「スパイシーカレー」なる美味しそうなものが頂けるというのを見つけた。そのカレーの写真を載せているサイトもあり、涎を垂らしながらのルート検討会を一人で開催した。

一昔前、子ども達が幼かった頃は明石に住んでいたこともあって、森林植物園へは何度か車で行ったこともあるが、今回は効果/費用が最大になる新神戸からのトエティクロスで行き、帰りはいまだ歩いたことのない大師道を下ってみようと思う。

ちなみに今までに六甲山で食したカレーは「おらが茶屋の独特カレー」、「マヤテラスのKOBE摩耶カリー」そして「一軒茶屋のカレーライス」の三皿だ。


歩きなれた布引滝から五本松堰堤へ

まだ暗いうちから姫路市の自宅を出発し、姫路駅の名物えきぞばの天ぷら(330円)を朝食代わりに食し、JR在来線普通列車での最高速度時速130kmを誇る新快速に乗車。新快速は、いまから36年前の昭和45年に走り始めたが、常に車両の更新は怠らず「新」の名に恥じない快適な列車だ。

三宮駅からは市営地下鉄よりも歩行距離が短く、本数も多くて便利な市営バス(料金は地下鉄と同額の200円)で新神戸駅(布引バス停)に移動。

7:54
新幹線新神戸駅のホーム下で播州野歩記で最も活躍しているが、いまだに一度も登場したことのない三脚(使い方が荒っぽいのか毎年のように買い換えている)を出したりして、準備を整え出発。

新神戸駅のホーム下から出発

7:58
新神戸駅の北側で布引谷川にかかる砂子橋を渡る。橋の袂には、まだ播州野歩記に取り上げた事のない、新しい解説板が掲示されている。

国指定重要文化財

布引水路橋(砂子橋) 明治33年

砂子橋はレンガ積みの水路橋です。完成当時、雌滝と鼓ケ滝でくみ上げた水を、この橋の中に通された直径8インチ(約20cm)と24インチ(約60cm)の水道管によって、奥平野浄水場や北野浄水場などに送るために作られました。
昭和51年の改修により、欄干にレンガが増し積みされて現在の姿になりました。

神戸市中央区役所
神戸市教育委員会

この橋が単独で重要文化財に指定されたわけではなく、五本松堰堤(布引ダム)などの布引水源水道施設が平成18年7月にまとめて指定されている。

砂子橋を渡る

8:07
橋を渡るといきなりの長い石段が現われ、新快速車中での熟睡からいまだ寝覚めぬ体ではきつい、きつい。谷川からの水音が結構大きく、水量が多そうで雄滝が楽しみだ。

8:07
布引滝の雄滝に着いた。降水量の少ない冬場は、岩壁を濡らす程度の水量しかない場合がほとんどだが、今日は水量がまあまああり滝の形を成している。写真は滝撮りの定石スローシャッター(F22、SS1/1、ISO100)で撮ったが、実際の滝がこんな風に見える人は絶対にいない。

水量まあまの布引滝

8:20
布引滝から御滝茶屋、そして舗装歩道を登りみはらし展望台だ。真冬なのに近頃の山行ではスッキリした展望に巡り会えないが、今日も霞んでいて近くの大阪湾さえぼんやりしている。

毎日登山で登ってきたのか、老夫婦がご主人の大きな掛け声にあわせて体操をしている。が、ご婦人が途中から知り合いと世間話を始めてしまい、ご主人は明らかに不満を表すかのようにより一層大きな声を出し、一人で体操を続けていた。すばらしい眺望を見るよりも面白い光景だった。

六甲山には所々に六甲山猫が暮らしていて、この見晴らし展望台にも数匹いるはずだが、今日は一匹しか見当たらない。ここまで登ってきて暑くなったので、一枚脱ぐ。

みはらし展望台で暮らす山猫

8:30
神戸市水道局の敷地に入り、布引谷川沿いを行くとツタや木の皮で覆われた「猿のかずら橋」が架かっている。本来の橋名は「猿のかけ橋」で、城山にある「滝山城跡」へと登っていく分岐道の始まりだ。

