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油コブシからジンギスカンラーメン



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平成18年11月25日(土)メンバー 私だけ

六甲ケーブル下〜油コブシ〜六甲ガーデンテラス〜ジンギスカンラーメン

2万5千分の1地形図「神戸主部」を参照すること


六甲ガーデンテラスのジンギスカンラーメン

六甲ガーデンテラスのサイトにある六甲フードテラスのページを見ると、美味しそうなジンギスカンラーメンの写真が載っている。今月の12日に有馬温泉から紅葉谷道を登り石切道を下ったときに、六甲ガーデンテラスで皆さんが美味しそうに食べていたのはこれだったのか。

そのときは昼食の後だったのであまり気にならなかったが、美味しそうな写真を見てしまってからは、寝ても覚めても頭の中でジンギスカンラーメンが渦を巻くようになってしまった。さて、問題はガーデンテラスへどこから登るかだ。

まだ登ったことのない道で、できるだけガーデンテラスの近くへ登るルートを探すと「寒天山道」と「高羽道」の2本が候補に上がった。これ以外にもまだまだ沢山の道があるが一般的ではなさそうだし、目的はジンギスカンラーメンを食べることなので、バス停からすぐ登り始めることができる「高羽道」に決定。


六甲ケーブル下から

JR六甲道駅北側のバスターミナルから神戸市バス16系統の「六甲ケーブル下」行きに乗車。途中「阪急六甲」バス停で若者達が大勢乗り込み満員になるが、「神大国際文化学部前」バス停で皆降りてしまい残るはハイカーばかり。

9:12
晴天を期待していたがかなわず、曇天の下、六甲ケーブル下から歩き始める。六甲鶴寿園の「この先20m左方向へ」道案内看板に従って、ケーブルの東側の九十九折れの老人ホームの間を行く道を登る。すでに標高は250m程もあり、交通も便利とあってハイカーの姿が多い。

9:28
舗装九十九折れの終点には「←油コブシ道を経て六甲山上、高羽道を経て渦ケ森台 六甲ケーブル下駅↓」の標柱が立っていて、急な階段道で始まる登山口だ。

高羽道の登山口はこの先を左

9:31
本来の登山道は開発で削り取られてしまったのだろうか、無理やりつけられた雰囲気の急な丸太階段道を登り切ると送電線鉄塔が立っている。こげ茶色に塗られた2回線耐張型のごく平凡な「篠原線 八」送電線鉄塔だが、下部に変なものが付いている。フェンスに囲まれた敷地内を見ると「KDDI株式会社 鶴甲基地局」のau携帯無線局があり、送電線鉄塔に付けられているのは携帯の基地局アンテナだと分かった。

携帯基地局アンテナが送電線鉄塔に共架されているのを見るのは初めてだ。次々と通り過ぎるハイカーは鉄塔の写真を撮る私を訝しげに見るだけで、送電線鉄塔と携帯基地局アンテナの魅力的な組み合わせに興味をいだく人はいない。

送電線鉄塔に共架されている
携帯基地局アンテナ

9:36
無用の標柱があったり方向性に疑問を感じる「六甲山系グリーンベルト整備事業(HAT-Jの森づくり)」地を抜け、「篠原線 九」を過ぎると、ようやく雰囲気のよい山道が始める。

高羽道が始まった

9:42
道が二手に分かれていて、標柱は「←渦森台、油コブシ 渦森台、油コブシ↑」とどちらも同じだ。「←(ゆるやな道) (急な道)↑」とも書かれているようだが、消そうとした跡があり、削られているし読み取りにくくなっている。ここは逡巡することなく緩やかな道へと左に入る。

高羽道の緩やかな道へ

9:48
道端に「高羽道 ←鶴甲1100m 渦森台1500m、御影山手2700m→」と刻まれた磨かれた石の道標が置かれている。重さは100kg以上はありそうで、どうやってここまで運んだだろうか。もしかすると中ががらんどうで軽かったりして。あともう一個200m先にも置かれていた。

高羽道の道標

緩い道は名前通りで、斜面をあっちに行ったりこっちに行ったりで本当に緩やかな道が続く。途中に行き先が同じ分岐がまたあったが、迷うことなく見た目緩やかな方へと進む。標柱の表示が明確で何も心配せずに歩けるが、地形図もコンパスも一度も出さず現在位置の確認など全くしていないので、道を歩いているというよりは、逆に道に歩かされているという感じだ。

紅葉がちらほらと

緩やかな道が続く高羽道

10:01
送電線鉄塔「神戸港線 四」を過ぎるとすぐに重要な分岐点がある。「←油コブシ、六甲ケーブル上駅 渦ケ森団地↑」で、高羽道は真っ直ぐ進む渦ケ森団地方向だが、油コブシは左の斜面を登る。ここで渦ケ森方向から来た女性3人の賑やかなハイカーとすれ違ったが、なぜかこの上でまた出合った。この辺の道はとても複雑でどのように繋がっているのか分からないが、なぜか迷うことは絶対にないと確信できる不思議なところだ。

