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高坂峠から笠形山



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平成14年4月11日(木)  メンバー 私だけ

笠形山 かさがたやま 939.4m
入相山 いりあいやま 775.4m


18回目の笠形山

今回はこの辺では有名な、笠形山だ。頂上からは360度の展望が楽しめる。登山ルートは笠形神社から・仙人滝から・グリーンエコー笠形から・八千代町からのルートなどたくさんある。今日は、山頂近くで八千代町からのルートと合流する北の高坂峠からのルートで登ってきた。

7:27
家を出発。天気予報は曇り、夜から雨。いつものように国道312号線を市川沿いに北上し、神崎町の神崎総合病院のところから右に曲がり、グリーンエコー笠形の前を通り、高坂峠に向かう。峠の途中から、旧道に入りさらに登っていく。旧道の入り口には「松か井の水」への案内看板があり、1車線幅の曲がりくねった舗装道路だ。

8:48
峠のほんの少し手前の登山口に到着。北側には飯盛山から千ケ峰への登山口。南側には入相山から笠形山への登山口があり、看板もあるのですぐ分かるだろう。車を数台止められるスペースもある。

高坂峠手前の駐車スペース
車が数台置ける

8:54
登山開始。登山口に笠形山千ケ峰縦走コース案内図があり、高坂峠から笠形山までは約4時間、戻るのは約3時間という所要時間が書かれている。案内図から行きは660mほど、帰りは220mほどの登りがあり、その差が1時間の差になっているのだろう。

初めは植林の谷を登っていく。このあたりは昔の炭焼きの作業道で、広い道になっているが、石がゴロゴロしていて歩きにくい。炭焼窯の跡も残っている。植林の葉が茂る時期になると、笠形山からの帰り、このあたりは真っ暗になっていて、非常に気味が悪くなる。

9:10
662の西の鞍部。南に向かう道はうっすらと踏み跡がある程度。登山コースはここから西に曲がり尾根を登っていく。登山コースには案内のテープがいたるところにあり、多いところでは10mに5ヶ所はあった。迷うことは無いだろう。ただし落ち葉の時期は、落ち葉で踏み後が分からなくなり、そういう所はなぜかテープが少ないので注意が必要だ。

9:35
入相山頂上に到着。雑木に囲まれていて展望は無く、少し東側が見えるくらいだ。

入相山頂上
展望は無い

入相山の西で方向が変わる地点があるがテープのとおり進めば問題は無い。迷う方が難しいだろう。その南の665mの鞍部に東から登ってくる道ははっきりしているが、西から登ってくる道はよく分からなかった。

834mのピーク付近から鹿よけネットが登山道の東側に現れ、865mのピーク近くまで続いている。東側にある林道やゴルフ場が時々見えるが黄砂でかすんでいる。

東側のゴルフ場と林道
黄砂でかすんでいる

鹿除けネット横の尾根道

11:07
865mのピークの南で笠形山がよく見えるところがあった。笠形山頂上からは、この登山コースがよく見えるが、登山道からは植林や雑木で頂上はなかなか見ることが出来ない。

11:17
八千代町からの登山ルートの合流点に着く。ここから笠形山頂上まで20分の表示あり。

「竜の背」という、竜の背中に生えているギザギザのひれみたいな形の岩がある所を通過。規模はごく小さい。

次に「アマノジャクの挽石」の案内看板がある所に着いた。橋脚役の岩の根本が前に来た時よりも細くなっているような気がする。「危険さわるな」の看板があるが、今にも倒れそうに見える。どうしても見たい人は、早く行くことを勧める。挽石の方は半ば土に埋もれていて、規模も小さく、見て驚くようなものではない。

竜の背
規模はごく小さい

橋脚の岩
今にも倒れそう

天邪鬼の挽岩

大昔、笠形山にアマノジャクがいた。笠形山から中町の妙見山に、橋を架けるため橋脚を立て橋板にすべく岩を板状に切り、いよいよ架橋にとりかかる段取りとなったとき東の空が明けかけた。

アマノジャクは、夜だけの生物で太陽が昇ると駄目になるので残念ながらこの大架橋工事は橋脚を立て、橋板を切って準備OKというところで夜が明けてしまったというのである。

熊笹が出てきたら、もうすぐ頂上だ。

11:36
笠形山頂上に到着。男の人1人が東屋で休んでいた。さすが「ふるさと兵庫50山」に選ばれた山だ、平日でも登山者がいる。景色を見ていると、3人組みの登山者も登ってきた。今日は薄日がさす、曇り空だが、黄砂のため見通しはよくない。隣の千ケ峰がようやく見える程度だ。

笠形山頂上

お昼ごはんを食べる。ヤマザキのマヨネーズ焼きそば惣菜パン(100円)、神戸屋の小麦畑からの伝言たまごマヨネーズ(120円)。

12:03
下山開始。

14:00
入相山通過。ここまでは登り下りがあり、結構時間もかかった。ここから先は下りだけなので、登山口もすぐだろう。

14:33
車に戻る。汗で濡れた服を着替えた後、少し旧道を登り、高坂峠のお地蔵さんを見に行く。170年ほど前の天保年間の子安地蔵だ。上の方が欠けている。

高坂峠の子安地蔵
上部が欠けている

14:51
車を出す。峠から加美町側に下り、高坂トンネルで神崎町に戻る。この峠道の神崎町側の路側帯が広くなっている所には屋根付きの看板があり、前々から何かなと思っていた。今回は車を止め詳細に観察した。

ひだる神の由来の看板

この街道を汚す者あれば、その昔より『ひだる神』が現れ、戒められた者少なからずと伝承されている。よく心得て旅(通行)されるように。
淫行、汚物(ゴミ)は、やり得・捨て得にはさせない。行った者には、『ひだる神』より必ず身に知らされる。と言われている。
『ひだる神』とは、西日本に多い憑きものの一種で、餓鬼や無縁仏に憑かれるなどと同じ系統で、この神に憑かれると急に空腹を覚えて、足腰が立たなくなり、冷汗が多く出るなどの特徴があり死に至ることもあるといわれている。
当地では、『ひだる神』を『くわず神』とも伝承されている。  以上

(民俗学辞典より) 寒ノ神 東街道ひだる研究会

つまり、「ゴミを捨てるな」の非常に凝ったバージョンだ。その成果かゴミは少ないようだ。またこの峠道の神崎町側は「塞の神 東街道」と名前が付けられている。塞の神とはどんな神なのだろうか。雨がポツポツ降ってきた。

16:30
家に帰着。総走行距離97km。雨はかなり本格的になってきた。



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