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おらが茶屋の独特カレー
また食べてきました



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平成20年9月14日(日)  メンバー 私だけ

山電須磨浦公園駅〜鉢伏山〜旗振山〜鉄拐山〜おらが茶屋〜高倉台バス停

山行マップ(2万5千分の1地形図:須磨)


まだまだ暑いな

10:13
山陽電車の須磨浦公園で下車。ちなみに運賃は山陽姫路駅からなら770円、明石駅でJRから山電に乗り換えると1,010円、須磨駅でJRから山電に乗り換えて一駅引き返すと970円。

駅頭には山歩きを始めるには十二分に遅い時間なのに、今から出発しようとするハイカーがちらほらと。「いくら市街地近くの低山だからといって、登山の常識をわきまえない、そんな山をなめきった態度だとろくなことにならないぞ」と自戒を込めつつ、今日も一日慎重に歩こうと思う。

なお、私の今日の目的は唯一つだけ、おらが茶屋で独特カレーを食べることなので、今までの経験から出発には丁度よい時間だ。

山陽電車須磨浦公園駅から歩き始める

鉢伏山までの登りは全て階段道…、いや階段道というよりも単なる石段の連なりで面白みは全くなく、むしろ須磨浦ロープウェイ・日本で唯一ここだけにしかないカーレーター・須磨浦回転展望閣の黄金コースを行ったほうが良かったかもしれない。

10:20
それでも、山陽電車の線路を跨ぐ敦盛橋を渡り、近道の石段を登ると愛らしい動物達に会える「遊具広場」が待っている。以前にキリンさんを紹介したので今回はウマさんとパンダさんを紹介しておく。ウマさんの首の角度・伸び具合、パンダの後ろ足だけで斜めに立つ不安定さなどに味わい深いものが感じられる。

遊具広場の仲間達

なお、残念ながらこの遊具公園は六甲全山縦走大会のルートから外れている。

10:24
ネコが留守番をしている売店の前で、左から全山縦走路が合流してきて正面の石段を登っていく。大会のときの力の有り余っている先頭集団はこの石段を駆け登っていくのだろうと想像するが、9月中旬になってもまだまだ暑く、私にはそんな元気はない。

売店の前から縦走路と合流し石段を登る


石段を登り鉢伏山

10:28
始めは緩やかに、そして次第に急になる石段を黙々と登っていく。周囲の木々は眺望を遮るが、道に木陰をつくり暑さを和らげている。なにもここまで完璧に寺社の参道のような石段に整備しなくてもと思うが、突発的なロープウェイ運休時にはこの道を使うしかないためか。いづれにしても面白みに欠ける道だ。

緩やかに登る石段で始まる

10:34
曲線を描きながら緩やかに登る、まあそれなりに快適で風情のあった石段は、「こんなの登山道じゃない」と悪態をつきたくなる、真っ直ぐな急な石段に変わってしまった。こんな道でも行きかうハイカーは存在し、すれ違ったり追い越されたり。

でも、何回も歩いていてよく知っているのに、何でこのルートを選択したのかと自問自答を繰り返すが、おらが茶屋へ行くことだけに気をとられルート設定の詰めの甘さを後悔するのみ。

お寺の石段みたいだな
という事はこれは男坂か

10:42
東屋のある展望台に着いた。淡路島と明石海峡大橋は霞んでいて、ぼーっとした景色が広がっている。東屋ではオヤジが上半身裸になって涼んでいる。どちらを向いても感動を呼ぶ光景ではない。

途中の展望台から

10:49
展望台で小休止した後、一登りでロープウェイ鉢伏山山上駅だ。ちょうどゴンドラが到着したところで、観光客は日本で唯一、いや世界でもここだけにしかないだろうカーレーターへと乗り継いでいく。