油コブシへの分岐点

短いが急な、雨が降ったあとは滑りやすそうな道の次は、緩やかな道になる。送電線鉄塔「六甲線 七」の下をくぐると「森林管理道」なる分岐があるが、どこに続いているのか分からないので入らずに行く。

送電線鉄塔の下を行く

10:19
再び「森林管理道」の分岐があり、その先は長い急な階段道が待ち構えている。けれども、私は何度も紅葉とのツーショットを撮ったりして登っていくので全く苦にならないが、ハイカー達はあえぎながら登っていく。

紅葉とツーショット

10:30
階段道を登りきると開けた展望地にベンチや東屋があり、10人ほどのハイカーがくつろいでいる。今日は残念ながら霞んでいて神戸空港あたりまでしか見えないが、清んでいる日は和歌山・四国も見えることだろう。休憩展望所の背後、こんもりとした高みが油コブシだろう。

ちょっと残念な眺望だ

油コブシ頂上へはさらに一登り

10:43
休憩所からほんの一登りで625.5m三等三角点標石(点名:清水)のある周囲を木々に囲まれて展望皆無の油コブシ山頂だ。しかしどう見ても頂上には思えないが、麓から見ると尾根の突端のここが頂上に見えるので名づけられたのだろうか。けれど、油コブシの山名の由来を知りたいものだ。オリーブみたいに実を絞ると油が取れるコブシの木があったのだろうか。

この油コブシには六甲にしては珍しく、私の大好物の登頂記念プレートが2枚下がっている。

  1. 油コブシ 標高625.9m 兵庫登山会
  2. 油こぶし 626米 吹田ゆっくり会 '06年3月12日
見通しがない油コブシ頂上

油コブシから先は緩々の道しかない。高度が高くなるに従って紅葉も進んでいて、歩いていても心がウキウキしてくる(本心は早春の新緑のほうが大好きだが)。

油コブシを過ぎると急登はない

10:54
渦森台からの「寒天山道」と合流すると登山道は劇的によくなる。こんなことなら寒天山道を登ってくればよかったと後悔するほどで、道幅は広いし緩やかだし、こういうのを大名道と呼ぶのだろう。

寒天山道と合流したあとはこんな道が続く

11:15
ケーブル山上駅が谷越しに間近に見えてから、結構急な石段の道を10分ほど、最後は別荘なのか何の建物かよく分からない間を登っていくと車道に出た。ここから目指す六甲ガーデンテラスまではあと右に2.2kmの表示がある。左に行くと六甲ケーブル山上駅はすぐのようだ。

表六甲ロープウェイが後ろに見える


六甲ガーデンテラスでジンギスカンラーメンを食べる

車道をそのまま行こうと考えていたが、ハイカーの皆さんは全山縦走路へと北へ進むようで私もついていく。薄暗い簡易舗装の通りからは見えないが、大層な別荘が両側に広がっているのを感じる。

奥にはどんな別荘があるのだろうか

そしてゴルフ場の中を行く
鳥かご道

11:48
いったん広い車道に出てから脇道に入ると「みよし観音」が出迎えてくれる。下の写真ではただ通り過ぎているように見えるが、私の山登り以外の趣味のためここで15分ほど撮影に没頭してしまった。

ジンギスカンラーメンを食べるために登ってきたように書いてきたが、実はこの観音様のお顔のクローズアップ写真を撮るのが本日の最大の目的で、ファインダー越しに間近に見ることができ、今まで生きてきたことを感謝したくなるような至福の一時だった。

みよし観音の横を行く

12:11
ジンギスカンパレスからたなびく、空腹に響く香りを嗅ぎながら本日の最終目的地、六甲ガーデンテラスの東側に着いた。風が強く寒いのに野外のテーブルでビールを飲みながら、持参した焼肉を楽しむ中高年のハイカーグループがいる。登山をなんと心得ているのだろう、山行中にアルコールを摂取するとは、私には信じられない風景だ。

いつ来てもアンテナの林立する
六甲ガーデンテラス

わざわざここまで登ってきて、軽食コーナーの六甲フードテラスのジンギスカンラーメンはないと思う人が多数だろう。

しかし、一人で遠路ディズニーランドまで行き一日中次から次へとアトラクションで楽しく過ごし、家族に馬鹿にされた経歴をもつ私には、ジンギスカンパレスで楽しそうなファミリーや、自分達の世界に浸るカップルを横目に、一人で楽しそうに美味しそうにジンギスカンを頬張れる自信はある。が、今日の目的はジンギスカンラーメンだ。初志貫徹、私の人生訓だ。

