2回目の富士山バスツアー
スポンサード リンク
平成16年7月25日(日)〜27日(火) メンバー 26名+添乗員+強力
富士山 | 3775.6m | 山梨県 |
2万5千分の1地形図「富士山」、「須走」を参照すること。
平成15年版「播外編・富士山バスツアー」、
平成17年版「神姫観光富士山登山ツアー(3回目)」、
平成18年版「富士の病(富士山登山ツアー連続4年目)」もあります。
神姫観光のバスで行く富士登山
昨年に続き今年も富士山に登ってきた。昨年は雨の富士登山になったが、今年は1日目こそ雨に降られたが、二日目は快晴の中を快適に登りそして下ることができた。
平成16年度の神姫観光(神姫バス株式会社 旅行事業部 兵庫県姫路市)の富士登山ツアーは2種類あり、一つは私が行ってきた「夜出発 ゆっくり登ろ!コース」で、もう一つは「朝出発 お鉢めぐりコース」だ。
「朝出発 お鉢めぐりコース」はわずか2日(7月21日と8月18日)しか設定されていなく、出発地は神戸(三宮)で早朝の6時発となっている。姫路からなら新幹線を使えば京都ぐらいで追いつきそうだが8月まで待っていられない。
そんな訳で、去年と全く同じ行程の「夜出発 ゆっくり登ろ!コース」で行くことにした。
夜出発 ゆっくり登ろ!コース
■行程※ゆっくりと寝ていただく為に「寝袋」をおつけしました。※登頂率UP
- 姫路(19:50発)→加古川(20:20発)→神戸(21:20発)→梅田(22:10発)→京都(23:20発)→(高速道)→(車中泊) 食事なし
- →<富士スバルライン>→富士山五合目(休憩・昼食)……富士山八合目(休憩・夕食・仮眠)(14:00〜15:00頃着)登頂率UP!登山に備えて、たっぷり仮眠をおとり下さい。 昼・夕(弁当)
- 富士山八合目(0:00〜1:00頃発)…富士山頂(御来光、自由行動)(4:00〜5:30頃)…富士山五合目(10:00頃)→河口湖(入浴・自由昼食(オプション))(11:00〜13:00)→甲州ぶどう農園(お買物)→(高速道)→京都(20:00頃着)→梅田(20:50頃着)→神戸(21:30頃着)→加古川(22:30頃着)→姫路(23:00頃着) 朝(弁当)
■お宿(仮眠)/太子館または協定山小屋(男女混合の相部屋となります。)
オプション:3日目の昼食は別料金となります。(当日添乗員にお申込みください。)ご注意事項
案内人に従って比較的容易に登ることができますが安全に登山する為に下記の点にご注意ください。
足腰に不安がある方・幼児の方は参加をご遠慮下さい。■登山・山小屋
●五合目から山頂までの往復には現地登山ガイドが同行致します。
●五合目から山頂までの登山路は往路と復路が異なります。したがって下山時に宿泊の山小屋前は通りません。
●大自然の素晴らしさを満喫していただくために事前の健康管理には充分ご注意下さい。■服装・持ち物
●トレッキングシューズ(砂利が入らないように足首まで覆うもの)
●防寒具(ヤッケ・スキーウェアなど山頂の夜明け前は0度近くまで気温が下がります。)
●雨具(傘は強風のため危険ですので必ず上下の分かれたカッパをご用意下さい。なお当日レンタルもあります。)
●手袋●懐中電灯●日よけ用の帽子●水筒●リュックサック(背負えるもの)●タオル等●トイレットペーパー■ご案内
●登山中は常に案内人の指示に従い行動していただくと共に、現地悪天候及び危険が予想される場合に(落石・雷)は案内人の状況判断で登山を中止させていただくこともあります。また、天候により御来光が見えない場合があります。<<神姫観光のパンフレットより>>
このツアーの設定日は7月16日から8月27日までの毎日で、梅田・京都発着の料金は日によって違うが18,900円から23,900円となっている(姫路・加古川発着は2,000円増。神戸発着は1,000円増)。
姫路19時44分発
午後7時過ぎ、早めにJR姫路駅南側のバスターミナルに着くと、TDL行きの神姫観光ツアーバスが止まっていたが富士登山のはまだ来てない。しばらく待っていると30分過ぎにバスが入って来たのでザックをトランクルームに入れて乗り込む。
