鳥取県境港市
水木しげるロードの撮り方・歩き方・食べ方
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平成23年9月8日(木)〜10日(土) メンバー 私だけ
境港駅〜水木しげるロード〜水木しげる記念館
境港市の水木しげるロードと
屋外に設置された美術著作物に関する著作権法について
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鳥取砂丘を抜き、鳥取県最大の観光地と化した境港市。境港駅から水木しげる記念館までの800mの沿道に、数え方によっては139体(平成23年9月9日現在)にもなるという妖怪ブロンズ像が並び、商店街も水木しげる一色。今年のゴールデンウィーク期間中(4月29日〜5月8日)の入れ込み客は40万人を超え、3日・4日は7万人を超えたという。
私が水木しげるロードを訪れる目的は、妖怪ブロンズ像の全てを写真に収めることにある。別段通行人が写り込んでもかまないのだが、この播州野歩記の姉妹サイト『関西の野外彫刻』で公開することを前提にしているので、最近は通行人に対する肖像権が問題になってくる。中でもお子様の姿が写り込むことは絶対に避けなければならない。昨今は「声かけ事例」なる流行語が声高に叫ばれているが、意図せずに子供が写り込んだ写真を撮るだけで、極悪犯罪人扱いされ現行犯逮捕されてしまう時代はもう目前に迫っている。
そんなこんなを避けるためには、平日の早朝を狙って境港を訪れなければならない。
なお水木プロダクションが版権を持つ妖怪ブロンズ像の写真を勝手に公開してもよいのだろうかと、疑問を持つ人がいるかもしれない。その点に関しては著作権法第45・46条に明確に規定されている。全くOKで、かつ商用利用もOKだ。
著作権法
(昭和四十五年五月六日法律第四十八号)
最終改正:平成二三年六月二四日法律第七四号(美術の著作物等の原作品の所有者による展示)
第四十五条 美術の著作物若しくは写真の著作物の原作品の所有者又はその同意を得た者は、これらの著作物をその原作品により公に展示することができる。
2 前項の規定は、美術の著作物の原作品を街路、公園その他一般公衆に開放されている屋外の場所又は建造物の外壁その他一般公衆の見やすい屋外の場所に恒常的に設置する場合には、適用しない。(公開の美術の著作物等の利用)
第四十六条 美術の著作物でその原作品が前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は、次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。
一 彫刻を増製し、又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合
二 建築の著作物を建築により複製し、又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合
三 前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置するために複製する場合
四 専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合
つまり、屋外に設置された美術の著作物(水木しげるロードの妖怪ブロンズ像)は複製して同じものを作ることは許されないが、自ら写した写真はどのように利用しようともかまわないということになる。そしてその写真の著作権は撮影者にあり、著作権法によって厚く保護される。
境港市への行き方
大阪市内から平日の境港を訪れると仮定し話を進める。
自家用車を自ら運転して行くのは、私の『ランチに生ビール主義』にそぐわないので最初から排除する。残るは列車か高速バスか飛行機になる。
最初は飛行機だが、境港市至近の米子鬼太郎空港に乗り入れているのは東京(羽田)とソウル(仁川)のみで、大阪からは利用するすべはない。大阪(伊丹)から出雲空港行きはあるが、境港まで行くには列車よりも時間もかかるし運賃も高い。
次は列車。新大阪6:00発のみずほ601号鹿児島中央行きに乗車し、岡山駅でやくも1号出雲市行き乗り換え、米子駅で境線境港行きに乗り継げば10:21に境港駅にたどり着く。その所要時間は4時間21分、運賃は全て指定席なら10,200円となる。
境港駅から写真を撮りながらぶらぶら歩いて、水木しげる記念館(有料:大人700円)を見終わればちょうどお昼頃になり、まさに観光目的なら最適だが、平日でも観光客は多く、写真を撮ろうとするとガッチャンコし順番待ちをする羽目になりがちだし、背景に人を入れないよう通り過ぎるを待っていたりで、妖怪ブロンズ像139体を撮り終えるころには日が暮れてしまう。
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最後は高速バス。大阪・三宮から米子駅前バスターミナル行きの高速バスが日本交通により運行されている。昼行便は弁天町営業所発・大阪梅田発・三宮バスターミナル発が合わせて22便、夜行便は難波(OCAT)発三宮バスターミナル経由が1便あり、大阪梅田発昼行便なら3時間40分と特急列車を乗り継ぐのと大差ない時間で、運賃は4,700円と列車利用の半額以下のリーズナブルなものだ。ただし、昼行便の始発は弁天町営業所7:00発米子駅前バスターミナル着が10:50、11:30発の境線に乗り換え境港駅に着くのは12:14と正午を過ぎてしまい、使いづらい。
