山行記録にもどるホームにもどる



1泊2日の氷ノ山ぶん回し+瀞川山



スポンサード リンク




平成14年5月23日(木)〜24日(金)  メンバー 私だけ

氷ノ山 ひょうのせん 1,509.8m
高丸山 たかまるやま 1,070.1m
鉢伏山 はちぶせやま 1,221.1m
高坪山 たかつぼやま 1,104m
瀞川山 とろかわやま 1,039.2m


5月23日(木)曇り/晴れ

前回に続き播州の北、但馬の氷ノ山に行ってきた。天気もよく楽しい山行だった。

4:21
家を出発。まだ暗いが晴れてはいないようだ。市川に沿って国道312号線を北上する。神崎町で鹿が車にはねられているのに出会う。前にも同じところではねられた鹿を見たことがあるが、その辺りは鹿の回廊になっているのだろうか。

真弓峠を超え、円山川に沿い更に北上、晴れ間が見え出し、天気が良くなってきた。和田山の一本柳で左折し国道9号線にはいる。関宮で県道269号線に左折する。

福定の民宿街を過ぎると、左手に氷ノ山登山口の石柱が立っていて、大幹線林道の入口になっている。林道の終点は戸倉峠南、やまめ茶屋になる。そこを左に入る。

6:28
親水公園駐車場に到着。姫路から105km。車は1台も止まっていなかった。

7:07
途中のコンビニで買った朝食を食べ、用意を整え出発する。

親水公園のキャンプ場の奥から、布滝コースの登山口があるが、私はぶん回しコースの出発点に行くため、林道を登り氷ノ山国際スキー場に向かう。

スキー場手前の道端に小だぬきがいた。子だぬきは私に気がつくと、あわてて崖をよじ登ろうとするのだが、よっぽど怖かったのか、体が固まり崖の途中でうずくまってしまった。

7:44
氷ノ山東尾根登山口に到着。ここには立派な案内看板がある。まるで何かの記念碑のような石碑だ。

立派な石碑のある東尾根登山口

ここから明日の目的地、鉢伏山がよく見える。また次のような案内図付きの看板、それと注意看板があった。

氷ノ山(ひょうのせん)・後山(うしろやま)・那岐山(なぎさん)国定公園

氷ノ山(1,510m)は西日本では鳥取県の大山(1,731m)に次ぐ高峰で、昭和44年4月に国定公園として指定された。
この国定公園の中心である氷ノ山はブナの木の原生林があり、山頂近くには兵庫県指定天然記念物「古生沼の高地湿原植物群落」「古千本千本杉の湿生植物群落」、などがあり、高山植物をはじめ、鳥類、昆虫類の宝庫としても有名です。春の新緑、夏の登山、秋の紅葉、不動滝をはじめとする渓谷の美しさ、冬は見事な樹氷の世界と、四季を通じて私たちにうるおいを与えてくれる氷ノ山の自然を大切にしましょう。

関宮町

登山者の皆様へ(看板上)

氷ノ山へ登山される方は冬山登山の経験者と同行し決して未経験者のみ一人では登らないで下さい。
尚、「流れ尾」からの登山および下山については迷いやすく積雪時には「なだれ」が起こりやいので通行しないで下さい。

関宮町・八鹿警察署

登山者の皆さんへ(看板下)

八鹿警察署・関宮町・関宮町観光協会

登山は自己責任の世界ですが、約束事を守った上の事だと思う。皆さんも決まりを守って安全な登山をすることを願います。

東尾根登山口から丸太の階段を登っていくが、最初は緩やかで、尾根に近づくほど急になってくる。

8:17
登山口から30分ほどで東尾根に到着。左に行くと尾根を下り林道に、右に行くと神大ヒュッテに行く。尾根には昔の三角トタンの小屋に変わり新築の避難小屋があり、中は2階になっていてゆっくり泊まれるようになっている。しかし、まだ泊まったことは無い。8分ほど休憩。

一の谷水のみ場を過ぎ、去年の6月に登った時に見た、ギンリョウソウの群落があったところに来た。今年はどうかなと落ち葉の下を探したら、まだ花は咲いていなかったが、しっかりあったので安心した。写真撮影後落ち葉を掛け元に戻す。

腐生植物ギンリョウソウ

神大ヒュッテの目前で、ササ藪の中からガサガサ音がしている。熊がスズコを漁っているのか、人が入っているのか分からないので、熊避けに鳴らしていたラジオを止め耳を澄ます。すると人の話し声が聞こえてきた。どうやら二人でスズコを採っているらしい。一安心し登山道を行く。