乗車口に座席表が張り出されていて数えてみると26人しかいない。このツアーの最小催行人員は28名なので普通なら中止になってもおかしくないが、運がよかったみたいだ。
19:44
そうこうするうちに姫路からのツアー客8名が集り、予定より6分早くバスが走り出した。
20:13加古川4名、21:22神戸(三宮)5名、22:12梅田6名、23:14京都3名とツアー客を集めながらバスは東に向って行く。
ツアー客は小学生から70歳まで、女性8名・男性18名(お父さんと男の子1人が3組、お父さんと女の子2人、お母さんと男の子2人、御祖母さんとお母さんと息子さんの三代家族、うら若き女性2人組、おっちゃん2人組、それと私を含めて単独おっちゃん7人)の合計26名。京都から乗ってきた添乗員の扇さん(21歳の青年)そして運転手の2名を乗せたバスは快調に富士山に向って疾走していく。
最初は相席だった単独者は添乗員の計らいで、離れ離れになり一人で座席二つを占有できた。リクライニングできる座席を寝かせてみても腰がずれていき、二人分の座席に横になっても狭く、寝やすいポジションを取ることは難しい。結局寝ることができたのは座席を起こし気味にして深く腰掛けて姿勢を正した状態だけだった。それも3時間おきにサービスエリアに入るので熟睡などできなかった。
私のバスの座席はエンジンルームの上、頭寒足熱で丁度よかったが、前の方はかなり涼しそうだった。長袖の服を一枚車中に持ち込んでおけばいいだろう。またエンジンの音がうるさかったが、これは耳栓をすることで防ぐことができた。耳栓は山小屋で仮眠する際の必需品でもある。それからサンダルを持って行くと足元が楽だろう。
4:53
中央高速「双葉サービスエリア」(山梨県北巨摩郡双葉町)で車外に出ると外は曇っていて、おまけに雨がポツポツと降り始めてしまった。なんてこった、去年の二の舞いか。
河口湖口五合目
雨は降りやまず、中央高速を一宮御坂で下りたバスは観光ぶどう園が並ぶ中を走り、河口湖大橋を渡りスバルラインと入っていく。周囲の景色は全く見えない。
6:44
姫路から出発して丁度11時間、長く辛かったバスの旅もとうとう終わり、標高2,305mのレストハウスが建ち並ぶ河口湖口五合目に到着。
![]() | |
とりあえず登山には関係ないものをバスに置いて、雲上閣(1階がお土産物店・2階が食堂・3階が休憩所)の3階に上がり、11時の登山開始まで4時間ほど休憩をすることになる。昼食は10時からなので家から持ってきたパンを食べる。ここでの4時間の休憩は高度順化というよりは長いバス旅行の疲労回復の意味が大きいと思う。
1階に下りてお土産を物色したり、小雨の降る外に出て写真を撮ったりするが時間はなかなか進まない。ちなみに五合目では500ミリリットルのペットボトルが200円となっている。
休憩場で登山の準備をする親子が、必要なものを男の子がバスに置いて来てしまった様で親に叱り飛ばされていたりするのを聞きながら横になっていると、くたくたになって下山した人達が休憩所に上がってきた。頂上近くは雨風が強く気温も低く頂上まで行けなかったそうだ。
9:50
予定より少し早く昼食のアナウンスがあり、2階の食堂に下りていくと食事が準備されていた。
![]() | |
そばは関東風の味付けも汁の色も濃いもので、それからかやくご飯にマカロニのサラダ・鳥のから揚げ・魚のフライ・レタスにトマトとウィンナ・たくあんと極ありきたりな品々で、量は多からず少なからず。味に関しての論評はここでは控えさせてもらう。
食後にこれから二日間お世話になる強力(富士山では登山ガイドを強力と呼ぶ)の花谷君が添乗員の扇君より紹介された。帰宅してからWEBで調べてみると花谷君は海外登山の経験も豊富な本当の登山家だった。最近までHPを公開していたようだが残念ながら閉鎖されたようだ。
ようやく登山開始
10:50
雲上閣玄関前に集合し、登山口近くの広場まで移動。今は雨は止んでいるが、今日は降ったり止んだりの天気が続きそうだ。