残るは夜行便は、なんば(OCAT)22:50発・三宮バスターミナル23:40・米子駅前バスターミナル4:45着で、所要時間は5時間55分、運賃は昼行便と同じ4,700円。
夜行便利用の問題は2点ある。一番目は昼行便よりも所要時間は長いものの、昼間便なら自然と瞼が重くなりいつの間にかうとうとしがちなのに、なぜか夜行便だと逆に目がさえ悶々とした一夜を過ごす羽目に陥ることが多い。おまけに利用車両はトイレ付の3列独立シートではあるが、昼行便使用がメインなのでリクライニング角度は浅く、フットレストはあるがレッグレストはなく、ひざ掛けのブランケットも用意されてなく、運転席と客席の間に遮光カーテンはない。私は夜行バス三点セット(アイマスク・耳栓・Uネックピロー)を持って行ったので事なきを得たが、かなり寝にくいバスではある。
二番目は米子到着が5時前と早すぎる点だが、米子駅朝一の列車は4時54分の倉吉行きなので、夜行高速バス到着時には駅舎は開いていて、待合室ベンチで5時38分境港行き始発列車を待つことは可能だろう(実際、米子駅の営業時間は4時50分から24時40分となっていた)。米子駅から徒歩圏には24時間・早朝営業のファミレスやファーストフード店は存在しないが。500mも歩けばファミリーマートとローソンがあり、朝食を買うことができる。ちなみに駅構内にあるハートインの営業は6:10から11:30となっていた。
そんなわけで、私は最後の夜行高速バスを利用した。ただし帰りは夜行便が発車する23:00まで米子駅周辺で時間をつぶすことなどできないので、昼行便にした。
境港市へ、水木しげるロードへ
夜明け前の米子駅だ。駅前広場を挟みホテルが立ち並ぶ。ホテルハーベストイン米子、米子全日空ホテル、米子ワシントンホテルプラザ、東横イン米子駅前、スーパーホテル米子駅前、米子タウンホテル、米子ユニバーサルホテル、ホテル・アルファーワン米子、ホテルフロンティア米子、ホテルビジネスインよなご、ほてる真田、ビジネスホテルアジェンダ駅前館、グリーンホテル米子、米子ニューアーバンホテル、安ホテルから高級ホテルまでより取り見取りで、さすが「山陰の大阪」と言われるだけの商都らしさを醸し出している。けれども駅近くに繁華街はないのか、酔っぱらいの一人もいない。
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往復1,000mのコンビニで仕入れた弁当を駅の待合室で食べ終えるとすることもなくなり、境港駅前での乗車券(320円)を求め駅構内の探索を開始する。岡山方面への伯備線は二駅東の伯備大山駅で分岐するのだが、全ての列車の起終点は米子駅となっているので0番線から5番線まである大きな駅となっている。
改札口から左へ進むと2・3・4・5線への跨線橋(東階段)があり、階段にねずみ男が描かれている。境線0番線は跨線橋の脇を抜けさらに奥にあり、ねずみ男にたぶらかされて階段を上ってはいけない。
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日本各地に0番線が存在するが、そのほとんどの呼び方は『ゼロ番線』。だがここ米子駅では『レイ番線』と呼ばれている。一時は『霊番線』としようかという案があったようだが、鉄道事業に霊はまずかろうということで、案は消え去った。
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境線の各駅は水木しげるの妖怪ワールドにちなんだ愛称があり、ここ米子駅は『ねずみ男駅』、終点の境港駅は『鬼太郎駅』と名付けられている。ホームには木彫りの「ねずみ男」、ブロンズ像の「鬼太郎と目玉おやじ」、「伯備大山の烏天狗」、そして屋根から一反木綿が吊るされている。
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境線には「鬼太郎列車」、「ねずみ男列車」、「ねこ娘列車」、そして「目玉おやじ列車」と4両が妖怪列車という名のラッピング気動車が運行されていて、平日上下45本のうち26本、土曜休日上下34本中27本が妖怪列車となっている。妖怪列車の運行時刻や水木しげるロードに関しては境港市環境協会の公式HPに詳細に記載されている。
で、やってきた平日早朝5:38発の境港行きは、予想通りの普通の2両編成の気動車だった。なお土曜・休日だと一番列車は6:30(ラッピング列車ではない)で、夜行高速バスを降りてから2時間近く待たされる。
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こちらは帰りに乗った「ねこ娘列車」。同じキハ40系気動車(キハ40は両運転台で扉は片開き、キハ47は片運転台で扉は両開き)なのに、なにこの違い。ゲゲゲの鬼太郎の登場人物(いや登場妖怪か)の中で、私はねこ娘が一番好きだったことが影響しているかもしれない。
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そして列車内にもねこ娘が。
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ピンク色の天井にもねこ娘がいっぱい。座席シートもねこ娘柄だったが、お客さんが多くて撮れなかった。