一度は城山へも登ってみたいが、大いなる使命感に燃えた今日は脇目も振らずに直進する。下の写真に欄干にもたれかかった私が写っているが、それは橋の大きさを分かりやすく表現するためであって、心の中は六甲植物園のスパイシーカレーが充満しアンドロメダ星雲のように渦を巻いている。

猿のかずら橋

8:34
下の写真の橋の頭上を、布引ハーブ園へと新神戸ロープウェイ「神戸夢風船」が行き交うが(営業時刻は9:30からなので本当はまだだが)、1月21日から2月8日までは法定年次点検のため運休し、ハーブ園も休園中だ。そんなことを調べていたらハーブ園のレストランのメニューにもカレーが載っていることを見つけてしまった。よし2月10日(土)までにはハーブ園をお昼に通過するルートを研究しなければ。

本題から外れてしまったがこの谷川橋も重要文化財に指定されている。

国指定重要文化財

谷川橋 大正初期

鉄筋コンクリート製の橋で、2本のアーチ型の桁が特徴的です。この橋桁に使われている鉄筋は、折り曲げるなど工夫がなされており、当時としては新しい技術が使われています。

神戸市中央区役所
神戸市教育委員会

谷川橋の真上は夢風船

8:43
五本松堰堤(布引ダム)に到着。スイッチを押し静かな湖畔に「こんにちは。皆様の前に広がるこの布引貯水池とダムは、明治26年にイギリス人ウィリアム……」の賑やかな案内放送を響かせる。

よい天気なのに、ここまでで出合った、追い越されたハイカーは10人にもみたなかった。暑がりの私にとっては、この一番寒い時期がハイキング・山歩きに最も適した季節だと思っているが、どうやら世間の非常識のようだ。

布引貯水池


トエンティクロス

9:02
神戸市水道局の敷地を出て、閉まっている「紅葉の茶屋」、「あけぼの茶屋」を通り、そういえば「あけぼの茶屋」のメニューにもカレーライスがあったななどと思い出しつつ、市ケ原の「櫻茶屋」に着いた。

9:12
新神戸駅から歩き始めて1時間20分(ゆっくり歩いたつもりは毛頭ないが、何でこんなに時間がかかったのか自分でもよく分からないが、ここの手前で六甲山猫4匹と戯れすぎたのが一要因かもしれない)人家や畑が途切れた先の、登山口にようやくたどり着いた。

ようやく山道になった

9:18
天狗道入口を通過。

9:22
地蔵谷入口を通過。

9:24
黒岩尾根入口を通過。うん、なかなか順調だ。

ツエンティクロスの歩き始めはいきなりの砂防ダム越えの高巻きの道を行く。その昔は渓流沿いを右に左に渡渉しながら進む楽しそうな道だったのだろうが、今は「まちを災害からまもる砂防ダム」のため5分の1のフォークロスしか残っていない。昭和13年の616人もの犠牲者を出した阪神大水害の二の舞は困るし、市街地の背山としての六甲山に砂防ダムの建設は必要欠くべからざるものだ。

砂防ダムのため高巻の道だ

9:31
一度も渡渉せずに左岸を進むトエンティクロスを行くと、暗い坑口を開けている隧道が、おそらく砂防ダム建設時の放水路として利用されたものと思われるが、坑口が閉鎖もされず残っている。

砂防ダム工事の放水路かな

9:36
短い河原歩きを経て、ようやく待望の渡渉、飛石歩きの第一回目だ。渡渉しながら、ふと右手上流側を見ると大きな砂防ダムがあるではないか。

初めての飛石
右手上流近くには高い砂防ダムが

やっぱり、渡渉後は砂防ダム登りの急登が待ち受けていた。短い登りで昭和44年完成の「高雄山砂防ダム(高さ19.9m、長さ64.6m)の上にでる。

砂防ダム越えの急登

9:43
工事現場へと資材を運搬する索道のウインチ場だ。何度もここを通っていて何も感じなかったが、ここへは資材をどこから持ってくるのかなとふと疑問に思った。まさか人がここまで運んで来るわけでもあるまいし、小型の運搬車でもここまでは入れないだろうし、ヘリコプターを使っているのだろうか。

