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10回目の雪彦山



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平成14年8月6日(火)  メンバー 私だけ

雪彦山大天井岳 せっぴこさんおおてんじょうだけ  
雪彦山地蔵岳 せっぴこさんじぞうがだけ  


ん、今年はまだ登ってないぞ

今年はまだ雪彦山に登ってないことに気がつき、暑い中を登ってきた。山行記録を調べると、今回でちょうど10回目だ。

7:52
家を出発。今日も天気は晴れ。最高気温は34度ぐらいにはなるだろう。

書写山の東を夢前川に沿い県道67号線(県道姫路大河内線)を北上。塩田温泉を過ぎ、中国自動車道の下をくぐり、さらに北上する。山之内小学校の手前で左折し橋を渡り、県道504号線(県道雪彦線)にはいる。

1.5車線幅の狭い道で、ここに1日2本バスが入ってくる。右から杉の植林が道に迫り、左側は川が流れている。離合スペースはかなりあるので、前からバスでも来ないかぎり安心して走ることが出来る。

8:36
県道の終点に到着。ここから雪彦山の岩峰が見える。登山口から頂上が見える山は播州には珍しい。

史跡名勝 雪彦山(鳥居のとこにある案内板)

日本百景並に日本三彦山の一つである雪彦山は、洞ケ岳、鉾立山、三辻山の三山の総称である。中でも洞ケ岳は岩肌をあらわに見せて険しく聳え立ち、玄常上人以来の修験者の道場となっている。

賀野神社の由緒は古く応神天皇諸国巡幸の際、夢のお告げにより鉾立山頂上に伊弉諸神、伊弉册神、保食神を祀られたが中世に今の地に移された。明治元年(1868)神仏分離令により、雪彦山金剛鎮護寺を廃し、賀野神社に高産霊神、神産霊神、誉田天皇(応神天皇)の三神を合祀して現在に至る。慶応4年(1864)改築の本殿は実に素晴らしいものである。

洞ケ岳コースの所要時間は約4時間。外山の比較的やさしい尾根伝いを経て大天井岳に至る。晴天の日は瀬戸内海も望める。下山道は渓谷を下るがその涼しさ清らかさはまた格別。渓谷の流れを渡り賀野神社廻りのコースもある。神社より洞ケ岳を観岳すれば、一層荘厳雄大の様相を見ることが出来る。また洞ケ岳はロッククライミングの絶好の場でもある。

鉾立山一帯は落葉樹に覆われ、秋の紅葉は最高。また北方に915mの三辻山が聳え、この一帯は峰山を合わせて県立自然公園に指定されている。

夢前町

1日500円の有料駐車場に車を止める。平日なのに2台の車が止まっている。おばちゃんが集金に来なければただになるが。ここから先は広域基幹林道「雪彦・峰山線」だ。3年前に峰山から雪彦に抜けたがひどい道だった。今はどうなっているのだろう。



暑い中、雪彦山登山開始

8:50
準備を整え登山開始。バンガローの横の登山口から登り始める。

雪彦山の登山口
道を真っ直ぐ行っても登れるけど
反対回りになってしまう
それも面白いのではないかな

最初はガレガレの石ころ道だが、それはすぐ終わり、九十九折れの急登になる。途中緩やかな部分も一部あるが雪彦山は基本的に急な道ばかりだ。

9:03
「不動岩」の横を行く。

9:16
「展望岩」に到着。節理のあるギザギザの岩で座って休むのにはあまり適していない。お尻に岩が当たり痛くなる。ここから、これから登る雪彦山の岩峰群がよく見える。

写真だけ撮り、休憩せずにゆっくり登り続ける。この暑さの中で休むと、歩き始めるのがいやになってくる。

9:19
「行者堂跡」通過。狭い所で、こんなとこに小屋を造られたら邪魔だろうな。

この辺までの登山道はテープ類が全く無いが、立木や岩にペンキで矢印が書かれているので迷うことは無いだろう。非常に沢山の人が登っているせいか、掴まりやすい木は表面がツルツルになっている。道の両側は杉の植林だ。

9:51
オーバーハングした巨岩が上からのしかかってきている「出雲岩」に到着。ロッククライミングの残置物が高い所に残っている。下にある大きな岩は上から剥げ落ちてきたものだろう。ここも休憩せず、登り続ける。

10:04
登りの唯一の鎖場に到着。岩の割れ目にぶっとい鎖が下がっている。鎖に頼らなくても登れるが、鎖を使いよじ登る。

10:10
「覗岩」に到着。覗岩は登山道の横にある巨岩のことだろう。どこからか登って修行をしたのだろう。次に来るときは登ってみたいものだ。

覗岩の先には「見晴らし岩」があり、下が切れ落ちていて南側の展望が広がっている。

見晴らし岩
下は切れ落ちていて高所恐怖症の人には厳しいだろう
雪彦山にはこういうところが沢山ある

見晴らし岩からの展望
今年の冬に登ったウリュドが正面に見えている

10:29
登山道に戻り、巨岩が縦に二つに割れた「セリ岩」の隙間を行く。入口はいいのだが出口付近が狭くなっているので、大きなザックを背負っている人は要注意だ。行くも戻るも出来なくなってしまう。

セリ岩
出口が狭く要注意

この辺から岩場が多くなってくるが、セリ岩の手前から頂上へのエスケープルートがあるようだ。今日は乾いていたが、岩が濡れているときは難儀するのでそちらから登った方がいいかと思う。