富士登山の諸注意事項説明・軽く柔軟体操をして、花谷君の「富士山頂上目指して頑張るぞー」の掛け声に我々も「頑張るぞー」と雄叫びを上げるが、天気のせいか皆元気がない。ここで神姫観光の名入りの黄色いゼッケンをつける。
![]() | |
11:17
お馬さんに見送られ、いよいよ登山開始。20分ほどは東へ極緩やかに下る広い道を行く。
11:36
泉ケ滝分岐を右に入り六合目を目指すが周囲はガスで展望は全くない。両側はまだ樹林帯で所々にホタルブクロの花が咲いている。
![]() | |
12:09
六合目、富士山安全指導センターに付いた。ここから下山道と分れ九十九の砂礫の道を七合目を目指すことになる。
![]() | |
富士登山のみなさんへ
富士山へようこそ……・富士登山が、この夏の楽しい思い出となるよう安全登山に御協力をお願いします。
- 富士山は日本一高い山です。天候が変わりやすいので軽装での登山はやめましょう。(雨具、防寒具の用意を)
- 登下山道はきめられたルートを歩きましょう。絶対にルートからはずれないでください。(砂走りは、下山できません)
- グループからはぐれたりしないよう、お互いの連絡をよくとっておきましょう。登下山中の連絡方法はありません。
- 下山道には山小屋はありません。
- 悪天候や落雷の恐れがあるときには、山小屋に避難するなどし、登下山は見合わせましょう。
- 落石にも十分注意してください。特に工事中のところは注意しましょう。
- 気分が悪くなったりけがをした人は登山道7合目・8合目の救護所にを御利用下さい
(7合目:7月19日〜8月22日 8合目:7月19日〜8月24日まで開設)- 空缶やゴミなどは必ず持ち帰り、美化に御協力ください。
富士登山安全指導センター(富士山6合目)
TEL 0555(24)6223
◎富士山下山道七合目公衆トイレの使用について
このトイレは、国立公園内の自然条件がきびしく、水も電気もない場所でも、大切な自然を守りながら、清潔で快適に使用できるよう工夫したトイレです。
−あなたの真心を富士山の環境保全に−
環境と保全と快適利用のためにチップ(100円程度)をお願いします。あなたの真心は、トイレの管理に役立てられ、環境保全や皆さんの快適利用につながります。
※ マナーを守って、きれいに使いましょう。
下山道注意!!
下山のとき(須走口江戸屋分岐点)下口を間違えないように!!
<<簡単なルート図、タイムチャートは省略>>
- 直登禁止
- 落石・落雷に注意
- 道の端を歩くな
- 絶対に石を落とすな
※下山道は本八合目より安全指導センターまで約120分
下山道には山小屋はありません
※頂上のお鉢めぐりは1週約60分
※時間はいづれも休憩時間は含みません富士山安全指導センター
富士吉田警察署
(事務局 山梨県富士吉田市役所)
雨は降り続く
九十九な道を登りはじめてすぐに、小学校低学年の女の子の具合が悪くなってしまい、小学校高学年の姉を残してお父さんと一緒に五合目へ引き返して行った。
小雨が降ったり、ガスに囲まれたりとさっぱりな天気のなか、残るメンバーは元気に登って行ったかというとそうではない。単独参加の最高齢の70歳のお爺さんの歩みが亀になってきたのだ。それもとんでもなく遅い亀で勝手に休むし、あまつさえ、一人でゆっくり登っていくから先に行ってくれなどと言い出すし、ツアーの意味を全く理解できていないようだ。添乗員さん・強力さんの引き返すようにとの説得も受け入れず八合目までは登るという。このためツアー自体が亀になってしまった。
13:35
七合目「花小屋」の下に着いた。ここからは岩稜帯となり傾斜も急になるが、夜間登山ができるぐらいだから手も使わなければ登れないところはない。
![]() | |
14:55
赤い鳥居のある本七合目鳥居荘通過。どの小屋の下も階段が整備されているが、早く登ることができるので余計に息が切れてしまう。
![]() | |
![]() | |
3,000mを越し太子館に到着
16:02
予定より1時間遅く、五合目を出発してから5時間弱かけて、今夜のお宿の八合目「太子館」に到着。
![]() | |