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平日の境港行きの二本目(米子6:08〜境港6:58)は妖怪列車設定なのだが、それほど乗客が多いとは思われない時刻なのに、4両編成で「ねずみ男」列車は前後を普通列車に挟まれていて少々インパクトに欠ける。鬼太郎+目玉おやじ+ねずみ男+ねこ娘の妖怪4列車が連結され走行したことはあるのだろうか。
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妖怪列車のついでに境港市内を走る交通機関を二つ紹介しておこう。一つ目ははまループバスだ。私のように水木しげるロードだけを観光するなら乗る機会はないが、海とくらしの史料館・夢みなとタワー・境港水産物直売センター・大漁市場なかうら・境港さかなセンターなどの主要観光スポットを巡るなら、一乗車100円とリーズナブルな浜ループバスの利用が便利かもしれない。
車体の前後左右に、一反木綿に乗った鬼太郎のイラストが描かれている。
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続いて、わかとり交通の鬼太郎タクシー。遠目には普通の黒塗りタクシーだが、側面に浜ループバスと同じ?イラストが、屋根の上の行灯が目玉おやじになっている。そして極めつけは運転手さんが鬼太郎ちゃんちゃんこを着ていることで、初めて見たときは思わず笑ってしまった。
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金曜日の朝、8時過ぎの水木しげるロード。ほぼ中間地点の大正川にかかる橋の上から境港駅を振り返り撮影。通りに人影はなく、通り過ぎる車は少ない。
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同じく大正川から水木しげる記念館方向の水木しげるロード。
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水木しげるロード沿いの商店はどれもこれもゲゲゲの鬼太郎をモチーフとした店構え。
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境港駅近くの交番の名は「鬼太郎交番」。看板の上の外灯も当然ながら目玉おやじと化していた。暑内には入らなかったが、何やら面白そうな書割が置かれている。
なんでもかんでも鬼太郎を名乗り、そのうち境港市自体が鬼太郎市に、いや鳥取県が鬼太郎県となる日はそう遠い未来ではない。
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ここは水木しげるロード前半の中ほどにある「妖怪神社」。鳥居の横棒が一反木綿、そして手水鉢では目玉おやじがグルングルン(撮影時は神社営業時間前のため、真上を向いた状態で止まっていた)と回転している。境内は狭いが妖怪たちの妖力により家内安全・交通安全・厄除開運・心願成就・恋愛成就・学業成就・病気平癒となんでもござれのご利益が手ぐすねを引いて待ち構えている。
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境港駅からおよそ800m、ここが水木しげるロードの終点となる「水木しげる記念館」。入場料は一般700円/中学・高校生500円/小学生300円(その他団体・外国人割引あり)。妖怪のジオラマ風展示やゲゲゲの鬼太郎の原画が飾られている。館内の大部分は撮影禁止だが、2階の中庭、企画展示室のみ撮影可能。
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水木しげる会館前の100mほどの通りだけにアーケード街となっていて、商店がひしめき合っている。水木しげるロードの発案がなければ、日本国中に点在するごく普通のシャッター通りとなっていただろうが、ここは生きたアーケード街だ。
そして、鬼太郎が客引きをしている。黒黄横縞のちゃんちゃんこを着て、赤い鼻緒の下駄をはいて、まぎれもなく、どこから見ても鬼太郎だ。本当はねこ娘だったらその感動は数百倍にもなっただろうが、鬼太郎を見ることができて大満足だ。
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一気に水木しげる会館の2階。鬼太郎とねずみ男の間に挟まれた坊主頭の男は、このホームページの製作者にして著作権者の私だ。普通、HPやブログの中の人はその実態を現わさないのが一般的のようだが、私のHPは違う。自分撮りというかセルフポートレイトがメインテーマの一つとなっていて、外すわけにはいかない。
まあ、私がうら若き美少年なら人気百万倍なのだろうが、中年オッチャンではさっぱりだな。
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2.5頭身体の鬼太郎が「ぼくと一緒に写真撮ろうよ♪」と言っている。こんな頭でっかちの少年に突然出会ったら、私は逃げます。
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水木しげる記念館前のアーケードの正式名称は「本町アーケード通り」と言うらしいが、なぜ境港駅から離れたここだけにアーケードがあるのが分からない。
