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上笹古墳まほろばの森、禁断の地(新宮町)



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平成17年5月4日(水)  メンバー 私だけ

上笹古墳まほろばの森 かみささこふんまほろばのもり

2万5千分の1地形図「安志」を参照すること。


今日も新宮町の低山だ

揖保郡新宮町の北東、揖保川の右岸に上笹の集落がある。揖保川にかかる赤い欄干の香島橋を上笹集落へと東へ渡り、そのまま集落を通り抜け山裾に近づくと「上笹古墳まほろばの森」の案内板が立っている。田舎のおじさんのホームページ 生活環境保全林 里山 上笹古墳 まほろばの森という長い長い名前のウェブサイトでこの森が紹介されている。

昨年の4月に来たときはここから先はガタガタの未舗装道路で、武道館の近くに車を止めた。しかし、今は改修され走りやすい立派な舗装道路となっている。ただ途中に獣除けフェンスの扉があり開け閉めしなければいけないのと、道路左側の上笹古墳をコース設定によっては見忘れてしまう。

通行止めではありません、ただの獣除けです


今日の目的は「あせびの道」を歩くこと

9:38
たくさんの古墳がある「古墳の森」脇を走り過ぎ、休憩小屋(トイレ付き)が立つ「憩いの森」の駐車場所に着いた。新緑が一番きれいな時期なのに誰も来ていない。上笹まほろばの森をウェブで検索してもひっかかるサイトは少なく知名度が今一つな感じだが、逆に静かな散策を楽しめるのが良いところか。

車が入れるのは、ここ「憩い森」まで

9:46
「古墳の森」を歩いてきたのか夫婦がここまで登ってきた。挨拶を交わし、歩き始める。

今日の目的は「あせびの道」を歩くことだ。地形図上では「あせびの道」は『幅員1.5m〜3mの道路』を表す実線道となっている。しかし実際は完成することもなく、荒れるにまかされている、立ち入り禁止の禁断の地を行く遊歩道なのだ。

(北東)展望あずまや 1200m
つつじの道・もみじの道
(南西)ミニ武道館 700m
古墳の森 200m

9:50
砂防ダムの下にかかる木橋を渡り少し登ると分岐がある。この森の散策道の分岐点にはもれなく公設の道標が付いている。登り口にある案内図をデジカメで撮っておけば、散策中に迷うことはないだろう。そうでもしないと、初めてきた人はたくさんの道が複雑に交差する「上笹古墳まほろばの森」を迷わずに歩くのは困難だろう。

(北東)展望の道 展望あずまや 1100m
(南西)展望の道 憩いの森 100m
(南東)つつじの道

これから度々でてくる道標の表示は、『これから行く道・ここへ来た道・その他の道』の順に記載している。

9:51
新緑が美しい「展望の道」を進むと、すぐにまた分岐がある。

(北東)展望の道 展望あずまや 1100m
(南西)展望の道 憩いの森 100m
(西)もみじの道 どんぐりの森 1100m



いよいよ禁断の地へ

9:53
さらに「展望の道」を進むと、またまた分岐がある。という訳で連続する分岐の三番目が「あせびの道」への入口だ。

(南)あせびの道 頂上 1800m
(南西)展望の道 憩いの森 200m
(北東)展望の道 展望あずまや 1000m

立入禁止の「あせびの道」

「あせびの道」入口にはトラロープが渡され「危険につき関係者以外立入禁止」の表示板が下がっている。横の木にも「きけん関係者以外立入禁止」の木札も下がっている。いよいよ禁断の地に突入する。

立入禁止警告が効いたのか、立入る人もなく道にはススキが茂っている。というか、「あせびの道」でススキが茂っているのはこの入口付近だけで、わざとススキを移植したのかもしれない。

ススキが茂る「あせびの道」入口付近

谷沿いを登る道はおおむね良好だが、一部は非常に荒れている。また一抱えほどの落石が道に転がっているのに数度出会ったが、特に危険な箇所は見当たらなかった。この道が「危険につき立ち入り禁止」なら地球上の山全部を立入禁止にしなくてはらないだろう。

谷沿いの荒れた道

落石も数箇所

谷沿いを登っていくので、全開の展望地点はないが、ぼちぼちの展望は数箇所ある。

10:49
「あせびの道」の最高標高地点(430m+)に着いた。展望はない。

少しの展望がある

最高標高地点には展望がない


最高標高地点からは尾根脇を下ったり登ったり

10:55
最高標高地点から西に少し外れて431.1m三等三角点(点名:挟戸)がある。新宮町の「あせびの道」は北側の宍粟市山崎町に遠慮したのか、町界の尾根から南に外して付けられていて、道からは三角点標石は見えない。