最後尾の亀爺が登ってくるまで外で待たされあと、女性のグループ・男女のグループ・男のグループ・男単独の順に入館する。でも結局、玄関に敷かれたブルーシートの上で濡れたものを脱いだ順に寝床に案内されたので順番はめちゃくちゃになってしまった。
![]() | |
寝室は中央に通路があり、両側の畳敷きの寝床は2段になっている。寝具は寝袋で、他の小屋のように知らない人と同じ布団に寝ることはない。一人分の幅は60cmほどで寝ていても隣の人と触れ合わないだけの幅はあるが、超繁忙時期はこの幅のままということはないだろう。棚が足元の壁にありザックを載せておく事ができる。登山靴はその下の足元に置くようだ。
神姫観光登山隊は安物の透湿性のない雨具(中にはビニールカッパの人さえいた)を着ていた人がほとんどで、雨では濡れなかったが、汗で服がびしょびしょになっている。濡れた服を着替えようにも替えを持ってきていない人が多く(なんと富士山をなめた人が多いことか)冷たく寒い一夜を過ごした人がたくさんいたようだ。
私はゴアの雨具を着けていたので服を濡らすこともなかったが、せっかく持ってきた着替えなのでとりあえず着替えをした。今日は風が弱かったので皆さん無事に登ってこれたが、風雨がもう少し強かったらどうなっていたことやら。しかし2万円以上するゴアの雨具を富士登山のためだけに買えとは言えないが、2,500円でレンタルしているので利用して欲しいものだ。
16:48
食事の案内があり玄関横の広間に行くと、カレーライスとおかず・お茶が並べられている。
![]() | |
去年はカレーライスだけだったのが、おかず(さばの煮付け・上げ餃子・ドライフルーツあんず?・ミートボール・漬物・福神漬け)が別の容器に入っている。カレーの量は昨年よりもだいぶ減っていたが一応ご飯のお代わりもでき進歩が見られる。あと「食べる酸素」の試供品5粒が付いていたが効果を試さずじまいだった。なお味についての論評は控える。
寝室に引き上げる時、明日の朝食を受け取ったが、温められた「マルちゃんの五目釜飯」200グラム・スプーン付きと、薄切り食パン2枚のジャムサンド、そして500ミリリットルペットボトルのアメリカ産のミネラルウォーター1本と豪華なものだ。
昨年は「五目御飯」二つだけだったので、朝食も進歩しているが温めた「五目御飯」も朝までには冷えてしまうだろうし、ジャムサンドもザックの中に詰め込んだらぐちゃぐちゃになりそうだし、困ったものだ。結局ジャムサンドはすぐに食べてしまい、「五目御飯」は家まで持ち帰ってしまった。
寝室に戻り寝袋に入り、耳栓をつけると周囲の音も気にならなくなり18時ごろには寝てしまったようだ。
23:30
周囲のざわめきが耳栓を通しても聞こえるようになり、目を覚ました。防寒のため雨具、スパッツを身に付け、荷物の整理をしていると集合するようにとの宿の人が知らせに来た。
夜間登山で頂上へ
23:59
玄関で登山靴を履き外に出てみると、眼下には夜景が広がり、見上げると満天の星空が広がり絶好の夜間登山日和になっていた。
0:15
点呼、最後の注意の後、神姫観光登山隊は夜間登山に出発。2人(五合目を出発してすぐにリタイアした女の子の姉と、ほとんど強制リタイアさせられた70歳の亀爺)を八合目に残し人数は22人に減ってしまった。
![]() | |
太子館から一つ上の蓬莱館までは岩稜帯だがその上からは砂礫の道となる。七合目までの砂礫の道よりもだいぶ傾斜が増した感じで、空気も薄く休憩する間隔が短くなる。
出発して30分くらいか、男の子の一人の具合が悪くなり、お母さんとお兄さんを道連れにしてリタイアし、太子館まで戻ることになった。これで神姫観光登山隊は遂に20名を割り19名(+強力・添乗員=21名)になってしまった。
強力の花谷君が駒ケ岳辺りに非常に明るい、今までに見たことがない明りがあるという。確かに麓の夜景の明るさよりも一回り輝きの強い光りが見え皆で不思議だな、何なんだろうな話していた。帰ってから新聞を見ると「駒ケ岳ロープーウェイ」が落雷で停止し山上に千人が取り残されたという記事が載っていた。普通ならロープウェイの営業は17時までで夜間は照明を消しているのを、全ての照明を点けて復旧活動を行っていたためだろう。