9:51
神大ヒュッテを過ぎ、右に行く。ここから左に行くと大幹線林道に行き着き、氷ノ山頂上までの最短ルートだ。

千本杉付近の湿原には木道が設置されている。植林の杉とは違い、天然の杉は姿形に個性があり面白い。

千本杉
この辺は木道になっている

10:31
神大ヒュッテから40分で氷ノ山頂上に到着。天気は良くなってきたが、少しかすんでいて遠望は効かない。先客の夫婦がいた。次の日に鳥取の大山に行くついでに、ここ氷ノ山にも登ったそうだ。元気な夫婦だ。

雨漏りがかなりひどい、氷ノ山頂上避難小屋

頂上には関宮町の建てた大き目の避難小屋があり、中は二階になっている。強い雨の日の2階では、かなりひどい雨漏りに会った経験がある。頂上直下には去年、鳥取県の建てた展望台付きの水洗便所があり、無事この冬を越えたようだ。

10:59
氷ノ山越に向け出発。甑岩を巻いて下りていく。途中ブナの林の中を行く所があり、ブナの新緑が美しい。ここで二人連れとすれ違う。

ブナ林(規模はごく小さい)の中を行く登山道

11:53
氷ノ山越に到着。休憩中の夫婦に再会するも、すぐに若桜の方に下りていかれた。ここから右に下りると地蔵堂を経由し親水公園に、左に下りると若桜に下りられる。

11:57
私は直進し、大平頭(おおなるがしら)に向け出発。氷ノ山越までの幅の広い道とは違い、ここからは幅も狭くなり、趣のある道となる。赤倉山の先の鞍部の急坂はステップが切られていて、登りやすくなっていた。イワカガミが少しだけ咲いていた。

少ししか咲いていなかった
イワカガミ

12:59
大平頭の避難小屋に到着。ここで今日の行程は終了だ。

コンビニで買ってきた昼食を食べる。食べ終わったころ、一人の青年が現れた。道に迷い親水公園に行くところを、ハチ高原まで車で行ってしまったそうだ。これから氷ノ山頂上まで行ってくるそうだ。

スズコ狩りに出かける。下山の荷物が重くなるので、あまり行きたくは無いが、家族がかなり期待しているので採りに行かなくてはならない。前回の経験からササ藪の中に入っていくと、やわらかく美味しいのが取れることが分かったので、入っていくが藪の中にはダニがいそうで、いや必ずいるので本当は入っていきたくない。30分ほどでコンビニのビニール袋が一杯になった。藪の中では方向が完全に分からなくなったが、コンパスを持って行ったので無事道に戻ることが出来た。

避難小屋に戻りボーッとしていたら、16時過ぎに青年が氷ノ山頂上から戻ってきた。かなり急いで登って、下りてきたようだ。頂上には子供たちの団体がいたそうだ。

17時過ぎから夕食の準備を始める。スズコの皮を6本ほどむき、ゆがいて、インスタントラーメンに入れて食べる。後は具入りアルファ米と食後のコーヒー。

缶チュウハイを1本飲み、19時前に寝袋に入る。天気は良いが、大きな月が出ていて、きれいな星空は期待できないので朝までそのまま寝る。



5月24日(金)快晴

4時過ぎに起床。外はまだ暗いが、インスタントラーメンを炊き朝食の準備。もう少し、山での食生活を改善できないかと思う。

5:13
準備を終え出発。今日は、高丸山・鉢伏山・高坪山に登り、ハチ高原に下山。親水公園の駐車場まで車を取りに行き、高原に車で引き返し、大幹線林道を瀞川山頂上近くまで行き、瀞川山に登頂の予定。

大平頭尾根を下り、草原の稜線に。人工的に作られた景色だが何回見てもいい景色だ。

6:00
小代越から階段を登り高丸山に、東尾根から氷ノ山、赤倉山までが良く見える。ここには三角点があるはずだが捜しても見つからなかった。


高丸山からの展望
鉢伏山よりも眺めは良いと思う

鉢伏山に向かうが、登山道がかなり荒れている。コンクリートの丸太で作った階段道だが、土が流されて階段の形を成していない。その横を歩くため、草がはげ、更に土が流されている。ハチ高原から小代越に登っていく小学生たちの元気な叫び声が響いてくる。

