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広峰ケイ沢の洞窟



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平成16年11月20日(土)  メンバー 私だけ

広峰山 ひろみねさん 310m+

2万5千分の1地形図「姫路北部」を参照すること。


広峰山の洞窟探し

姫路市街から北を見ると、夢前川と市川にはさまれて増位・広峰の山々が長々と寝そべっている。

兵庫県 300山 登山ルート紹介に、氷室池から東にケイ沢を遡っていくと洞窟があるという記述があり、今はリニューアルされ見ることの出来なくなったある掲示板にも、洞窟のことが断片的に投稿されていた。

私の第二弾 広峰神社から氷室池・獨協大学へで、洞窟のそばを通ったのだがどこにあるか分らなかった。それを読んだ方から洞窟の位置情報のメールをいただき、本日ケイ沢の洞窟を訪ねて来た。


広峰神社から出発

11:02
妻その1に送ってもらい、広峰神社東の山上駐車場に到着。普通の日帰り山行なら頂上に着いていなければならない時間だ。しかし、ここからはすでに頂上、後は下るだけ。

11:10
舗装道路を西に行き広峰神社に着いた。

境内に手水舎があり清めの作法が図解されている。そのなかの4番目の絵が少し変で、柄杓(ひしゃく)を高く差し上げ回転させ水滴を飛び散らせ全身を清める様に見える。七五三シーズンなのに誰も参拝者がいなく、残念ながら水滴を飛び散らしている人を見ることが出来なかった。

実は最後の絵は、体の前面で柄杓を静かに立て残っている水を柄に沿わすように流し、柄の部分を清める仕草を表したものなので、けして周囲に水を飛び散らせてはならない。

手水の作法解説図

手水舎

手水舎は、俗界の穢れを落とすところで、ここに備えられている柄杓で心身を清め、清浄な身体で神の前に立つための場所です。清めにはきちんとした作法があります。

  1. 左手を洗う
  2. 右手を洗う
  3. 口をすすぐ
  4. 柄杓を立てて清める

注意
この水は井戸水です。
飲料水ではありません。

社務所

11:21
広峰神社から近畿自然歩道を西に進むと御師屋敷跡があり、土壁を越えてサザンカの白い花が満開になっている。世話をする人がいなくなって長い月日が経ただろうに見事に咲きつづけるサザンカを見ていると、往時の御師屋敷の隆盛が目に浮かぶようだ。

御師屋敷跡の満開のサザンカ

11:30
近畿自然歩道から北に分かれ、香寺町の奥須加院へと続く広峰道に入る。

ようやく色の付きはじめた広峰道


墓地から始まる尾根の踏み跡

11:48
播磨空港反対運動の高札の先、左側に墓地(地形図の2箇所ある墓地のうち北側)があり、ここの奥から洞窟に続く尾根がある。

墓地の奥、北端に「羽岡」家の墓石が7基建っている(そのうち1基は横になっているので、立っているのは6基だが)。年号を見ると文政から昭和まであり200年近くここを墓所としている。

羽岡家の墓所から尾根へ取り付く

11:57
その羽岡家の墓石近くの松の木に梱包用PPバンドが目印に巻きつけられている。そこから下っていくと、木の幹が赤く塗られ赤テープも下がりその下に境界杭が打たれている。左手は緩い谷になっていてるが、右手は平坦な地形でどこが尾根の取り付きかよく分からない。

12:02
薄っすらとだが踏み跡があり辿っていくと、切り開きが明確になり次の境界杭も現れ尾根の形もはっきりしてきた。

雑木尾根の切り開きを下る

所々に石杭やテープの目印がある。左へ分かれる尾根へと迷い込まないよう気をつけながら、雑木の広い尾根を下っていく。

12:23
墓地から26分(三脚を使った写真撮影2回分を引けば20分ほどか)またPPバンドが木に縛り付けられていて、そのすぐ先の右側の太目のコナラの幹にトラロープが巻かれている。トラロープはそこから一直線に右側の谷の急斜面に張られている。水音が聞こえていて沢は意外と近いようだ。

尾根から谷にトラロープ沿いを下る


洞窟に到着

12:30
トラロープ沿いに右側の谷へ一下りすると斜面の途中にある洞窟脇に下り立つことが出来た。沢まではあと20mほどある。

洞窟は幅、高さとも1mほど。奥行きは5mほどか。入口は岩をくり抜き、奥は固い土を掘ったようで、逆勾配になっているが水は溜まっていない。

洞窟を覗き込む

誰が掘ったものか分らないが、鉱山跡ではないだろう。炭焼きの増水時緊急避難所、あるいは食料貯蔵庫に使ったものだろうか。

ヘッドライトを付け腰を屈めて中に入ると、天井から一部水滴が滴っているが奥は意外と乾いている。

洞窟の外から

洞窟の中から

13:05
20mほど下り沢の横を行く道(洞窟直下は左岸側に道が付いている)まで下りて洞窟を見上げるが、洞窟を見ることが出来ない。またテープの目印を付けられた木も倒れている。沢沿いを行くと洞窟の場所を知らない人は絶対に見つけることが出来ない。

道を下流に進むと、すぐに流れを(流れがなく枯れ沢の時もある)渡る。渡った右岸には4つの目印が集中的に付けられている。上流側は「赤と銀色のキラキラテープ」、次は「黄色の細タフロープ」、同じ木に「細引きで枝が吊り下げられている」不思議な目印、下流側は「青色の梱包用PPテープ」と続く。

変わった目印

細引きで枝を吊るすという変わった目印は、始めて見たがどのような事を伝えようとしているのだろうか。ただ細引きに締め付けられくびれが出来た木が可哀想だ。

沢を渡って2分も下ると炭焼窯跡・井戸跡がある。下流側から登ってきたら、井戸跡の上流で沢を左岸に渡った附近の尾根斜面を捜せば洞窟が見つかるだろう。

炭焼窯跡の横にある井戸跡

ここから下流側は第二弾 広峰神社から氷室池・獨協大学へを参照すること。

まだ紅葉には早いのか
幼いキクラゲ?

14:07
氷室池から広峰神社に行く近畿自然歩道(地形図の破線道)と合流。

14:12
氷室池堰堤横を通過。

14:43
バス通りに出て、夢前川に架かる山富橋を渡り北に進み「神姫バス書写ゴルフ場前」バス停に到着。姫路駅行きの午後の便は1時間に2本づつあるが、3分前に出てしまったようだ。

バス通りは、かなり遠くから見えていて13分前の下り便を確認し、その後は1台もバスが通っていないのは間違いないなく、見落としたのかな遅れているのかなと思いながら待っていると9分も遅れて乗客が一人も乗っていないバスが来た。

本日の洞窟の東側の沢には立ったまま入れる第2の洞窟もあるようで、これからもまだまだ広峰を訳もわからずウロウロしなければならないだろう。



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