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広峰(木馬道から四郎新道)



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平成16年11月23日(火)  メンバー 私だけ

広峰山 ひろみねさん 310m+

2万5千分の1地形図「姫路北部」を参照すること。


クライミング? ハイキング? ピクニック?

非常に残念なことだが播州野歩記を「ハイキング」の記録だと勘違している人が沢山いるようだ。しかし、ここではっきり宣言する。播州野歩記はクライミングでもハイキングでもなく「ピクニック」の記録なのだ。本人が言っているので間違いない。

という訳で、今日も増位・広峰山塊をピクニックしてきたが、以下のルートの「地名」「道名」が正しいかどうかは正直なところ自信がない。

経路はそうめん滝キャンプ場から北西に「須加院別れ」へ行く「木馬道」を進む。途中、枝谷を西に入り「四郎新道」で広峰神社から奥須加院へと続く「広峰道」に出る。

「広峰道」から西の「氷室谷」へ下る、私にとっては幻の「トラロープ」を探した後、「広峰道」で広峰神社へ、というような予定だ。


増位山の山上駐車場から出発

9:36
妻その1に送ってもらい、増位山随願寺の西側にある山上駐車場に到着。随願寺附近を散策する人たちの車か10台ほど止まっている。

駐車場から「蛇が池」横を北に進み、西へ折れ広峰神社から氷室池・書写山へと続く近畿自然歩道に入る。

「蛇が池」

9:55
雑木林の中を行く近畿自然歩道を西へ進むと、北側に脇道があり、私製の案内木札が下がっている。

弥高山→
ソーメン滝 (後から付け加えられている)

脇道に入ると、そこは「一本松峠」でハイカーの利便のため立木の間に丸太が渡されベンチが作られている。しかし立木に食い込む針金が痛々しい。

そこには近畿自然歩道のものでない公設の道標が立っている。

(南西)広峰神社 0.9km
(北東)そうめん滝 0.9km
(南東)随願寺 1.0km
(北西)弥高山 梅田新道 (後から付け加えられている)

最後の手書き分以外は地形図に記載されている破線道に相当し、弥高山は339.7m三角点を頂上とする山のことで、しっかりと整備された「梅田新道」で結ばれている。

今日はここから北東にそうめん滝キャンプ場に下ることにする。入り口こそ狭く草が繁っているが、入ってみると重機で整備された広い道が続いている。

一本松峠からそうめん滝キャンプ場へ

一本松峠からそうめん滝キャンプ場までの、上半分は雑木林の中を大きく九十九に下っていく道。下半分は沢沿いに下って行く道だ。沢沿いの道になる手前に倒木があり、その倒木を境に道が狭くなるためか迷い道ができていて要注意。

大きな九十九折れの道を下る

沢沿いの道の下半分は、大雨の後は(大雨が降っている時も)道が川になってしまうので土が流されて石がゴロゴロしていて歩き難い。これは東側の増位山から北に下る近畿自然歩道も同様で、大雨の後は小川になった道を歩く心構えが必要だ。

橋を渡りそうめん滝キャンプ場に到着

10:26
姫路市立そうめん滝キャンプ場に到着。今日は予約が入っていないようで管理人さんもいない。管理棟に黒板があり次のように書かれていた。

○キャンプ場利用ご希望の方へ

管理人



キャンプ場から木馬道を行く

10:34
キャンプ場の一番奥から「木馬道」が始まっていて、案内などは無いが左に立つ電柱と倒れている簡易フェンスが目印になっている。ここから北西へ沢沿いに緩やかな「木馬道」が「須加院別れ」と呼ばれている峠まで続いている。峠からは「奥須加院の池」を経て香寺町の奥須加院へと抜けることができる。

そうめん滝キャンプ場の最奥から始まる「木馬道」

沢沿いの雑木とササの間を行く木馬道は、長い間薪炭を運び出す作業道として使われてきたのだろう。幅は狭くなっているだろうが、しっかりとした道だ。谷筋を行くので眺めは望めないが、谷は広く明るく道も良く心地好い歩きが楽しめる。