「馬の背」を通り過ぎ、新しく設置された細めの鎖もある岩場をよじ登っていく、と雪彦山大天井岳頂上はもうすぐだ。

10:51
雪彦山大天井岳頂上に到着。頂上はあまり広くなく岩がゴロゴロしているのでここも座って休むのに適した場所は限られている。

先客の男性の方が2名いた。平日の暑い中、暇な人もいるものだ。気温は27度と下界よりは幾分低い。頂上には祠があり中には石仏が二つ祀られている。高産霊神と神産霊神だろうか。西側の展望が広がっていて、明神山・七種山山系・笠形山・千ケ峰が見えた。

雪彦山大天井岳頂上
祠と山名板

祠の中の石仏(左)
不動明王

祠の仲の石仏(右)
役行者

雪彦山大天井岳頂上から西の展望
明神山・七種山・薬師の峯・七種槍・笠形山・千ケ峰などが見えた

頂上には次のような雪彦山の定義に関する説明看板があった。三角点雪彦山にも行ったことがあるが、植林の中の登山道の途中であまりぱっとしない所だった。

雪彦山

雪彦山は、洞ケ岳(ほらがだけ)、鉾立山(ほこたてやま)、三辻山(みつじやま)を総称したものであり、一般的に洞ケ岳を雪彦山と呼んでいます。洞ケ岳はさらに大天井岳(おおてんじょうだけ)、不行岳(ゆかずがたけ)、三峰岳(さんぽうだけ)、地蔵岳(じぞうがだけ)の四つに分かれている。

国土地理院地形図記載の三角点名の雪彦山とあたかもふたつあるかのようですが、三山の総称が雪彦山です。また鉾立山についても現在の位置ではなく、古くから言われている鉾立山とは、賀野(かや)神社北西方向の落葉樹に覆われた紅葉のすばらしい中腹(標高662m)を指しております。

夢前町




下山は地蔵岳・虹滝経由、賀野神社へ

11:25
雪彦山大天井岳を後にし下山開始。三角点雪彦山の方には回らず地蔵岳へ下山。

11:36
雪彦山下山のメインイベント垂直鎖が登場。ここからは急な鎖場が続く。

垂直鎖
この鎖のせいで腕が筋肉痛

垂直鎖の後も、急な鎖が2本続いて出現。鎖を下りている写真を撮りたかったが、三脚を立てる場所も無いし、鎖を何回も上り下りしたくないしで、写真は取らず。

11:53
その後も、木に掴まり、岩に掴まりの下山が続き、地蔵岳の下に到着。地蔵岳に登るには岩が白くなっている所を探し、手を掛け足を掛けて、三点支持を心がけ登ると簡単に頂上に行ける。

11:56
地蔵岳登頂成功。ここで昼食にする。いい風が吹いていて気持ちいい。展望は抜群だ。岩峰がまじかに見え賀野神社がよく見える。


地蔵岳頂上よりの展望
高所恐怖症の人にとってここはかなり厳しい場所だろう

12:42
食事も終え、写真を撮り、下山開始。虹ケ滝までは、まだ急な下りが続き、鎖・縄梯子・トラロープの難所が続く。

13:09
虹滝の下に到着。ここから少し登ると小さな虹滝がある。

大きな岩がゴロゴロしているが、くるたびに岩の配置が違うような気がする。大雨の後などはものすごい事になっているのだろう。

川を渡り対岸に登るとそこからはよく整備された道が始まっている。昔は生活道路だったのかもしれない。しかしどこに行く道だったのだろうか。

13:20
ユースホステルへの案内看板を賀野神社の方へ直進する。本来の下山コースはユースホステルの方だ。次の「大曲」も賀野神社へ直進する。

13:41
広域基幹林道「雪彦・峰山線」に出て少し下り「賀野神社」に到着。林道は完全に舗装されていた。

賀野神社本殿前の拝殿

賀野神社から見た雪彦山岩峰
賀野神社の御神体

13:47
神社の参拝も終え、舗装林道を2kmほど下りていく。途中に地すべり防止事業の説明看板がある。

山之内地区の地すべり防止事業

昭和59年6月の山崎断層を震源とする地震により、この山之内地区で約3haにわたり地すべりが、発生しました。

このため、兵庫県では昭和59年度〜平成7年度に約13億円をかけて地すべり防止事業を行い、安全で住みよい県土づくりに努めています。

すべり面より上部の地すべり土塊が動き出すのを防止するため、次の工事を行いました。

  1. 集水井工・集水ボーリング・排水ボーリング
    地すべりの大きな原因である水を排除するため集水ボーリングを行い、一旦集水井に水をため、排水ボーリングで開けた穴より林道の側溝等へ排水します。
  2. 杭打工
    すべり面より下の硬い岩盤まで鋼管を挿入し、その抵抗力で地すべりを防止します。
  3. アンカー工
    地すべり土塊を鋼棒でサンドイッチして、その緊張力でちすべりを防止します。

兵庫県姫路農林水産事務所

看板の平面図によると「集水井」が4ケ所掘られている。安富町の淡路ケ丸にあったような巨大な縦穴が、ここにもあるのだろうか。

14:24
舗装林道をぶらぶら歩き、駐車場に戻る。駐車料金徴収のおばちゃんがいなかったので、500円得した。帰る途中に「雪彦温泉」による。

15:58
家に帰着。本日の総走行距離57km。



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