1:05
夜景や天の川が見事な星空を愛でながら、足元にも注意しながら砂礫の道となった登山道を登り3,250m八合目元祖室に着いた。残すところ後526mだが、これがなかなかと手強い。
元祖館のメニューより
- どん兵衛 600円
- 味噌汁 400円
- うどん 700円
- ラーメン 700円
- カップヌードル 600円
- コーンスープ 400円
- ホットコーヒー 400円
- おしるこ 500円
- あんぱん 300円
- 甘酒 400円
確認はしていないが、どん兵衛などはお湯を入れ食べられる状態になっての値段だろう。まさかお湯代は別などということはないだろう。
1:52
本八合目江戸屋・トモエ館で長めの休憩をとり、頂上に向け出発する。
3:13
九合目の鳥居を通過。週末やお盆時期なら大渋滞が起こるところだが、神姫観光登山隊の前後に誰もいなくなるときがあるほどで、思っていたよりもだいぶ空いている。夜景と星空しか見えず同じような砂礫の道を登って行くのと、疲労と酸素不足のためかこの辺から頂上近くまでの記憶があまり残ってなく書けることがない。
頂上近くは岩稜帯となるが歩ける幅が広く、強力さんの「自由に登ってください」の声に、疲労のためか登っているのか休んでいるのか分らない人達の間を縫っていく。
ようやく頂上に
3:57
鳥居をくぐり狛犬の間を通り、富士山頂上に着いた。
![]() | |
「山口屋」の無料休憩所に入り休む。昨年はここで「しょうゆラーメン」を食べたので、今日は味噌ラーメンを食べることにする。だが、まだお湯が沸いてないとかでだいぶ待たされ、4時半ごろようやく800円の味噌ラーメンを食べることができた。従業員・店長とも相変わらず愛想がわるいが、富士山の頂上という特殊な環境でおまけに日の出前の早朝、私が店員でも無愛想になってしまうだろう。
ラーメンとメニューの写真を撮ろうと思っていたが、失念してしまった。ちなみに外にあった自販機の料金は
- 缶コーヒー 400円
- 缶入り茶 400円
- つぶコーンスープ 400円
- 甘酒 400円
- ペットボトル茶 500円(500ミリリットル)
と下界価格の3倍以上はする。容器の意匠を山頂独自のものにすればお土産に最適だろうが、残念ながら極普通のものでがっかり。
4:36
小屋前から大日岳に移動しご来光を待つ。風は弱く気温は5度と極快適だが、雲海が広がり日の出は雲からになりそうだ。小屋前には大勢ひしめいているようだが大日岳の東斜面にはポツポツといるだけで御来光を待つには最適な場所かもしれない。
![]() | |
![]() | |
4:45
雲間からの御来光になってしまったが、まあこんなものだろう。小屋前の人達からバンザイの声が上がっている。
4:53
集合場所の山口屋前に戻ると、大勢の人々が小屋の前で渦を巻いている。平日の空いていると思われる日でもこんなんだから、繁忙期はそれは凄いことになるのだろう。
![]() | |
5:02
点呼の後、小屋前から火口の見えるところまで移動し火口の解説や、下山時の注意事項を聞く。
![]() | |
雲海を見ながらの下山
5:08
下山開始。河口湖口の下山道は八合目までは須走口下山道と一緒で、九十九折れの砂礫の道だ。ザックザックと気軽に下りて行けるが、油断すると足をとられ転びそうになる。また一部岩が顔を出していて砂礫のつもりで足を乗せると滑りそうになる。
![]() | |
登りの登山道にある小屋を左手に見ながら下っていき、最初の休憩で防寒用の雨具と長袖シャツを脱ぎ、上は長袖ラガーシャツ1枚になる。気温は15度ほどになってきた。昨日の雨のため路面はまだ湿り加減で砂ぼこりはたたない。晴れの日が続くと砂ぼこりが凄いことになるとの噂でマスクを用意してきたのだが結局使わずじまいだった。
6:08
八合目江戸屋の須走口と河口湖口の分岐点を左に行く。ここで間違えて須走口に降りてしまうと大変なことになってしまう。またここから下には小屋はなく、トイレもはるか下まで行かないとない。
