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明神山(DコースからAuコース)



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平成16年12月19日(日)  メンバー 私だけ

明神山 みょうじんさん 667.9m

2万5千分の1地形図「前之庄」を参照すること。


今回の明神山ピクニックの目的

明神山、E・Dコースは”いぃでぇ”
今年の5月こどもの日に、夢前町の明神山をEコースで登りDコースで下山した。Eコースはそれなりに歩きやすかったが、Dコースは整備途上のようでマーキングはあるが踏み跡がないところもあった。

娘その1と登る明神山
今年11月に娘その1と明神山にCコースで登り、Auコースで下山した。しかしAuコース終盤の送電線鉄塔から道を誤り完全なトレースが出来なかった。

という訳で、今回の明神山ピクニックの目的はDコースの現状確認と、Auコースの完全制覇の二つだ。


明神山Dコース登山口へ

9:28
夢さきぬくもりの森(夢さき夢のさとと農業公園)の駐車場に到着。すでに10台以上の車が止まっている。今日の明神山は大繁盛だ。

駐車場北端にある公設案内図の脇に、私設の案内板が2枚取り付けられている。一枚目は次のような標語風のもので、二枚目は写真付きの案内マップになっている。

ようこそ明神山へ
ご安全にお気をつけて
美しい自然を大切に
明神山愛好会

2枚目の案内板

明神山(668m)登山ガイドマップ

代表的なコース

☆お奨めコース…Cコース(東尾根)→Aコース(西尾根)の縦走(但し、初心者はBコース往復をお奨めします)

<地図より>

〜明神山は私たち一人一人の大切な宝物〜
「来た時よりも美しく」運動にご協力下さい

【明神山愛好会】

11月に来た時には、ここにはなかったが、登山口や山の中の至る所にあった「明神山愛好会」の案内板は標語的な言葉が書かれているだけで、私はその存在意義を到底認めることができなかった。しかし今回、現在地を明記した案内図を伴いある程度だが評価出来る存在になってきた。無闇に数を増やして欲しくないが、明神山を初めて訪れるハイカーの役に立つだろう。

また公設の「夢さきぬくもりの森案内図」が平成10年に設置して以来、いまだに明神山への登山道を明示していなく状況では、この案内図は必要なものだろう。「ふーん、大明神コースの登山口はあの辺にあるんだ。今度登ってみよ」

9:44
車で来た道を引き返し、水車小屋の横を通り「神元神社」の石鳥居へ着いた。幅は狭いが奥行きがある変わった敷地の神社だ。

神種神元神社

文化財 神元神社 夢前町

祭神は高皇産霊神、神皇産霊神、須佐雄神。創建は雄略天皇(457〜480)の御代とも、天平時代(710〜783)ともいわれている。
古記に、中世明神山頂より移し祀ったとあるが、山道を隔てた一間社であるともいわれている。
本殿妻飾りは豕扠首(いのこざす)。向拝(こうばい)の向って右の手挾(てばさみ)には室町時代特有の図柄梶の葉に毛筆の彫刻がある。これは後の改築に当り再度使用したもので、同時代に現在同様規模の社殿の存在を物語る。境内には幹回り5.6m、町内一の大杉がある。

9:49
神元神社の隣に「嶽大明神」がある。Bコース登山口近くにある夢前町の案内板によると、明神山頂上に祀られていたものが中世にここに移されたようだ。

嶽大明神

9:52
神社から北に林道を進むと、道端に「明神山愛好会」の案内地図付き啓蒙板が立っている。ここが「大明神コース」の登山口で入口左右の木に黄色ビニールテープのマーキングが巻かれている。この案内板がなければ、大明神コースの登山口を見つけるのは困難だろう。

林道途中の案内板

9:58
左手に現れた「明神池」は水が抜かれ、土色の湖底を晒している。「銃猟禁止区域」警告板が西の明神山側だけに立っている。どうやらE、Dコースは銃猟禁止区域だが、大明神コースは鉄砲打ちフリーのようだ。

10:06
地形図の北の小さな池の北端に着いた。軽自動車が数台止まり、ゴチャゴチャといろいろな物が置いてあり焚き火もくすぶっている。東の山からは犬の吠える声が聞こえてきて、ここがハンターの基地になっているみたいだ。大明神コースは猟期明けまで入山しないのが懸命だろう。

ハンター基地のすぐ先が「Dコース」の登山口で、「Eコース」の登山口はさらに林道(車は通れないだろう)を北に行ったところにある。

公設の道標もあり、流れをわたるための丸太橋も架けられていたのだが、台風の大水で流されている。今日は水量も少なく渡りやすいが、大雨の後は大変だろう(特にここに下山した場合は悲惨だ)。


明神山Dコースを登る

橋が流されたDコース登山口

Dコース登山道は植林の谷を緩やかに登っていく。ここの植林も台風の被害で倒木が多いが、登山道に被さった倒木は全て処理済。多数の渡渉地点にはもれなく丸太橋が架かり、滑りやすそうだが木材は腐ってなく小さなスリルを味わえる。

植林の谷を行くDコース

短く高さも無いが、滑りやすい

10:28
丸太橋を7本ほど渡り谷の右岸を登って行くと「釜谷の滝」が現れる。残念ながら本日は水量が少なく見栄えがしない。数段に折れ曲がった滝は落差も結構あり、水量さえあれば見ごたえがあるのだが残念だ。Dコース登山口の流れを渡れないほどの水量があれば、滝も素晴らしいだろう。