「木馬道」を行く

11:01
本流を3回、支流を2回渡渉すると(出発地点は左岸で3回本流を渡ったので、今は右岸側にいる)261m標高点の南西方向、谷が西へ分岐する地点に着いた。そこには道標が4枚木から下がっている。

(沢の南東方向) そうめん滝 増広登山会

(西方向の谷) 四郎新道
(1本南側の西方向の谷) 弥高山へ 猪狗谷
(沢の北西方向) 奥須賀
(沢の南東方向) キャンプ場

(西方向の谷) 広峰奥須賀院の街道へ
広峯神社への近道 増広登山会

(北西に少し行き沢を渡ると下がっている道標)
(沢の北西方向) 広峯奥須賀院の街道へ至る 増広登山会

「増広登山会」の3枚は時間をかけて丁寧に作られた道標で、感心してしまうが何故か「奥須加院」を「奥須賀院」と間違っている。別の人が下げたものも「奥須賀」と表記している。


西の谷の「四郎新道」

西の谷の「四郎新道」に入る

地形図通りの緩やかな谷には明確な道があリ、かなりの頻度で白いタフロープと布のマーキングが付いている。

谷の傾斜が緩いためか道は全く侵食されてなく、落ち葉を除いたら昔の杣道がそのまま現れそうだ。

「四郎新道」を西へ

11:18
沢の水量は少なくその流れを4回渡った先、おそらく谷が西から北西に向きを変える附近に、案内木札が3枚下がっている。

(沢の下流方向) そうめん滝 増広登山会

(沢の上流方向) 四郎新道
広峯奥須賀院の街道へ 増広登山会

(南方向の尾根?へ) 五郎新道
広峯神社への近道 増広登山会

「五郎新道」は南へと登って「広峰道」出るようだが、その出口がどこなのか知らない。今日は「四郎新道」をこのまま北西に進むので、後日再訪し確かめなくては。

追記、12月18日に歩いた「五郎新道」の記録はこちら広峰、五郎新道

「五郎新道」には入らず「四郎新道」を直進

11:24
1.5m幅ほどの溝状の枝沢に細い雑木を10本ほど渡して橋が架けられている。橋を渡るのは遠慮して溝に下りて渡る。

11:36
何度か枯沢を渡り緩やかな谷道を進むと、流れの跡もなくなり広々とした明るい雑木林に出た。この辺で上空を送電線が横切っていて、現在位置確認の絶好の機会だったのだが失念し下ばかり見て歩いてきてしまった。

明るい「太陽の広場」

竈(かまど)跡

明るい雑木の広場の木札が下がっている。

(板の表?)
「市民の会」共有地 太陽の広場 市民の会共有地

(板の裏?)
播磨空港いらへん!市民の会共有地

木札が下がる木の近くに石を組んで作られた竈(かまど)の跡があり、鍋・やかん・火バサミ・鉄棒・網が残されている。竈の中に草が生えていて最近は使用されていないようだ。

これで増位・広峰山中で発見した竈跡が4箇所になったが、いずれも私有地のようなので何も言わない。

11:48
竈跡からも緩やかな広い谷が続き、最後だけ急斜面を登ると「広峰道」に飛び出した。位置は307m標高点から北東の鞍部だ。「広峰道」から登ってきた谷を見ると、緩く広い疎らな雑木林なのでどこでも歩くことができるためか踏み跡が拡散し、その上に落ち葉が積もり人の歩いた形跡を隠している。

「四郎新道」から「広峰道」に出る

広峰道の脇の立ち木に案内板が釘で打ち付けられている。両脇に紐を通す穴が開いているので、この案内板の製作者の方は紐で木に結わえ付けただろう。

(広峰道の北東方向) 奥須賀 ADD岳
(広峰道の南西方向) 広峰神社
(南東側の登ってきた谷) ソーメン
(北西側の谷)トラロープ 氷室池

この案内板の「奥須賀」は「奥須加院」を、ADD岳(姫路市内のハイキングやキャンプ用品専門店「アドスポーツ」のADDなのだろうか)は371.8m三角点(点名:狼谷)があるピークを指している。