ウインチ場

9:50
二番目の渡渉ポイントだ。こういうのが次から次へと現われたらこのコースは、もっと人気が出ると思うのだが完璧に名前負けしている。

飛石 そのニ

9:55
連続して三番目の渡渉ポイント。対岸からは「分水嶺越林道を経て再度公園・鈴蘭台」への道が分岐している。下の写真、マウスを上に乗せると三方向の視点からのものに変化するが、最初の写真には戻らない。もう一度最初の写真から見たかったら、キーボード上部の「F5」キーを押せばよい。

飛石 その三

10:07
四番目の渡渉地点で、実質的にはこれが最後だ。ここまでの整然とした飛石に比べたら、雑然としたもので、フィナーレを飾るものとしては物足りなさを感じてしまう。

飛石 その四

10:13
河原の中に通された、一回大雨が降れば流されてしまうような道を行くと、昭和26年完成の「二十渉堰堤(高さ20m、長さ76m)の下に出る。高さ20mのダムが目前にあれば、当然ダム登りが待ち構えている。

ニ十渉堰堤

二十渉堰堤の左岸には石段の高巻き道がある。堰堤と同時期に出来たのだろうから、その56年の間には大勢の人々が行き来し、色々な思い出を石段自身が持っているに違いない。「お、こいつ気に入らんやつだ。け躓かせたろか」と思われているかもなどと感じながら登ると、高巻きも楽しくなってくる。

堰堤越えの石段道

高さ20mもあるニ十渉堰堤のせいで上流側の谷は埋まり、平坦な地形になっている。かつてはこの辺にも沢山の渡渉ポイントがあったのだろう。

10:38
最後の飛石が現われたが、それを渡ってしまうと「森林植物園(有料)」に入るか「分水嶺越林道(1.2km)市ケ原(3.2km)・有馬街道(4.2km)」に行かねばならず、トエンティクロスの数には入らないと思っている。

徳川道の飛石渡し

徳川道の川を渡る場所には橋が架けられたり、飛石渡しの石が置かれていました。「飛石渡し」というのは、川の中に大きな石を数個平らな面を上に向けて置き並べ、その上を渡るようにしたもので、現在この川に置かれている一列に並んだ石と同様のものと思われます。
工事関係の古文書によると、置かれた石の大きさは長さ2尺から3尺(約60〜90cm)、幅1尺から2尺(約45cm〜60cm)でした。杣谷の登り口からここまでの間に19か所の飛石渡しがあり、1か所には平均して4個の大石がが置かれたそうです。

神戸市

員数外の飛石を渡り森林植物園へ


森林植物園の森のカフェ「ル・ピック」のスパイシーカレー

有料区域に入ったことを実感させるような、よく整備された落葉の積もった道を行くと昭和52年完成の「長谷砂防ダム(高さ14m、長さ48m)があり、その上は池になっている。

入口にも予告看板があったが、500mほど入ると平成18年4月1日(土)に開設された「東門関所」いや「東門料金所」が待ち構えていた。けれども冬枯れのこの時期に訪れるハイカーは少ないと判断したのか、料金箱があるだけで係員はいない。「しめしめ、薩摩守忠則だ。あれ、意味がちょっと違うかな」と通り過ぎはせず、ちゃんと料金は入れました。

東門料金所

入 園 料

15才以上の方(中学生を除く)   300円
小学生及び中学生          150円
団体割引は15名以上から適用されます。

年間パスポートの販売〜四季トリコロールカード〜
料金  大人 900円  小人 450円
購入した日から1年間有効(料金所にて販売中、本人のみ有効)