釜谷の滝

11:03
滝の上流もよく整備された歩きやすい道が続くが、一部だけ悪路がある。マーキングもあるし短い区間なので問題はない。道端の岩に「リュウノヒゲ」の青い実がなっている。辰年か巳年(ジャノヒゲとも呼ぶ)なら年賀状の題材に使えそうだが、残念ながら来年は酉年だ。

悪路

リュウノヒゲの青い実

短い悪路の上はそれなりの道が続いている。ここまでの道が比較的緩やかだったので、ここから上に待っているだろう劇登りが楽しみだ。

11:17
道の真ん中にアディダスのニット帽が落ちている。つい最近の落し物のようで汚れもなく、よいものを拾ったなとほくそえんで登って行くと、上から単独おっちゃんが下りてきた。「帽子が落ちてませんでしたか」残念、持ち主が現れてしまった。始めて明神山に登り、下山は他のコースを考えていたようだが帽子を回収するため、またDコースで下山したそうな。


Eコースも整備が進んでいる

11:35
今年の5月に下った時は、下の写真の左側の谷を下ったような気がする。道なきDコースも次第に整備され普通の登山道になっていくようだ。

この道は5月になかったような

Dコースは明神山と小明神をつなぐ吊尾根に出るのだが、最後は激激登りだ。ただ歩く人が増えたため踏み跡は明確で一応道らしきものに整備されていて、赤ペンキのマーキングも沢山ありルートを探す必要はなく、登ることだけに専念できる。明神山はどのコースでも劇登りがあるが、このルートのが一番登りにくそうだ。おまけにここまで展望もなにもない。

最後の激激登り

吊尾根に到着

頂上までの吊尾根には展望抜群の「くさび岩」、左右が思いっきり切れ落ちた「恐竜の背」、頂上直下の「またぎ岩」と続く。

12:11
駐車場を出発してから2時間40分、ようやく明神山頂上に到着。10人ほどの先客がいて、どこかで見たことがある人がいて、今年の5月にここで会った人だった。

明神山の頂上

曇り空で展望はかんばしくない。播磨灘に浮かぶ男鹿島がようやく見えるくらいだ。気温は11度ほどあるが風が寒く、頂上の岩陰で上着をはおり昼食をとる。


明神山Auコースで下山

13:04
予定どうりAuコースで下山開始。

ここからは娘その1と登る明神山と重複するので省略するが、明神山頂上・ABコース分岐点・西の丸にあった「明神山愛好会」の啓蒙標語板は案内地図付きのものに変わっていた。ひょっとすると明神山愛好会の会員の方が、私の以前の山行記録中の案内表示板に関する罵詈雑言を読んだのだろうか。

葉が落ち見通しがよくなったAコース

コバノミツバツツジの戻り咲き

14:23
AコースからAuコースへと下り、前回道を誤った送電線鉄塔(播磨線七七)に到着。1ヶ月前に同じ道を下ってきたのだが、記憶が薄れていてこんなに激下りだったのかと驚いた。

前回はこの鉄塔から西へ下る送電線巡視路に入ってしまったが、親切なことに鉄塔の足1本に「←Au」と黄色スプレーで書かれている。これなら間違いようが無いが、送電線鉄塔マニアの私としては鉄塔を汚すようなことはして欲しくなく、関西電力も同じだろう。

こっちがAuコースだ

送電線鉄塔に書かれた親切なマーキング

送電線鉄塔から232m標高点へはアカマツが混じる雑木尾根を下り、その下は左手は若い植林・右手は明るい雑木林の尾根を下る。

14:43
黄色ビニールテープが目印のAuコースは232m標高点手前で「自然学習の森」の遊歩道に合流する。何故か黄色テープはさらに尾根の真ん中に続いていて、階段道の遊歩道はその横に延びている。

Auコースと遊歩道の出会い

アカマツ−モチツツジ群集

「ぬくもりの森」のアカマツ林は、尾根などのやや乾燥した場所にあります。この林では、アカマツ、モチツツジ、ナツハゼなどの植物が生えています。
アカマツ林は、マツタケが生えることでも有名ですが、同時にマツ枯れでも有名です。
「ぬくもりの森」では、柴刈りをして、アカマツ林を維持し、健全な林の育成に努めるとともに、ツツジ類を残すことで花の美しい林をつくりだしています。

植生遷移展示林

「植生」というのは、“植物としての生命体の集まり”を言います。地表を包んでいる“緑の着物”が植生なのだと思って下さい。そして、その中で一般的に同じ環境、同じ立地条件の種の組み合わせを「植物群落」と表現しています。この植物群落が、環境に変化などから群落の構成種が変化して、他の植物群落へと変化することを遷移(せんい)といいます。
ここでは、草地(ネザザ群落)から樹林(コナラ−アベマキ群集)へと変化(遷移)していく様子をじっくりと待つ試みがされています。
ここは、もともと落葉広葉樹林が伐採された後、放置されナザサが茂る草地になったと考えられます。落葉広葉樹の種子が芽生え、成長しやすいようにネザサを刈り取れば、そのうち落葉広葉樹林になるのではないでしょうか。

遊歩道脇のモチツツジの戻り咲き

14:57
夢さき夢のさと農業公園のコッテージ群の南側に下山。「自然学習の森休憩所 0.32km(手書きでAuコース)」の道標があるところだ。

コテージの南へ下山

狩猟期が終わったら(鹿以外は2月15日、鹿は2月28日まで)大明神コースから馬谷コースを歩いてみよう。



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