で、水木しげるロードの、この本町アーケード通りで平成22年度から下水道工事が始まり、マンホールの蓋、そして下水道との接続点に設ける汚水枡の蓋に、当然の如くゲゲゲの鬼太郎のキャラクター達が採用されている。一反木綿に鬼太郎がまたがったデザインのマンホール蓋(鋳鉄製・直径60p・13万円)は車道にあり、交通量の多い都会なら撮影に危険が伴うが、ここ水木しげるロードは注意すればそれほどではない。
汚水枡の蓋(塩ビ製・直径20p・2万3千円)は歩道上にあり、鬼太郎と目玉おやじ・ねずみ男・一反もめん・ぬりかべ・子泣きじじい・ねこ娘、砂かけばばあの7種類がある。
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ここは水木しげる記念館の裏手にある「ゲゲゲの妖怪楽園」だ。まあ100%観光客向けの施設ではあるが、ゴミ一つ落ちてない、草花の葉や花弁の一枚一枚が毎日磨かれているような都会的なソフィストケイトされた〜〜ランドや……ジャパンのようなものではない。どこか見世物小屋とか縁日的な風情が漂い、ゲゲゲの鬼太郎世界を演出している。
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1階は土産物屋さん、2階は3Dアニメシアター(2本立て、上映時間40分、料金は700円)。お土産物屋さんをちょっと覗いただけだが、ゲゲゲの鬼太郎関連グッズの豊富さは舌を巻くほどだった。よそでは手に入らないものばかりで、何か買わなければと強迫観念に襲われてしまった。
が、危ういところで正気を取り戻すことができた。でも、鬼太郎クリアファイルなら荷物にもならないので買ってもよかったかな。
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妖怪楽園館の前、鬼太郎と大好きなねこ娘に挟まれて、巨大「がしゃどくろ」に見下ろされ記念撮影。
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水木しげるロード訪問記の最後は食べ物だ。まず妖怪楽園内の妖怪茶屋。フルセルフサービスで軽食と飲み物の店で、客席は露天。
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メニューはいろいろあったが、観光ガイドブック一途なミーハーな私は抹茶ラテ。絵柄は目玉おやじ・鬼太郎・一反木綿・ねこ娘A・ねこ娘Bの5パターンあり、選んだのはちょっと怖いねこ娘B。好物の魚を目の前にして興奮しているのかな。
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妖怪楽園から表通りに引き返すと、本町アーケード入口の角地に「まぐろラーメン本舗 太陽軒」が店を構えている。ここもフルセルフサービスだが、客席は店内で雨が降っていても大丈夫。どこぞの頑固おやじが経営するラーメン店とは違い食べ方のルールもなく、ラーメンに対するこだわりも感じられない、普通の塩ラーメンにマグロをトッピングしているだけかのように見えるし、実際食べてみてもそうなのだが実は違う。
素材のこだわり…鳥取県境港のマグロ漁業は、明治時代の地引き網からの歴史があり、現在は沿岸から山陰沖合のマグロ漁へと発展し、全国有数のマグロ水揚げを誇っています。
スープのこだわり…スープは、特注の大釜で、なんとマグロの頭を豪快にあぶったものと香味野菜、昆布と共にじっくり煮込んだ黄金色のスープです。
麺のこだわり…麺は、良質な小麦を使用し、低温熟成させた「まぐろラーメン」専用に新たに開発した特製麺です。
トッピングのこだわり…トッピングは、地元鳥取産の大豆醤油に漬けた「まぐろ漬け」と地元産の白ネギ、岩のりをたっぷりトッピング。
こだわりの塊のラーメンだが、それを全く感じさせないところが第五のこだわりだ。
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注文したのは「鬼太郎まぐろラーメン」750円だが、トッピングのマグロはまぐろラーメン本舗ホームページに載っている写真の半分、いや三分の一もないな。おまけに初めに食べとかないとスープの熱で煮えてきてしまう。
こだわりを感じることはできなかったが、空腹の私にとってはとても美味しいラーメンだった。
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一緒に食べた「鬼太郎おむすび」230円。鬼太郎・目玉おやじ・ねずみ男・一反もめんの4パターンがあるがねこ娘はない。少し悲しかった。
鬼太郎に鬼太郎はないだろうし、ねずみ男は絶対に食べたくない。一反もめんは食いちぎれそうもないし、消去法で目玉おやじにしたが、具はどれもマグロの角煮。ごく普通のおにぎりでした。
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最後の食べ物は、水木しげる記念館入口の横にある「妖怪食研究所」で求めた「妖菓 目玉おやじ」。ガイドブックに登場している「魔女かおる」さん直々応対で、感動のあまり店の写真を撮り忘れてしまった。
「妖菓 目玉おやじ」は2個入り・5個入り・6個入り・10個入り・15個入り・豪華木箱15個入りとあるが、最後以外はどれも単価は350円と少々値が張るがそれには訳がある。