6:48
石造りの緊急避難所に着いた。この辺から3,000m以下になり空気が濃くなってきたような感じがする。緊急避難所は落石・落雷時のためのものだろうがここ1ヶ所ではどうにもならない気がする。それとも冬場の登山のためのものだろうか。
![]() | |
砂礫の斜面一帯に点々と生えている植物は「オンタデ」という高山植物で、木曽の御嶽で最初に確認されたとか。急傾斜の砂礫地では土壌の移動が激しいが、それに耐えうる根を持っている。
![]() | |
意外な人物が
7:33
長かった九十九折れの道がようやく終わり、六合目へ山腹を斜めに下る道になる。その曲がり角にある「富士山公衆トイレ」は燃料を使い乾燥するという恐ろしくコストのかかる方法で処理をしている。
しかし、ここでえらい人に会ってしまった。八合目太子館でリタイアしたあの亀爺がいたのだ。1時間は先行しているはずなのでまさか追いついてしまうとは思っていなかった。一応、五合目までツアーとは別行動になっているので私達が休憩中に先に下りていったが、よく道に迷わずに下りてこられたものだ。
あなたの真心を富士山の環境保全に
環境の保全と快適利用のためチップ
(100円程度)をお願いします。あなたの真心は、トイレ管理に役立てられ、環境保全や皆さんの快適利用につながります。
このトイレは、国立公園内の自然条件がきびしく、水も電気もない場所でも、大切な自然を守りながら、清潔で快適に利用できるように工夫したトイレです。
平成9年7月から供用を開始して以来、数多くの皆様に、ご利用していただき、ありがとうございます。
皆様に快適に利用していただくために、環境庁、山梨県、地元市町村のほか、富士山旅館組合が経費を出し合い、協力して清掃などの維持管理に当っておりますが、かかる費用は、全体で約1,000万円(使用期間1日当り約17.5万円)となっております。
こうした状況のもと、今後も、より快適なトイレをめざして、今年度からチップ制を始めました。
皆様のご理解とご協力をいただけたら幸いです。
チップ制とともに、一人でも多くの方が快適にトイレを利用できるよう、心がけてください。皆様のご支援、ご協力を重ねてお願い申し上げます。富士吉田口七合目トイレ維持管理運営協議会
![]() | |
六合目までには落石避けのシェルターが三つある。シェルターの上に乗っている岩を見たらとても外側を歩く気にならないが、疲れた下山者は歩きやすい外側を平気で歩いていく。
7:54
二つ目のシェルターを出ると、とうとう亀爺を追い越してしまった。亀爺はこちらに背を向けやり過ごそうとしてるし、神姫観光登山隊も気づいているのに無視して下りて行く。
![]() | |
三番目のシェルターの下にお馬さんが待機していて、五合目まで1万円で下ろしてくれる。地下足袋を履いた富士講の人が馬に揺られて行く。
陸上自衛隊北富士演習場からは小銃を連射する音や火砲を撃つ音が聞こえてくる。
強力の花谷君がはるか後方になってしまった亀爺のところまで引き返し馬に乗るように説得したが、「金がない」とのことで自分の足で五合目まで下ることになった。亀爺が登るとき途中でリタイアしなかったのも金がないから太子館以外に泊まることが出来なかったためだろう。いくらツアーで来たからといって1万円くらいは余分に持ってくるのは当たり前だろう。
8:19
河口湖富士山安全指導センターに着いた。ここからは昨日登った登山道と一緒になり泉ケ滝分岐へ樹林帯の中を下っていく。ここで強力の花谷君は亀爺のところまで引き返し、バスの出発時刻に間に合うように引っ張ってくるという。出発は10時なので充分間に合うだろうが大変な仕事だ。我々はここから自由に五合目へ帰ることになる。
8:36
泉ケ滝分岐通過。ここからは緩い上り坂になるが麓の景色を眺めることができ、登りも苦にならない。
富士健康センター・東邦観光園
8:49
河口湖口五合目にようやくたどり着いた。雲上閣玄関に張り出されている登山者名簿にマルを付け、缶ビールを買って3階の休憩室に上がりひと休みする。冷えたビールのうまいこと。