老人福祉手帳(県内在住)・障害者手帳・養育手帳もしくはのびのびパスポート・年間パスポートを持っておられる方は料金所窓内で証明書類の提示をして下さい。

本日は、東門料金所は閉じております。
お手数ですが、入園料金のお支払いは、右側の入園料金箱に投入ください。

園内には人影が少ない。いくら冬枯れで木々は葉を落とし花も咲いていないが、今の時期にしか見ることの出来ない風景はあるはずで、日本人の横並び意識の強さ(あれ、いつか書いたような)には呆れてしまう。葉もない花もない枯れ枝だけのアジサイの方が、侘び寂びの世界、古来よりの日本人の美意識に合致するものではないかと思う。

人がほとんどいない園内

そんなことを思いながらも、心の中はこれから食べるスパイシーカレーのことで満ち溢れ、冬枯れの寂び寂びの風景など目にも入らない。「スパイシーカレー♪、スパイシーカレー♪……」と歌いながら足取り軽く歩いて行く。

11:10
ル・ピックに到着。けれども唖然、呆然。希望が夢が幸せが私の世界観が一気に崩れ去ってしまった。こんなことがあってよいのだろうか。ちなみに今日は土曜日だった。

カフェ・雑貨 冬季営業のお知らせ

カフェ & 雑貨 ルピック
12月18日〜3月16日の間は日祝のみ営業となります。
年末は24日まで、年始は7日から営業いたします。
冬季期間中の営業時間は10:00〜16:00となります。
ご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承下さいませ。

尚、カフェ休業時は、休憩所としてお使いいただけます。
ご利用くださいませ。

食堂が、営業していない日は無料休憩所としてご利用ください。
照明やストーブはご自由にお点けになってご利用ください。
《最後の方は消灯願います。》

無料休憩所となった森のカフェに入り、ザックから無言で非常食を出し貪り食う。まあ六甲山ハイキングで非常食を持ち歩くハイカーも珍しいだろうが、こんな状況を非常事態と呼ぶのだろう。三脚や一眼デジカメを持っていたので「鳥を撮るんですか」と声をかけられたが、思わずつっけんどん(態度や言葉遣いがとげとげしく愛想のないさま)な返事をしてしまったが、しかたがないことだろう。

いつもザックに入れている非常食 合計580kcal

12:00
肩を落としながらも、西六甲ドライブウェイの北側にある多目的広場で別件の用事を済ませ、西口料金所にたどり着いた。森林植物園は広く結構歩きがいがあったが、何も記憶が残っていない。

牧歌的な東口料金所とは違い、車道に面した西門料金所は自動改札になっていて、監視カメラも付いているようだ。森林植物園のハイカーに対する信頼感と、一般観光客に対する懐疑心の現われだろうか、それともただの収入/経費の割り算によるものだろうか。

入園者の皆様へ

この入口は自動改札になっていますので、皆様のご協力をお願いします。

  1. 入園料金は下記の通りです。
    15才以上の者(中学生を除く)1人1回につき 300円
    小学生及び中学生       1人1回につき 150円
  2. 入口は「大人」と「小人」にわかれていますのでそれぞれの入口からおはいり下さい。
  3. 両替は両替機をご利用ください。
  4. 機械の故障等がありましたら、インターホンでお知らせ下さい。
東口料金所は全自動ゲート、監視カメラ付


池巡りをして再度公園・カレーライス

森林公園西口から再度公園・大竜寺・大師道と下る計画で、ガイドブックを見ても地形図を見ても、車道を行くしかないなと思っていたが、「学習の森」へと向かう遊歩道があった。「←森林植物園もうすぐ 学習の森0.3km、再度公園1.8km→」の道標が立っている。

遊歩道があるんだ

学習の森の中の遊歩道を進むと「神戸市立湊川高等学校林間学舎」なる木造二階建ての辛気臭い建物に突き当たった。遊歩道は右手に曲がり続いているが、左手は車道に出らせそうな舗装路だ。現在位置がさっぱりになってきたので左へ舗装路を進むと、ほどなく案内図があった。