ぼーっとした私の心象風景のような展望だ

10:54
さらに一登りで「カーレーター」の終点「せっつ駅」と「須磨浦回転展望閣」だ。ここは神戸市内の有名な観光スポットのはずだが、観光客の姿はまばらだ。

左端はせっつ駅、正面が回転展望閣

ちなみに六甲全山縦走路はこの手前で鉢伏山頂上を外して、東側を巻いていく。かの六甲最高峰ピークも縦走路から外れているのもよく知られている事実で、ピーク至上主義者にとっては笑止千万で「どこが全山縦走なんだ」とけなしていることだろう。


旗振山へ

公園の中の鉢伏山頂上を通り抜けて、次はお隣の旗振山を目指す。地形図には、三角点標石のない鉢伏山は山名が記載されているが、262.6m四等三角点標石のある旗振山の名はない。

10:58
鞍部へと下る道は、下り口からは林間のちょっと広めだが悪くない雰囲気のように見えたが、実際は緩やかな石段道でちょっとがっかり。

旗振山へも石段の道が続いている

11:04
10人ほどのハイカーが笑い声を上げくつろぐ旗振茶屋が建つ旗振山に到着。今はもう旗を振る人はいないが、旗振茶屋の横に「本州四国連絡高速道路株式会社 鉢伏無線中継所」、少し離れて「神戸市防災行政無線 鉢伏山中継所」がマイクロウェーブという旗を振っている。

旗振山頂上には旗振茶屋が建つ

茶屋の前庭というか旗振山の頂上の四等三角点標石の天辺は地面よりも低く、周りを四角にコンクリで固められた不可解な状態になっている。本来は標石の上部15cmほどは露出していたはずなので、地面が20cm以上嵩上げされている。

もう一つ不可解なのは旗振山の頂上にあるのに三角点の点名が鉢伏山となっていることだ。(注:標石には点名は刻まれていない。国土地理院のHPを見ると点名が分かる。)

旗振山頂上の四等三角点標石(点名:鉢伏山)

ようこそ旗振山・旗振茶屋へ

ここ旗振山(標高253m)は、17世紀末江戸時代中期元禄時代から電信が普及される大正初期まで畳1枚大の大きな旗を振って大阪堂島の米相場(値段)を加古川・岡山に伝達していた中継場所である事から「旗振山」と呼ばれています。
旗振茶屋は六甲山の最西端にあり山電JR塩屋駅と山電須磨浦公園からの道が交わる所に位置し明石海峡大橋・神戸空港を望める茶屋として知られ毎日登山著名所があります。創業は昭和6年(1931年)3月その後阪神淡路大震災で倒壊し平成9年(1997年)5月再建しました。

源平の戦

寿永3年(1184年)2月源氏勢は搦手の総大将義経が後陣である一の谷の平家本陣を奇襲した。
義経は鹿も四つ足、馬も四つ足、鹿の行く道を馬に行けぬはずがないと士気を鼓舞し進撃を指令した。まさかこんな絶壁の上から騎馬の鎧武者が攻めてこようとは予想だにしなかった平家一門は“逆落し”による奇襲で総崩れとなった。
その明け方、16歳の平敦盛が奏でる「青葉の笛」の音の中へ熊谷次郎直実が名乗りをあげ若武者の首を斬った。
この一の谷の逆落しの場が鉄拐山(標高234m)旗振山(253m)であったと言われている。

平成18年1月23日



次は展望のない鉄拐山へ

11:13
賑やかな旗振山を後にして、次なる目的地は鉄拐山だ。六甲全山縦走路らしい幅広のよく整備された山道が続いている。道の色が白っぽいのは六甲山の主成分たる花崗岩が風化した土だからだろうか。

広い道が鉄拐山へと続く

11:15
南へ「安徳帝内裏跡伝説地」へと下る分岐道があり、次のような解説板が掲示されている。一の谷の逆落しの合戦場へと、源義経が武蔵坊弁慶ら70騎の軍勢を引き連れて進軍していった道だそうだ。一の谷がどこなのかという議論もあるが、それよりも逆落しが本当にあった史実なのかさえ疑わしいのが実情のように伝え聞く。

須磨一ノ谷(坂落とし)