1階の土産物屋でお土産を買ったりしているうちに、予定より早くバスが来て乗車する。登山靴を脱ぎサンダルに履き替える。
9:48
バスは五合目を後にしてフジスバルラインを快調に下り川口湖畔へ。そこで初めて富士山の全景を見ることができた。
10:46
河口湖「富士健康センター」に着いた。ここで風呂(温泉ではないようだ)に入り、昼食をとることになる。ツアー代金を安くするためか、いま一つな施設だが、風呂は広いし気持ちはいい。
しかし疲れた足は温めた方がいいのだろうか、はたまた冷やした方がいいのだろうか。
ほとんどの方は1,000円のオプション弁当(去年食べたが、雲上閣や太子館の食事と比べたらまずまずのもので、値段相応)を注文しているようだ。私は大広間で食事をしたが、メニューは極ありきたりのものしかなく「野菜炒め定食」と生ビール2杯で腹をみたした。実は山梨名物「ほうとう」を食べられるかなと期待していたが非常にがっりした。平日なので我々以外にお客はあまりいなく閑散とした感じだった。
12:40
予定より早く「富士健康センター」後にし次の目的地に向う。
13:13
今度は「東邦観光園」に着いた。ぶどうと桃の販売所だ。ここで桃を買ったのだが硬いのと軟らかいのがあり、硬いほうを選んだのだが失敗だった。買うなら軟らかい方だろう。皆さんあまり買われていなかったようだ。
皆が乗車すると社長がバスまで入ってきて、「ポリフェノール入のブドウ液とぶどう酒のセットで1,000円」で販売するという。釣られて数人が買いに行ってしまった。
![]() | |
13:31
東邦観光園を出て、中央高速・名神高速と乗りついで大阪を目指す。
渋滞・事故もなくバスは快調にひた走る。数時間おきにサービスエリアに入るのだが何故か弁当類はなく(サービスエリアで食事をしながら休憩するのが普通なのだろう)おなかが空いてきたのでザックにいつも入れている非常食(カロリーメイト一箱とウィーダインゼリー)を食べる。
18:39京都、19:42梅田、20:24神戸、21:18加古川と予定よりも1時間以上早く着き、ツアー客が次第に減っていく。
21:47
予定より1時間13分早く姫路駅南側バスターミナルに到着。まだ路線バスが走っている時間なので迎えに来てもらわずに、自力で家まで帰還する。しかし下界の暑さの何たるすさまじさか。
山行当日の気温・風速など
北緯:35度21.6分 東経:138度43.6分 標高:3775m
時刻 | 気温 | 風向 | 風速 | 湿度 | 気圧 |
℃ | 16方位 | m/s | % | hPa | |
1 | 1.8 | 南東 | 9 | 91 | 647.1 |
2 | 1.9 | 南東 | 9 | 92 | 646.3 |
3 | 1.7 | 南東 | 9 | 96 | 646.3 |
4 | 3.5 | 南南西 | 13 | 90 | 647.4 |
5 | 3.8 | 南南東 | 4 | 99 | 647.9 |
6 | 3.4 | 南東 | 3 | 97 | 648.0 |
7 | 3.8 | 南東 | 3 | 97 | 648.2 |
8 | 3.2 | 東南東 | 3 | 95 | 648.3 |
9 | 2.8 | 東南東 | 4 | 96 | 647.7 |
10 | 3.5 | 東南東 | 4 | 97 | 647.9 |
11 | 4.1 | 東南東 | 7 | 97 | 647.6 |
12 | 4.5 | 南東 | 4 | 100 | 648.6 |
13 | 5.8 | 南南東 | 2 | 99 | 649.2 |
14 | 6.1 | 西南西 | 2 | 99 | 649.2 |
15 | 6.4 | 西北西 | 3 | 98 | 649.2 |
16 | 6.0 | 北西 | 4 | 100 | 649.4 |
17 | 5.3 | 北北西 | 4 | 96 | 649.5 |
18 | 4.6 | 北 | 5 | 96 | 649.6 |
19 | 4.3 | 北 | 8 | 94 | 649.9 |