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松江の老舗茶処菓子処「彩雲堂」が製造する、厳選された素材と、類稀な職人技から生まれた美しく上品な高級和菓子なのだ。十勝産の小豆を使用し蜜漬けの栗を練り込んだ「栗入りこしあん」を「練りきり」(白餡に餅米の粉などを混ぜたもの)で包んだ白目に、赤黒白の三色の「羊羹」からなる瞳を載せ、表面を寒天でコーティングするというまことに手間のかかった代物なのだ。
見た目はいささかグロではあるが、食べたら美味しい生和菓子。鳥取境港の水木しげるロードのお土産としては最適なものの一つではなかろうか。
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取り留めもなく綴ってきたが、観光資源など海産物由来のものしかないなかった境港市に、大勢の観光客が訪れるようになったのは、NHKの連続ドラマ「ゲゲゲの女房」の影響も大きいだろうが、ひとえに地元の人々の来訪者に楽しんでもらおうという真心のなせる業ではなかろうか。それにひきかえ、わが姫路市は………。
お土産編(平成25年7月26日再訪)
水木しげるロードと大正川が交わる地点に、「神戸ベーカリー水木ロード店」というパン屋さんが店を開いている。水木しげるロードのほぼ中間地点になる。
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まあ、普通のパン屋さんなのだが、そこは水木しげるロードにあるパン屋さんなので、鬼太郎関連のものも取り揃えている。鬼太郎とその仲間たちのをかたどった菓子パンなのだが、デフォルメというか、強固な意志の存在というか、妖怪はこうあらねばならないという思い込みというか、かなり変わっている。
もっと似せて焼き上げられるのに、わざとしているのではと思う。
単品でも販売しているが、オリジナルケースに入った5個セット(1,050円)と7個セット(1,470円)もあり、私は7個セットを買ってきた。
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鬼太郎セットオリジナルケースの側面には、鬼太郎と10人の仲間が描かれているが、7個セットの中身と共通するのは4人だけだ。
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妻面は、お茶碗風呂に入った目玉おやじだが、残念ながら中には入っていない。
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ケースを開けると、ぎっしりと7個のパンが詰まっている。5個入りならゆったりしているのだろうが、7個入りは押しくらまんじゅう状態だ。
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それでは一つづつ紹介していこう。いきなりこのパンを差し出されたら、私なら「なんなんだこれは??」と、叩き落とすこと間違いない。
私にとって、これを「鬼太郎」と認識することは難しいが、食べてみるとおいしい菓子パンだ。
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これは「砂かけ婆」らしい。幼いころ、向かいに住んでいた女の子と似ているが、あの子は砂かけ婆だったのだろうか。
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幅よりも厚みのほうが優っている「一反木綿」。
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これは誰が見ても「ねずみ男」というだろう。鬼太郎パンの中では一番写実的だな。
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全体のバランスからみて目だ大きすぎるが「ぬりかべ」だ。
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ここからの二つは7個セットのみのパンで、これは「ねこ娘」を模したものという。ちなみに中はイチゴジャム。
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最後のこのパンの正体を、一目で誰にも聞くことなく分かったら、あなたは妖怪識別のプロだ。誰もこれが「こなき爺」とは思わないだろう。
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奇抜な鬼太郎パンをお土産にしたいと思うだろうが、残念ながら日持ちはしない。賞味期限は翌日までだ。
この鬼太郎パンを食べていて思い出したのが、JR四国の主要駅に店舗を構えるパン屋さん「ウィリーウィンキー」で売っている「アンパンマン」パン。平型の大きめなオリジナルケースは5個入りで1,000円。中は箱の絵と一緒で、アンパンマン・おむすびまん・しょくぱんまん・クリームパンダ・カレーパンマン。
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しょくぱんまんが売り切れでアンパンマンが二つになったり、帰りの予約していたアンパンマン列車(特急南風の一部)のアンパンマンシートが、大雨で車両が変更になり座席指定もない2両編成のただの特急になったりで、ついに日の目を見ることがなかった「私の高知・私のアンパンマン旅行記」の写真を引っ張り出してしまった。
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