7:08
鉢伏山頂上に到着。頂上ではハチ高原から上がってくるリフトの更新工事中だった。工事のため、三角点標石は土に埋もれ、なんとブルドーザーのキャタピラに踏まれ端が欠け、全体も傾いていた。こんなかわいそうな三角点は見たことが無い。

鉢伏山頂上
頂上は工事中

重機に踏みつけられた鉢伏山三角点
傾き、欠けている

犯人のブルドーザー
施工会社はどこだ

小鉢の横を通り、大幹線林道の方に下山する。丸太で作られた広い階段道で、完璧に整備されている。

7:58
高坪山との鞍部の大幹線林道に到着。兵庫県の知事は大幹線林道に石碑を建てるのが好きなようで、ここには貝原さんの「蒼林」の石碑が建っている。裏に林道の説明があり昭和42年から63年まで24億1千万円をかけ建設されたようだ。この鞍部までは舗装してあるが、北は地道になっている。

林道の反対側の山道を登り、高坪山に向かう。頂上は、はっきりしなかったが、パラグライダーの発進場所からの展望は良かった。頂上から向こう側に少し下りると高坪山避難小屋があった。東尾根や氷ノ山越の小屋より一回り大きく、中は2階になっていてる。特筆すべきは螺旋階段で2階の展望台に登れるようになっている事だ。景色もいいし1回泊まってみたい小屋だ。

高坪山避難小屋
2階建てバルコニー付き、中も広い

しかし、世の中には常識の無い人がいるようで、窓も扉も全て開け放されていていた。去年、扇ノ山の頂上避難小屋に台風の後、泊まったが、そこでも窓が開け放されていて、床が水浸しで非常に困った経験がある。風を通しておいてやろうなどと考えずに、全て閉めておいてほしいものだ。

それから、1階には囲炉裏が切ってあるが、煙突の無い部屋で薪を焚いたらどうなるか設計者は気が付かないのだろうか。ごみを捨てられるのが落ちである。ここもタバコの吸殻などが捨てられていた。

西にある展望台に行ったが、ここも気持ちのいい草原になっている。一日のんびりしていたい場所だ。

9:01
高坪山避難小屋を出発。大幹線林道に戻りハチ高原に下りる。子供たちがオリエンテーリングをやっていた。自動販売機でジュースを買って飲む。冷たくて美味しかった。

9:53
親水公園駐車場まで車を回収に行く。舗装道路をテクテク、テクテク、テクテク歩いていく。

去年の真夏に親水公園に車を置き、今回と逆周りに回ったのだが、暑い中をハチ高原に登り、大幹線林道から鉢伏山に登ったのだが、前から次から次へと小学生の団体が現れ、時間はかかるし、日陰は無いので容赦なく真夏の太陽にあぶられ、難儀したことを思い出した。団体登山時期の鉢伏山は時計回りに回るに限るというよりは、避けた方がいいと思う。

10:53
親水公園に到着。100人ぐらいの小学生の団体が氷ノ山に登るところだ。

11:11
車でハチ高原に戻る。下りるのは歩いて60分かかったが、登るのは車でわずか9分しかかからなかった。

大幹線林道(但馬アルペンロードと名前が付けられていた)を北上し瀞川山登山口に向かう。砂利が入れられよく整備された道で、普通乗用車でも十分走れる景色のすばらしい道だが、いかんせん道の凸凹が激しく運転していても気持ちが悪くなってきた。

11:36
広い駐車場所がある瀞川山登山口に到着。ここまで1台も車に会わなかった。ここで、昨日買ったパンのお昼ごはんを食べる。

11:51
瀞川山登山開始。植林の中を登っていくと、大量の中学生が下りてくる。

11:57
瀞川山頂上に到着。頂上にはまだ大量の中学生がいて、クラスごとに順番に記念写真を撮っている。すばらしい展望が広がっていて、氷ノ山から妙見山、蘇武岳が良く見える。天気のいい日の登山は気持ちのいいものだ。


瀞川山頂上からの展望
なかなかの物である

中学生たちが下りていって静かになったと思ったら、次は小学生たちが登ってきて、また賑やかになってしまった。

12:13
下山開始。

12:17
車に戻り、大幹線林道の快適なドライブを再開する。ここから北側は南側に比べて道の状態はかなり良くなっていた。砂利道から舗装道路にでて右に行けばよかったのだが、左に行ってしまい遠回りをしてしまった。しかし山の中の畑の間の曲がりくねった道で、面白かった。何とか国道9号線に出て帰途に着く。

15:08
家に帰着。総走行距離241km。



スポンサード リンク



山行記録にもどるホームにもどる本ページのトップ