偶然か神の采配か計画通りの最適なルートを歩いていることが分かり、この先は洞川湖の南側へ時計回りに進み、仙人谷から再度公園へと向かうことにする。

学習の森正門から出る

12:24
「洞川湖」はダムで塞き止めた人造のものだから、「洞川池」の方がより正確な気がするが、命名者がそう付けてしまったいるので仕方がない。車道沿いの池の北辺には釣り場が整備され5人ほどの釣り人が糸を垂らしていた。釣り方から見るとヘラブナかなと思うが、この池にはあのブラックバスはいないのだろうか。

洞川湖 対岸には釣場が

12:27
洞川梅林への分岐を見送り、仙人谷を遡上する。道はよく整備され、まるで遊歩道のように見える。実際に遊歩道であった時期があったのかもしれないが、雰囲気的にはどうしても馴染めないものがあり、おまけにすぐに昭和59年完成の「修法ケ原砂防ダム(高さ14m、長さ49m)」が現われ仙人谷の名前に全く似つかわしくない谷だ。

仙人谷を行く

12:38
仙人谷は10分ほどであっけなく終わり、再度公園に到着。時期が時期だけにほとんど人は見当たらず、広場では親子連れの一家族が楽しそうにボール遊びに興じていた。しかし、お子さまは心の中では「何でこんな寂びしいところで遊ばなければならないんだ。ユニバーサルスタジオに行きたかったのに。」と思っているに違いない。

再度公園だ

水量の少ない修法ケ原池

水量が少ない修法ケ原池の冬季休業中のボート乗り場の二階に、食堂がある。どこから見ても場末の観光地にありがちな寂びれきった、営業しているのだかしていないのだか分からない食堂だ。店名は「レストハウスふたたび」、「サン神戸」、「池の店」の三種類もありよく分からない。

貸しボート乗り場の二階が
「喫茶・御食事処 2階へどうぞ 池の店」だ

もしかしたらカレーライスもやっているのではと、恐る恐る階段を登っていくと、二階の三分の一ほどは今風に言うとオープンカフェになっていて、店内には照明が点いていて営業しているようだ。

建て付けの悪い引き戸を開けると、玄関では大鍋でおでんが炊かれていて、食欲をそそる香りが充満している。思わず「おでん適当に、あとビール」と言いそうになったが、冷静さを何とか取り戻しメニューを見ると「カレーライス」があった。六甲山のカレー全制覇を目指しているので、仕方なくカレーライスと缶ビールを注文する。

老夫婦がもうほとんど収益のことなど考えず、老後の楽しみのようにして営業しているのか、昭和初期の食堂をそのまま持ってきたようなインテリアで、低いテーブルと低い椅子が並んでいる。そして窓際は修法ケ原池の展望を眺めながら寛げるカウンター席になっている。

池の店のカレーライス

ほどなく運ばれてきたカラーライスはアルミプレートに載せられ、福神漬けが付けられている。味は甘口のレトルトカレーに非常に類似していて、まあこの客が来るほうが不思議な季節、立地条件の店ではこれ以上のものを期待するのは無理だろう。

 喫茶の部 
コーヒー    300円
紅茶    300円
ミルクコーヒー    350円
ホットミルク    300円
ホットレモン    300円
トマトジュース    300円
ホットケーキ    400円
みつ豆    400円
アイスコーヒー    380円
アイスクリーム    300円
レモンスカッシュ    300円
ジュース    300円
クリームソーダ    400円
コーラ    300円
ソーダ水    300円
あま酒    3 0円
ぜんざい    450円
  
 食事の部 
親子丼定食    650円
肉丼定食    650円
関東煮定食    650円
ラーメン定食    650円
うどん定食    600円
お茶漬定食    500円
カレーライス    500円
みそラーメン    500円
天ぷらうどんそば    500円
肉うどん    500円
カレーうどん    500円
こぶうどん    450円
中華そば    450円
たぬきそば    450円
月見うどん    4 0円
きつねうどん    400円
ざるそば    550円