源義経の奇襲攻撃「一ノ谷・坂落とし」は須磨浦公園の北にそびえる鉢伏山と鉄拐山との間、眼下に海を見下ろす東側の急斜面で行われました。寿永三年二月七日早朝、鹿しか通らぬ急坂を、義経は弁慶をはじめとする七十余騎の騎馬軍団を率いて麓の一ノ谷城へと攻め降り、源平合戦は一方的な源氏軍の勝利で決着しました。ここから「安徳帝内裏跡」へ下る道が、その進軍路と謂われています。他に鵯越付近(長田区・兵庫区北方)との説もあります。(監修:須磨歴史倶楽部)

11:19
全山縦走大会のときは、誰一人として向かわないだろう鉄拐山への分岐点で、一の谷への分岐もあるので十字路になっている。いちおう全山縦走路の案内は鉄拐山頂上へと登る丸太階段道を指し示してはいるが、登った分だけ下る展望も何もない鉄拐山へ寄り道しようとするハイカーは僅かだ。

鉄拐山への登り口
普通は西側の水平道で巻く

11:24
結構急な丸太階段道の先は水平道が少々続き、その終点が鉄拐山の頂上だ。縦走路へと戻る道と、東側の妙見堂跡方向からの道もあり頂上は三叉路となっている。頂上では、どちらから登ってきたのか夫婦のハイカーが休憩していた。

展望皆無なのを知って登ってきたが、相変わらずのピークだった。少々場違いな青いベンチと案内板があるでけで、登頂記念プレートの類はない。

展望のない鉄拐山頂上

このピークには三角点標石はないが、コンクリート杭に付けられた「神戸市 三等多角点」金属標と、コンクリートに埋め込まれた「建設省国土地理院 復興基準点」金属標が並んでいる。

復興基準点(手前)と三等多角点(奥)


おらが茶屋への最後の行程

11:27
北へと縦走路に戻る道は、頂上から始まる真っ直ぐな石段だ。そして石段を下り切るとそこは縦走路で、ここからも一の谷へ下る道が分岐している。

鉄拐山から縦走路に戻る
真っ直ぐな階段道

11:33
「うわっ、なんなんだこの林は」と誰もが思うだろうウバメガシの純林の中を鋭い尾根道が貫いている。当然始めは人が植えたものだろうが、ウバメガシが大好きな人だったのか、それとも安く苗が手に入ったのかは知らないが、どう見ても変な風景だ。

両側ともにウバメガシの林

ウバメガシ ブナ科

九州、四国、本州伊豆半島までの海岸のごく近くだけ自生する常緑広葉樹で、もし、内陸部でこの木がみつかると、昔はその付近まで海岸が入り込んでいた証しとなります。
この木でやいた木炭は、備長炭といい、とても硬く、立ち消えせず、最高級の木炭になります。材は堅く、木槌として利用され、樹相がよいので庭園樹としてひろく全国に植えられています。
別名、バベ、イマメガシ、ワカメガシとも呼ばれ、市内では布引、鉢伏山、鉄拐山、横尾山、高取山なでに多く自生しています。


11:39
「おらが茶屋」のある「須磨寺公園」へ下る階段道が始まった。この階段道の手前東側に道から少々離れて212.2m四等三角点標石(点名:立原谷)があるはずなのだが、いつもここまで来てから詳細な所在地を調べてないことを思い出す。

須磨寺公園への下り階段

11:43
日差しを遮るものがない須磨寺公園は暑い暑い。「えっ、日陰を歩けば」って、それじゃ写真写りが悪いんだ。

本日の目的地須磨寺公園に到着


おらが茶屋で独特カレーを食べて、そして帰途に着く

11:46
「おっ、いつもの軽自動車がとまっているな」、おらが茶屋のおばちゃんは自分で運転してここまで登ってきているみたいだが、一人で全てを切り盛りして元気な人だ。