狭戸三角点は以前、北の宇原峠から登り尾根を南下したときに見つけていたので、今回はたやすく見い出すことができた。こんな所にも登ってくる人がいるようで三角点の脇に1枚だけプレートが下がっている。

播磨の山猿
大柿
せば戸(431.14M)

'04.11.20(土)
はれ、川東から町界へ
上って△点下笹を
通か、現地13:40
歩道が回っていてビックリ!!
この後は宇原と
狭戸の道に出て宇原へ下ル

「あせびの道」は尾根の南側に沿って西へ続いている。遊歩道の完成時?には階段になると思われる、滑りそうで怖い急な登りと下りがある。

道幅の半分が崩れ落ちているところもある。眺めが良いとこもある。おたまじゃくしがたくさんいる水溜りも道の真ん中にある。変化に富んでいて面白いが、日当たり抜群で夏向きではない。

崩壊して道の幅が半分に

倒木と一緒に藤の花が目前

展望はまあまあ

道の真ん中のおたまじゃくし観察池

11:55
「あせびの道」は尾根から離れ九十九に下ると「展望の丘」で「展望の道」に合流する。ここにも「立入禁止」の警告板が下がっている。これで全長3400mの「あせびの道」を2時間ほどかけて歩いたことになる。

禁断の地を抜け「展望の道」に合流する

(ここ)展望の丘
(西)展望あずまや 300m、北山神社 1200m
(北)あせびの道 山頂 1600m
(東)憩いの森 900m

「展望の丘」の展望はまずまずだが、腰ほどまでの草が茂り落ち着いて展望を楽しむことができない。

草茂る「展望の丘」からの展望


緑の中の散策道

荒れた「あせびの道」から、よく整備されている「展望の道」に入るとあまりの違いに驚いた。路肩はしっかりしているし、急なところは階段になっているし、落石はないし、倒木はないし、十倍は歩きやすい。

誰も歩かせない、存在自体が無意味な「あせびの道」を見て自然破壊だと言う人もいるだろうが、私はそう思わない。ただ遊歩道造りの予算案と実際にかかった費用のあまりの違いに、完成を待たずに「あせびの道」のこれ以上の整備と維持を放棄しただけだろう。

「展望の道」を行く

12:03
「展望の道」を西に5分も進むと分岐があり、直進すると突き当りが「展望あずまや」だ。

(ここ)展望の道
(西)展望あずまや
(東)展望の丘 300m、憩いの森 1200m
(南)どんぐりの森 800m、北山神社 900m

12:04
「展望あずまや」に到着。少し木が伸びて展望を遮っているが、ここが「あせびの道」を含む「上笹古墳まほろばの森」の中で一番の展望地だ。

「展望あずまや」から南を見る

揖保川対岸の尾根には吉島古墳が

ここで昼食をとることにする。コンビニサンドイッチを食べながら、あずまやのテーブルの上に置かれた「まほろばの森 来場者感想ノート 御自由に記帳下さい H16.5設置」ノートを見てみると、私のウェブサイトを見てここを訪れた人がいる。

サイトの最初のページにも書いているが、播州野歩記に惑わされて山に登った結果がどうあろうと、私は責任を持たないが、より一層の注意を払い事実だけを記録しようと思う。

12:31
「展望あずまや」から「どんぐりの森」方向へと下っていと、落葉樹の新緑が素晴しい。去年は手入れされたばかりの林床が少し不自然に見えたが、1年がたち違和感がなくなっている。

雑木林の新緑

落葉樹の中にモチツツジが所々に咲いているが、雰囲気がいつものとは違う。花弁の切れ込みが深く、色も少し鮮やかな感じがする。もしかすると園芸種を植えてしまったのだろうか。ツツジ科植物の知識がなく間違えているかもしれないが、まず野生種ではないと思う。

ここに咲いてるモチツツジ

ごく普通のモチツツジ

12:46
新緑の雑木林の中をジグザグとほぼ下り終え、十字路分岐に着いた。

(東)もみじの道 憩いの森 1000m
(北)展望の道 展望あずまや 700m
(西)もみじの道 どんぐりの森 200m
(南)展望の道 北山神社 300m

「どんぐりの道」から「古墳の森」を通って「憩いの森」に帰ることができるが、今日はより山の中を通る「もみじの道」で帰ることにする。

砂利を入れられた「もみじの道」は水平に付けられ、歩きやすいがあまり風情はない。秋の紅葉がきれいだろうが、今の時期ならではの可愛いいモミジの花を見ることができた。

もみじの道

モミジの花

13:17
「憩いの森」の駐車場所へと帰りついたが、今日出会ったのは、ここから出発したときの夫婦だけだった。素晴しい森なのに訪れる人が少ないのは、非常に残念だ。



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