20 | 3.2 | 北 | 8 | 92 | 650.5 |
21 | 2.9 | 北北東 | 9 | 91 | 650.9 |
22 | 3.9 | 北東 | 5 | 89 | 650.9 |
23 | 4.3 | 北東 | 3 | 86 | 650.8 |
24 | 4.4 | 北北西 | 1 | 86 | 650.6 |
北緯:35度21.6分 東経:138度43.6分 標高:3775m
時刻 | 気温 | 風向 | 風速 | 湿度 | 気圧 |
℃ | 16方位 | m/s | % | hPa | |
1 | 4.0 | 北 | 3 | 88 | 650.5 |
2 | 4.2 | 北北東 | 6 | 80 | 650.4 |
3 | 4.2 | 北北東 | 8 | 40 | 650.4 |
4 | 4.5 | 北北東 | 9 | 41 | 650.5 |
5 | 5.0 | 北東 | 10 | 43 | 650.3 |
6 | 5.3 | 北東 | 7 | 43 | 650.8 |
7 | 5.6 | 北東 | 6 | 72 | 650.9 |
8 | 6.5 | 北東 | 4 | 80 | 651.1 |
9 | 6.2 | 北東 | 6 | 76 | 651.2 |
10 | 7.4 | 北東 | 4 | 83 | 651.4 |
11 | 6.6 | 北東 | 4 | 84 | 651.4 |
12 | 7.8 | 北東 | 2 | 77 | 651.4 |
13 | 7.1 | 北東 | 3 | 81 | 651.4 |
14 | 6.9 | 北東 | 2 | 84 | 651.4 |
15 | 6.9 | 北東 | 2 | 86 | 651.2 |
16 | 6.1 | 北東 | 3 | 78 | 651.4 |
17 | 5.6 | 北東 | 6 | 56 | 651.2 |
18 | 5.3 | 北東 | 6 | 51 | 651.3 |
19 | 5.0 | 北東 | 6 | 49 | 651.5 |
20 | 5.1 | 北東 | 7 | 50 | 651.7 |
21 | 5.2 | 北東 | 6 | 62 | 651.8 |
22 | 5.3 | 東北東 | 6 | 62 | 651.8 |
23 | 5.8 | 東北東 | 4 | 63 | 651.5 |
24 | 5.6 | 東北東 | 6 | 64 | 651.0 |
富士山 | 日 | 07/27 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
時 | 03 | 06 | 09 | 12 | 15 | 18 | 21 | 24 | |||||
気温(℃) | 4.2 | 5.3 | 6.2 | 7.8 | 6.9 | 5.3 | 5.2 | 5.6 | |||||
風向 | - | NE | NE | NE | NNE | NE | NE | ENE | |||||
風速(m/s) | 7.7 | 6.7 | 5.6 | 2.0 | 2.0 | 6.1 | 6.1 | 6.1 | |||||
天気 | − | − | 薄曇 | 薄曇 | 晴れ | − | − | − | |||||
富士山 | 日 | 07/26 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
時 | 03 | 06 | 09 | 12 | 15 | 18 | 21 | 24 | |||||
気温(℃) | 1.7 | 3.4 | 2.8 | 4.5 | 6.4 | 4.6 | 2.9 | 4.4 | |||||
風向 | SE | ESE | ESE | ESE | WNW | N | NNE | NNW | |||||
風速(m/s) | 8.7 | 3.1 | 4.1 | 3.6 | 2.6 | 5.1 | 9.2 | 0.5 | |||||
天気 | − | − | 霧雨 | 霧雨 | 霧雨 | − | − | − | |||||
スポンサード リンク