「広峰道」脇でトラロープ探し

11月6日に「氷室池から東の谷を登る」で北西側の谷からこの鞍部を目指して遡ってきたのだが、笹竹に行く手を阻まれ「トラロープ」を見つけられず、谷の北側の雑木の斜面をよじ登りようやくここにたどり着くことが出来た。

そこで本日の二つ目の目的、トラロープ探しを始めるがなかなか見つからない。<谷南側の斜面を水平移動して、その後は雑木の急斜面に張られたトラロープにぶら下がるようにして谷に下る>という考えしか頭になく、その線で探すがどこへ行っても雑木の籔でさっぱり分らない。

12:08
探し回ること約15分、諦めて帰ろうと思い始めたころ笹竹の籔の中にトラロープを発見。上も下もきれいに笹竹籔が刈られ回廊が作られている。どこから始まっているのかと登ってみると、案内の下がる鞍部から三町界のピークの西側を巻く道の途中からだった。

鞍部から北へ斜めに分岐する巻き道に10m程入ると、立木の低い位置にトラロープが結ばれているが、前回、ここを数度往復したが全く気が付かなかった。広峰道から巻き道に入ると、トラロープの先に見える赤テープに目が引き付けられ、広峰道に戻るときは出口が見えているので足元に目が行かなかったのだろうか。

トラロープ沿いに笹竹薮の中の急な回廊で谷に下ると、谷底の笹竹薮の中にも回廊が続いている。しかし倒木に遮られ笹竹薮に迷い込み、籔漕ぎを強いられた。籔を抜けると沢の左岸に薄い踏み跡が続き、見たことのある風景になってきた。

氷室池から東の谷を登る」の10時56分にたどり着いた地点で、谷が左右に分かれ両方の谷にマーキングがある所だ。

12:35
下りてきた道を広峰道へ引き返すことにする。左岸側にそれなりの道があり順調に遡って行けるのだが、15分も登ると笹竹籔に入ってしまった。笹竹籔の中の回廊は左岸側の山寄りにあるのは分っているのだが、どうもうまく行かない。

これでは前と同じだ

12:55
笹竹籔のなかを山寄りに方向を変え漕いで行くと、ようやく回廊に出ることが出来た。登ってきた方向を見ると回廊は続いていて、籔漕ぎをしなくても通過できるのだろうが、結局正しいルートは分らずじまいだ。

12:59
下の写真の半分倒れ掛かった木と笹竹のトンネルを出て少しだけ進むと、右手から長いトラロープが張られた急な登りが始まる。

ここを潜るとすぐにトラロープが始まる

笹竹籔の中を登るトラロープ回廊

13:06
100m程はあろうかと思われる、一直線のトラロープ回廊を登りきると広峰道近くに出た。トラロープが巻かれた木になにやら模様が浮かんでいて、しばらく見ていると「ヒムロ」の鉈目跡だと気が付いた。

しかし、なぜ前回はこの分りやすい下り口が、見つけられなかったのだろうか、きっと私の観察力のなさと思い込みの激しさゆえのことだろう。

「トラロープ」を登りきる


「広峰道」で広峰神社へ

13:50
のんびりと広峰道を南に進み、近畿自然歩道との合流点を通過。

13:58
広峰神社の近くで会ったハイカー1人以外は誰にも会わず広峰神社に着いた。

広峰神社の摂社「冠者殿社」

冠者殿社の木彫りの象?

姫路市指定重要有形文化財
昭和58年(1983)2月3日指定

冠者殿社

祭神 神皇産霊神・高皇産霊神・木花咲哉姫神
建立 19世紀初頭
社殿形式 一間社流造本瓦葺

平成8年10月 姫路市教育委員会

飾りの木彫りの鼻の短い象?が面白い。


バスで帰る

広峰神社から車道を下った先の神姫バス「広峯」バス停は1時間に1本、次ぎは2時半ごろはずだ。ハイランドビラ姫路近くの山中で行方不明者が見つかったという噂があり旧参道を下るのが怖く、舗装車道を急いで下ったのが足に効いたのか数日間歩くのが辛かった。

14:24
広峰バス停に着いた。国立病院経由姫路駅前行きのバスは土曜休日は6時から20時まで毎時29分発で、5分の余裕があった。



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