おらが山頂上に位置するおらが茶屋

1階はトイレと屋根のある休憩所、2階はおらが茶屋、屋上は展望台になっていて、茶屋の営業は土・日・祝日のみの午前6時から午後3時まで。

12:19
先客は3組7人ほどだが、全てをおばちゃん一人で全てこなしているので注文してから料理が出てくるまでが長い長い。30分ほどしてようやく独特カレーにありつけたが、丁寧な仕事ぶりで、ドライカレーにカレーをかけて真ん中に生卵を落とした姿はまるで……うーん……何も思い浮かばない。

独特カレー

おいしく独特カレーをいただいたが、次にやってきた客が注文するともうご飯がなくて出来ないという。営業が3時までだと油断して遅く(なんたって6時からの営業なので12時は十分に遅い)行くとありつけない確立大。

明石海峡大橋が見えるおらが茶屋

メニュー
 
モーニングセット AM6:00〜AM11:00
A.トースト+コーヒーor紅茶…\380
B.トースト+サラダ+ゆで玉子+コーヒーor紅茶…\450
 
ホットドリンク
濃いブレンドコーヒー…\350
スペシャルコーヒー…\400
アメリカン…\350
紅茶(ミルク)…\350
カフェ・オーレ…\380
ココア…\400
 
アイスドリンク
アイスコーヒー…\400
アイスオーレ…\450
ミックスジュース…\450
ソーダ水…\450
カルピス…\450
アイスクリーム…\250
かき氷(みぞれ・イチゴ・メロン・宇治)…\250
白玉入ぜんざい…\600
 
軽 食
トースト…\200
ホットケーキセット(ホットケーキ&ドリンク…\600
カレーライス…\750
独特カレー…\750
讃岐きつねうどん…\580
讃岐月見うどん…\600
讃岐カレーうどん…\650
おでん盛合せ(2人前)…\600
おにぎり2ケ(漬物 付)…\380
ライス…\200
スープ…\280
ゆで卵…\80
サラダ…\300
 
アルコール
ビール(350mm)…\400
ビール(500mm)…\480
日本酒(1cup)…\400
おつまみ…\250

★お食事を注文されたお客様は+\250でホットコーヒー

営業日土曜・日曜・祝日
営業時間AM6:00〜PM3:00
TEL090-8192-3793

12:44
何かし忘れているなと、屋上の展望台へ登りシェーを執り行う。5人ほどの男ばかりの前期高齢者ハイカーがベンチで世間話に花を咲かせていたが、私がシェーをしている間だけシーンと静まりなかなか面白かった。

おらが茶屋屋上展望台でシェー

12:50
おらが茶屋から高倉台へ下る長い階段の取付に「高倉山」石碑が置かれている。かつての高倉山は211.5mあったが、ポートアイランドなどを造るために山体を削り取られて今のような地形になり、頂上はこれから下る階段の途中程の位置にあったようだ。

高倉山石碑

高倉山   昭和50年12月  神戸市長 宮崎辰雄

ここ高倉山は昔標高211.5mあり、東は栂尾、横尾の山へと続き、栂尾山と高倉山の尾根の間には昔からの峠道多井畑街道ありました。西は鉄拐山、鉢伏山に続いています。
この山はポートアイランド等の埋立用の土をとるため全山を切り取る予定でしたが付近の気候風土の変化を防ぐため、又景観を配慮して今の山の形を残しました。標高200.12mになっています。

12:52
全山縦走ならこの階段道を下り、高倉台団地の中を通り抜けて正面に見える山の長い長い階段を登らねばならないが、今回は高倉台団地の中にあるバス停からJR須磨駅へと帰路につくこととする。

長い階段道を下り高倉台へ

12:57
車道を渡る陸橋の二つ目の下がバス通りで、高倉台小学校の脇に高倉台バス停がある。

この陸橋は一つ目
二つ目の右手下に高倉台バス停がある

なんかどこが山登りだったか分からない、階段の登り下りに終始した山行で不完全燃焼気味だが、独特カレーをおいしくいただけたのでよしとしよう。



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