ジンギスカンラーメン(ごはん・漬物セット)と
琥珀の時間(樽生限定ビール)

ジンギスカンラーメンとても美味しゅうございました。ただ完全セルフサービスの軽食コーナーの悲しさ、期待が大きかっただけに、片思いの辛い悲しさもありました。細めの麺は茹ですぎでこしがなく、汁は初めからぬるかったが、味自体は私を満足させるもので、羊さんのお肉も程よい味付けでラーメンと絶妙に調和していた。

「琥珀の時間」は出てきたときに「しまった黒ビールか」、好き嫌いが少ないと思っているが、黒ビールだけはだめだ。もったいないから最後の一滴まで飲んだが、けして不味いわけではないが、やはり私の口には合わなかった。

FOOD TERRACE 六甲フードテラス 定番メニュー

うどん・そば
きつねうどん・そば 500円
カレーうどん・そば 600円
肉うどん・そば 650円
六甲おろしうどん・そば 650円
   山菜と大根おろしが入った人気メニューです。
カツカレーうどん・そば 800円

ラーメン
醤油ラーメン 600円
和風ラーメン 600円
   山菜と海苔をのせました。
醤油バターラーメン 650円
ピリ辛淡々麺 750円
チャーシュー麺 800円

定食
おでん定食 650円
からあげ定食 750円
とんかつ定食 750円

ライス
ライス 150円
おにぎり 300円
カレーライス 650円
カツカレーライス 850円

サイドメニュー
フライドポテト 300円
フランクフルト 300円
手作りからあげ 450円
こだわり風味おでん 500円
   屋台気分のあったかメニュー
   牛すじ、だいこん、こんにゃく、ちくわ、
   たまごの5品です。

ソフトドリンク
コーヒー(ホット・アイス) 300円
カフェオレ(ホット・アイス) 400円
アイスティー 300円
ホット・アイスミルク 300円
オレンジジュース 250円

アルコールドリンク
生ビール 400円
琥珀の時間(樽生限定ビール) 400円
お酒(日本酒) 350円
甘酒 200円

Autumn Fair 秋のおすすめ 松茸うどん・そば 850円
   秋の味覚といえば松茸。
   スタッフいちおしの秋のおすすめです。

大阪名物! かすうどん 680円
   “かす”とは、牛の小腸を油で揚げた“油かす”のこと。
   コラーゲンたっぷりで女性にもおすすめ。
   “かす”の香ばしい風味と、じんわりとコクと
   甘味が広がるダシが特徴です。

いまだけ!あったかメニュー
神戸南京町のぶたまん 180円
   神戸の中華街「凰蘭」のジューシィな豚まん!
   お持ち帰り用もパレスショップで販売中。

ジンギスカンラーメン 780円
   ごはん・漬物セット 900円
   六甲山名物、今話題のヘルシーなラム肉をたっぷり使った
   スタッフおすすめラーメン。
   ラム肉は、ジンギスカン料理の老舗、六甲ジンギスカンパレスで
   20年来愛され続けてきた秘伝のタレで味付けをしています。


フードテラス南からの眺望
あまりスッキリしないが神戸の町は見える


下山はバスと六甲ケーブルだ

一杯のビールが発端となって、何週間も六甲の山中をさ迷い歩くのは私の趣味には合わないので、下山は公共交通機関を利用することは登る前に決定していた。

有馬ロープウェイにするか六甲ケーブルにするかは、バスの料金を含めて考えるとロープウェイ1,080円(有馬温泉・三宮間は神姫バスのエコ定期を利用)、ケーブル1,020円とほとんど差はなく迷ったが、まだ乗ったことのないケーブルに決定。しかし紅葉の上空を行くロープウェイもすばらしかったろう。

12:50
まずはガーデンテラスの西側に移動し、待つこともなくやって来た六甲山上循環バスに乗り六甲ケーブル山上駅へ。料金は250円。

六甲山上循環バスから
六甲オリエンタルホテルの手前か

13:20
山上バスを降りたら、周辺を散策しモンターニャ六甲でオーガニックコーヒーでもと思っていたが、六甲ケーブルの出発時刻はすぐだ。「ええいめんどくさい、乗っちまえ」と1両目の透け透けの風通しのよい車両の中ほどに乗る。料金は570円。

六甲ケーブルから

13:30
意外なほど早く紅葉をゆっくり楽しむことも出来ず、ケーブルカーは下駅に着いた。ケーブルカーの写真を撮っていると、阪神御影行きの市バスがもう待っている。なんて接続がいいんだと関心しながら飛び乗り、JR六甲道駅へ。料金は200円。あっという間の下山だった。



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