いらしゃいませ
誠に恐れ入りますが御注文はカウンターまでセルフサービスでお願い申し上げます。

おでんの香りに後ろ髪を引かれる思いで「池の店」の階段を下り、六甲山四皿目のカレーライス完食。


大竜寺から大師道

13:17
修法ケ原を離れてからわずか4分、車道と見間違いそうな遊歩道で再度越を通過。すぐ南側には全山縦走路が通り大竜寺から市ケ原、そして摩耶山へと続いている。

再度越
すぐ向こう側は全山縦走路だ

13:23
大竜寺の石段下広場着。どこから沸いてきたのか、ここまでほとんど見かけなかったハイカーが大勢いて面食らってしまった。そして、さも大竜寺を参ってきたかのように記念撮影をパチリ。

大竜寺の石段

13:26
市ケ原には戻らずに、初めて歩く「大師道」へと南へ。なぜか誰もいない善助茶屋跡の石碑の先を右に入ると「大師道」が始まる。

善助茶屋跡の石碑から右に入り
大師道へ

大師道は、ありがちな石畳と石段の続く参詣道と予想していたが、予想外の鬱蒼とした林の中を行く道で始まった。「ふーん、大師道は、このような素敵な道が延々と麓まで続き、途中には神秘的な猩々池があるんだ。でも大師道を歩いたという山行記録あまり見ないしな。何か訳があるのかな。」などなど思いつつ行くと、

鬱蒼とした林の中を行く大師道

13:33
まだ数分しか歩いていないのに車道に出てしまった。そうか、これが大師道が話題に上らない理由なんだ。

あれ、道路に出ちゃった

13:43
車道を下り、干上がった猩々池に着いた。神秘的なエメラルドグリーンの湖などとは言わないが、せめて泥水でも溜まっていればよかったのに。

猩々池(別名鯛池)

文化13年(1817年)村上五郎兵衛、橋本藤左衛門によって下流の花隅村など四つの村に水を送るため作られた池で、この池の完成を祝い池を管理する代官を招き「猩々」の曲を謡ったことからその名が出たものです。当時の池の大きさは、深さ8丈(24m)南北65間(117m)東西38間(68m)あったといわれています。大正3年(1914年9には、面積3反3畝(3300u)あったといわれていますが、現在はほとんど埋まっています。

水のない猩々池

猩々池から車道を横切り、標柱「諏訪山・山手→」の示す階段道に入ると、完璧に、これ以上はないといった整備をされた大師道が待っていた。簡易舗装の路面、擬木の手摺、再度谷の流れはコンクリート三面貼りの中で、所々には外灯さへ設けられている。これぞ老若男女誰もが歩ける参詣道の見本というか、バリアーフリー・ユニバーサルデザインを先取りした(階段道があるのには見ないことにして)立派な道だ。

かつては老若男女が行き来した
今風に言えばユニバーサルデザインの
大竜寺参詣道の大師道

所々に花を手向けられたに丁石が立ち、参道らしさを演出している。中には見るからに真新しいものもあるが、それは昭和13年の阪神大水害で流失した4本を平成16年に再度山登山連合会により再建されたもので、今は22本すべてがそろっている。(神戸の道しるべより)

石仏が浮き彫りされた
丁石が点々と

地形図にも谷に沿って点々と建物印が記載されている。それらは、修行者のために建てられた小屋のように見えるが、ほとんどは廃屋になっている。かつてはこの谷筋、支流に小滝があっただろうし滝行を行っていたのだろうか。

修行者のための小屋が連なる

この谷筋にも六甲山名物の砂防ダムが、昭和29年完成の「諭鶴羽砂防ダム(高さ13m、長さ41m)」や昭和26年完成の「多々部砂防ダム(高さ15m、長さ57m)」をはじめとして支流にも沢山造られている。完璧に整備されたこの参道もその工事のおまけのようなものだろう。

高さ15mの多々部砂防ダム

14:34
燈籠茶屋、稲荷茶屋を過ぎると民家が現われ始め、どの辺が下山口か分からないままに下山してしまった。もしかすると大竜寺の石段下が下山口だったのかもしれない。

灯籠茶屋から下には民家が点々と



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